吉野研修

吉野の清光林業での研修

 みなさんごきげんよう。
 5期生の高橋です。

 私高橋、原田、中村の5期生の3名は6月3日から本日6月14日までの2週間、吉野の清光林業で研修を受けさせていただきました。
 私たち5期生は今年度から作業道開設のオペレーターとして作業を行うため、作業道開設についての指導を岡橋清隆氏から受けに行ったのでした。

 研修で学ばせていただいたことは多岐にわたりますが、今回の研修は作業道開設の研修なので、作業道開設の基本について学んだことを、自分の頭の整理も兼ねて記事にします。

1.粗道の作成
①前方斜めにアームを伸ばして届く最も低い位置からステップ(盛土法面の土台)を作る。作り方は、地山法面を掘削し、掘削した個所をすぐ転圧し、バケット内の土を転圧個所に置き、さらに転圧して作る。

②道幅を拡幅するために、最初に掘削した位置よりバケット一つ分山側を掘削する。その時、最初のステップと同じ深さだけ掘るようにする。掘って出た土をステップにまき、転圧。そしてまたその横の山側を掘ってステップを作って…をバケット4,5個分の横幅まで繰り返す。
③バケット4,5個分の横幅を掘削すれば3t未満のバックホウが入れる幅の粗道ができるので、入れる幅ができたら前進する。それを何度か繰り返して前進する。

④バックホウ1.5~2台分進んだら、谷側に旋回して、アームが届く下限からステップを作り直す。その際、今まで作ったステップは壊す。

⑤キャタピラの間際まで掘ったら、前進して後ろを振り返ってステップを作っていく。土が足りなくなったら拡幅も兼ねて山側を削る。

⑥下からちゃんと転圧できたらキャタピラ転圧。路肩は斜めにキャタピラを入れて転圧。

⑦転圧できたらその範囲の道は完成。前進して①からの作業を繰り返す。

2.仕上げ、路面処理
 ある程度の距離の粗道が開設出来たら仕上げのための路面処理。
 この「ある程度の距離」というのは、何mという区切りでもよいし、3日間連続で粗道を作成した距離、という区切りでもよい。ただ、短い距離だと効率が悪くなり時間がかかる。
①桁(3mまたは4m)と横木(1.5m)の準備。
②桁を入れるためのスペースを路肩に掘る。掘る深さは仕上がりの路面高によって変える。高くしたければ浅く、変えたくなければ大体40cm掘る。バケットの爪から背の曲がっている部分までが約40cmなので、それを目安にして掘る深さを決める。
③スペースまたは溝に桁を埋める。埋めた桁は転圧して地面にしっかりつける。
③横木を入れる溝を桁と垂直方向に掘る。(私はこの横木の溝を掘るのが苦手で、なかなか垂直方向が分からなかったので、たびたびバックホウから降りて確認した)
④横木を入れて転圧。
⑤横木と桁に土(バラス)を入れて転圧。
⑥桁の丸太一個分山側にずらした位置に桁(今回の研修では岡橋さんは「土留め」と呼んでいた)を置く。太さは一番下の桁より細いもの。
⑦土留めと横木にくぎを打ち込み留める。
⑧バラスを上からまいて転圧。
⑨道幅が足りなければこの段階で山側を削り、2.5mにする。
⑩前面キャタ転圧できれば完成。

 上記の内容は、あくまで基本的なものなので、上りではステップはそこまで低く作らず、むしろ勾配を上げるためのスロープを作る必要があるとか、この基本の形に当てはまらないものもありますので、そこは御了承ください。
 また、今回の説明のための図が私の汚い絵で申し訳ありません。
 この記事を書いているのが出張先のインターネットカフェで(さっきまで研修でしたからね!)、使える画像ファイルがなかったもので…。(どうでもいいことですが、受付の女性の方が京都弁っぽい言葉で何か良かったです笑)

 今回の研修で学んだことは、このほかにも伐根の方法であるとか、バックホウ操作のテクニックであるとか、はたまた伐倒・造材の注意点であるとか、たくさんあったのですが、今回はこれで終わります。
 他の5期生が書くかもしれませんし、私が次回の記事で書くかもしれません。

 それでは!


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