見出し画像

妻の語り草:母は甲状腺疾患だった

画像:病気についてhttps://furugaki-oami.jp/disease/ から。

母は膀胱炎を患っていた。病院に行き、薬を貰っては飲んでいた。

引っ越しをすることになった。妻は引っ越しの前に車の免許を取った。引っ越してからも、今まで通り、今までの病院に母を連れて行っては薬を貰ってきていた。

面倒だと思ったのか、ある日、引っ越し前の病院に行くことが話題になった。

「そりゃ、こっちの病院でもいいんじゃない。」

薬が切れる前頃に、妻は母を連れて引っ越し後の地域病院に行った。女医だった。問診を受け、調べることになった。調査の結果、

「甲状腺疾患かも。」

女医の診断に従って、薬を変えた。それからまもなく、妻が母の膀胱炎が治った、と報告があった。

「よかったね。」

「そういね。膀胱炎じゃなかったいね。甲状腺だったいね。」

ことあるごとに、妻は思い出したように、安堵したように話す。