母は偉大

 みなさんごきげんよう。最近暑くて食欲が無くなってきた5期生の高橋です。

 先日,突然母から電話がありました。特に用事は無かったようで,なんとなく電話してみた,と言ってました。
 他愛もない話をしました。
 母は,私たちは気楽にのんびりやってるとか,父が相変わらず土日は競馬三昧だとか,自分が最近物忘れが激しくなったとかいう話をしてくれました。
 私も自分の近況などを徒然に話しました。

 実をいうと,電話をもらう直前まで,私は暗い気持ちでいました。というか,最近は一人でいるときは割と暗い気持ちでいることが多いです。
 今年から現場リーダーになり,現場のことを考えると,次のヘアピンの担当を誰にしてもらうか,その時メンバー交代をどのように行うか,期限内にちゃんと作業を終わらせることが出来るのか,など心配することばかりで不安になります。
 また,私は再来年にはヤモリーズは卒業になりますが,卒業後どうするかいまだ決まっていないことへの焦りもあります。果たして私は生きていけるのか,と考えると不安でたまらなくなります。
 それ以外にも,具体的には書けませんが,考えてもしょうがないことを考えてしまって暗い気持ちになることもあります。
 
 というようなことを(不覚にも)母に話し(てしまい)ました。
 1時間くらい話したと思います。私の話に対して,母は具体的なアドバイスを言うわけでもなく,「大丈夫よ」というような安易な励ましもせず,ただ「ああ,あんたもたいへんなんねぇ,がんばっとるんやねぇ」と言って聞いてくれました。そして最後は,お互いに「じゃあね」と言って電話を終えました。

 電話を終えた後,不思議なくらい気持ちが楽になっていました。
 さっきまで心配していたこと,不安に思っていたことは何一つ解決していないのに,それどころか心配になる気持ちや不安になる気持ちや後ろ向きな気持ちは特に変わりはないのに,それでもそれらの感情に苦しめられる度合いが随分減っていました。

 何で苦しみが減じたのか,それを分析して文章にしてみようかと思いましたが,冗長だし野暮ったいので止めます。
 それより母は魔法を使ったということにしましょう。子供のころに「痛いの痛いの飛んでいけ」と母が唱えられたら痛みが無くなった。そんな魔法。
 母は,私と電話をしているときに,私に魔法をかけてくれました。それで私の心にあった苦しみが減じてしまった。あら素敵。

 母の偉大さと有り難さを味わった日でした。

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