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シリーズBで3億円調達を完了したスピークバディのCEOが紹介する資金調達のABC〜番外編〜

株式会社スピークバディ、CEOの立石剛史です。

先日、スピークバディは、シリーズBの資金調達を完了しまして、社内の若手研修用に「スタートアップの資金調達とは何か?」「資金調達にはどういう論点が有るのか?」をまとめましたので、ご参考になる方もいるかと思いnoteで少しずつ紹介していきたいと思います🖊

前回・前々回に続きラストは、資金調達のABC番外編です!
(まだの方は入門編・初級編、中級編・上級編もどうぞ)


起業家・起業志望の方のみならず、スタートアップで働いてる・働きたいという人に読んでいただきたいと思います!

【こんな人におすすめのnoteです】
・起業に興味がある方
・現在スタートアップで働いており、資金調達について日々考えている経営者の方[シードラウンド・シリーズA・シリーズB]
・そもそも資金調達ってなに?と知りたい方
・スピークバディってどんな会社?と興味を持っていただいている方

番外編は、入門編・基本編、中級編・上級編では書ききれなかった、弊社の若手研修でも本編には入れずにAppendixとした論点です。
でも、これらの論点の方が、資金調達のリアルが伝わって、個人的には面白いかと思っています。

他の調達成功に重要な要素

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チームの要素はどれくらい重要?
・シード・アーリーではそれがほぼ全て
・数字が重要になるミドル・レイターでも勿論大事なはず
⇒経営陣は勿論、チームは大きな成功・リスクファクター

技術はどれくらい重要?
・技術系ベンチャーを除けばシード期は大企業に勝てるはずない
・ミドル・レイターではDefenceのために勿論重要
⇒今は自信有るし重要だけど、創業期は他の要素で戦う

タイミングはどれくらい重要?
・TED動画によるとスタートアップの成功要因で最も重要
・VCに資金が有るか、IPO市場は堅調か、市場は拡大期か
⇒重要。自社の調子良い時期や市場拡大期は狙えるはず

調達時期・期間

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動き出してから調達完了までどれくらい期間かかる?
・シード・アーリーは速い。投資決まれば着金まで1-2週間
・ミドルは契約が複雑、投資委員会から契約完了まで1-2ヶ月
⇒シード1ヶ月、Pre-Seed3ヶ月、シリーズABは半年かかった

残キャッシュがどれくらいになったら動く?
・フェーズによるが、半年分切る前に動けと言われる
・あまり余裕有ると本腰入らないし、投資家も時期尚早と嫌う
⇒シード・アーリーは資金ショート半年前、ミドルは1年前では?

何社と並行して会う?
・アポと連絡を回せる範囲でできるだけ。同時に10社位が目安
・リード候補から会う。並行して進めば交渉上強いし待たせない
⇒まずロングリスト作成、リードを優先してピック、同時に会う

投資家の種類

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リード投資家って?
・その調達ラウンドで最大金額を出す投資家
・最大金額を出す勇気と力の有る投資家がいないと集まらない
⇒リードができる投資家は限られているので事前に調べておく

リード投資家のみで良い?
・リードだけで必要調達額が集まることもある
・リードで足りない場合は他投資家にフォローで入ってもらう
⇒リードが株価・契約を決めたら他投資家も誘って調達額を増やす

どういう株主が良い?
・積極関与系と見守り系が有る。見守り系は無難
・最強は有難い積極関与、最悪は有難くない積極関与、らしい
⇒見極める。誰でもOKではない。賢さx相性。当然反社は要注意

資本構成

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株主は少ない方が良い?
・少ない方が報告・連絡・相談しやすいし、利害調整がしやすい
・多い方が応援者が増えるし、紹介依頼・相談・影響力分散できる
⇒基本は少ない方が調整しやすいが、多い利点も考慮して決断

議決権はどれくらいを目指す?
・理想は過半数保ちたい。最低でも特別決議拒否権の1/3
・上場まで1/3はキープしておくべしとよく言われる
⇒できるだけ議決権は保てるように計画的に調達

ベンチャーキャピタルと事業会社とエンジェル、どこが良い?
・フェーズ・好み・シナジー・投資家の性格による
・通常、速度はエンジェル・VC・事業会社の順、協力範囲は逆
⇒知識・ネットワーク・販売・戦略・経験等足りないものを求める

契約

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普通株と優先株どちらが良い?
・普通株の方がシンプル。多額だと優先株が前提になりやすい
・優先株だと普通株主より有利な分、株価は10-20%高くしたい
⇒個人的好みは普通株、優先株は条項次第、しっかり確認・交渉

契約とか難しい?
・必ずスタートアップ慣れしてる弁護士に確認
・投資家は百戦錬磨で起業家が不利。厳しい条件は見極めて交渉
⇒後々の調達や事業運営に響いてくるので、毎回ちゃんと交渉

Due Diligenceって大変?
・フェーズと投資家による。初期は簡便。億円以上は基本厳格
・ファイルや書類はちゃんと保管・整理しておこう
⇒規模によって大変だが、管理系人財がいて、誠実にやればいける

交渉

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株価は交渉でどう上げる?
・株価は需要と供給で決まる。投資したい投資家を複数見つける
・シードはチーム、アーリーはKPIや売上、ミドルは売上利益
⇒相場は有るものの、Best Alternativeを持てるかが鍵

どういうBest Alternativeが持てる?
・複数の投資家に投資意向を持ってもらう。そのための同時進行
・出資を断っても生き延びれる方法や武器を持っておく
⇒基本的に起業家の方が選択肢が少なく・弱い中で選択肢を持つ

嘘をついたらどうなる?
・嘘じゃないかDue Diligenceで確認される
・出資後嘘判明した場合には出資金額は返還or社長が支払う契約
⇒嘘通るほど甘くない。本当のことを全て伝えきるのすら難しい

挫折

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調達できなかったら?
・赤字だったら、給料・債務払えなくなって倒産
・M&Aで買われても、そんな状況なら二束三文
⇒赤字で調達できなかったら終わり。そしてそれが9割

調達できる気がしない
・そこまで追い込まれてからまた一勝負
・百人会うまで頑張る。時期やテーマが合わないだけも有る
⇒Amazon,Google,楽天,ユーグレナも相当断られたらしい

金のために頭下げたくない
・そんなプライドは要らない。資金無いのだから仕方ない
・それくらいならスタートアップやらない方が良い
⇒黒字化というFinancial Independenceを目指そう

気合

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情熱で調達はできないの?
・情熱が無いと投資はされない←諦めるから
・情熱だけでは調達はできない←投資だから
⇒シード・アーリーは情熱、ミドル・レイターはKPIが大事

調達は運も大きいのでは?
・運も勿論有る。紹介・担当・相性・時期・業種等
・けど、悔しいけど運以外の要素が8割
⇒準備と行動と普段の事業努力と改善、あと少しの運

何人投資家に会えば良い?
・会社やフェーズにもよるが10〜49人。それ以上も
・人気な会社で有ればあるほど少ない人数で決まる
⇒少なく早く済めば良いけど、そんな甘いもんじゃない

最後に

番外編いかがでしたでしょうか?自分も書きながら今までの資金調達の苦労を思い出して熱くなってしまいました🔥

良い感じでしたらハート宜しくお願いします🙇‍♂️ シェアも歓迎です!

資金調達のABCはこれで完了として、次のシリーズは「学生インターンの質問にスタートアップCEOが本音で答えます」です!
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