マガジンのカバー画像

Football Life

158
世界のどこへ行ってもサッカーはあります。こちらではボールを求めて訪れた国でのエピソードをお伝えしようと思います^^
運営しているクリエイター

2020年6月の記事一覧

Football Life vol.35

6月18日ライプツィヒ ニュルンベルクとライプツィヒは距離にして300キロ弱。ICEで2時間と少しで着くから、めちゃくちゃ近いわけではないけれど、毎日のように何時間もICEに揺られる生活をしていると、行く気になれないほどの距離ではない。 ライプツィヒに行ったときのことはよく覚えている。中央駅に降り立ってまず気がついたのは、駅舎の雰囲気がそれまでの街とはまったく違っていたことだ。上手く言葉で説明できないけれど東西冷戦の名残りのようなものを感じた。 ちなみにコーラはコカ・コ

Football Life vol.34

6月18日ニュルンベルク この日は観戦チケットを持っていなかったのでパブリックビューイングでの取材だった。 僕は熱心なサポーターではないけれど、日本人として日本の試合展開はやっぱり気になる。試合中は基本的にサポーターの表情狙いだから、シミズオクト(イベント警備)のバイトさんばりにオーロラビジョンに背を向けてなければならない。 「いけ!! 撃てよおおおあぁぁぁぁ」とか 「あっぶねええええ! 助かったああ」とか 「わああああああ! きゃあああああ!」とか そこには多種多様

Football Life vol.33

6月18日ニュルンベルク この試合に勝たなければジーコジャパンのワールドカップはほぼ終わる。対戦相手はクロアチア。 2005年の年の瀬、抽選会が終わってから対戦相手の話題が急増した。中でもクロアチアの親子鷹が話題になった。監督のズラトコと選手のニコ。クラニチャール親子だ。 ニコがイケメンだったから余計に話題になったのかも知れない。とりあえず、プレビューものは仕事になると踏んだ僕は2月と3月にクロアチア代表をカバーすることにした。 さすがに「それは嘘だろ」って思われるか

Football Life vol.32

6月17日カイザースラウテルン 賛否あると思うけれど、日本人にとって最も影響力のある国はアメリカだと思う。「そんなことないし!」って思ってみても、身近なところにアメリカがある。少なくとも僕はそういう環境で育ってきた。 ハワイとロサンゼルス(行ったことなかったけど)、ハリウッド映画、ターミネーターとシュワちゃん、ランボーとロッキーにスタローン、マイケル・ジャクソンとマイケル・ジョーダン、セブンイレブンとマクドナルドとドミノピザ、バスケットボールとベースボール、そして、何より

Football Life vol.31

6月17日カイザースラウテルン この日はあの忌まわしい記憶が残る地でイタリア対アメリカ。 この頃になると試合開始2時間前にスタジアム周辺について雑感を撮り、試合開始30分前には帰りのICEに乗る取材スタイルがすっかりルーティーンになっていた。 なので、特に語ることもないから、僕にとってのアイドルの話を少しだけ。 僕にとってのアイドルはロベルト・バッジオだ。後にも先にもあそこまでハマった人間は他に存在しない。 当時、出版された雑誌はほとんど買っていたし、彼のポスターが

Football Life vol.30

※またまた一日タイムスリップ^^ 6月16日シュトゥットガルト 試合を取材する先輩たちは、フォトポジション確保のために試合開始の4時間前にはプレスルームで待機していなければならず、スタジアム周辺の雑感を撮る余裕がない。 そこで取材ADを持っていない僕の出番だ。試合前の盛り上がりを撮ることが主なミッションで、その中でも特別に司令を受けていた仕事があった。それは美女探しだ。 英語もろくにできないのに自作のアンケートを持ってウロウロ。「お、かわいい」と思ったら声をかけて写真

Football Life vol.29

6月16日シュトゥットガルト 僕がサッカーにハマって、意識してワールドカップを観るようになったのは94年のアメリカ大会だった。 この大会でもっとも面白かった試合は? と聞かれたら、準々決勝のブラジル対オランダと即答する。 ロマーリオの右アウトサイド。 ベベットの元祖ゆりかご。 アイスマン、ベルカンプの右足。 後ろから突っ込んだヴィンターのヘッド。 地を這うようなブランコの左足フリーキック。 もしこの試合とロベルト・バッジオがいなかったら、僕はそこまでサッカーにハマって

Football Life vol.28

6月15日ニュルンベルク ビールが美味しいのは分かるけれど、とりあえず飲みすぎな人。 昨年のラグビーワールドカップで話題になったけれど、彼らのビール消費量は半端ない。 なんでそんなにビールが好きなんだろう、、。 ちょっとウンチクのネタを探そうとグーグル先生に助言を頼んだら、ビールの歴史を紐解くとそこには地理的な条件や政治や戦争、世情も深く絡んでくる歴史があっていろいろと興味深かった。 しかし、イギリスの庶民の食べ物は揚げ物が多くて、決してグルメとは言えないのにビール

Football Life vol.27

6月15日ニュルンベルク ワールドカップといえばフーリガン。フーリガンといえばイングランド。フーリガンは怖いけれど、やっぱりイングランドのサポーターには会っておきたかった。 よく飲んでよく歌う人たち。 これはイングランドに限った話ではないけれど、欧州の国には、それぞれの国にみんなが知っているお決まりの歌がある。 イングランドだと「スリーライオンズ」が有名で、「Football is coming home」と歌う彼らは誇らしげだ。 一人が大声で歌い出すと近くのやつも

Football Life vol.26

6月14日ミュンヘン なぜこの日、僕がミュンヘンにいたのかまったく思い出せない。 同じ日に近場のドルトムントでドイツ対ポーランド。ライプツィヒまで足を伸ばせばスペイン対ウクライナがあった。 実際に向かったのは4時間近くかけたミュンヘンだった。しかも、チュニジア対サウジアラビア。この日、一番地味なカードだ。普通に考えれば地元ドイツと隣国ポーランドの一戦が良いようなものだけれど、、、。 当時、独創的といわれたデザインが話題だったアリアンツ・アレーナを見てみたかったのかな?

Football Life vol.25

2006年6月13日@フランクフルト HDDに眠るこの写真を見たとき、思い出せたのは撮影地だけだった。 フランクフルトの街を東西に流れるマイン川。 前日のショックを引きずっていたのと、開幕から休みなしで動き回っていたから疲れていたのだと思う。 僕は取材パスを持っていなかったから、マッチリクエストの必要もないし、当日の気分で好きなところへいける気楽な取材だったから、この日はフランクフルトの試合を選んだのだろう。 しかし、肝心の対戦カードが思い出せない。 グーグル先生

Football Life vol.22

※あとからどんどん記憶がリバースしてきて、、またひとつ差し込ませてください、、。オーストラリア戦の朝からハーフタイムの出来事です。 6月12日カイザースラウテルン ついにこの日がやってきた。 久しぶりに同宿の先輩たちと行動を共にした。取材ADを持っていない僕は先輩たちより早めに出て、早めに帰ることが多かったけれど、この日は奇跡的に試合の観戦チケットをゲットしていたのだ。開幕してから4日目にして、やっと試合を見ることができる! フランクフルトからカイザースラウテルンまで

Football Life vol.21

※写真のファイル名をミスっていて一日飛ばしてしまったので、今日は日本対オーストラリア戦の前日を振り返らせてください、、。 2006年6月11日@ケルン ケルンの駅前には大聖堂がある。 正式名称はザンクト・ペーター・ウント・マリア大聖堂。ウントは英語のアンドだから、聖なるペーターさんとマリア様の聖堂という意味だろうか。ゴシック様式の大聖堂としては世界最大らしい。 フランクフルトからいくと、ライン川を渡り緩やかに右にカーブしているときに左手に大きな聖堂が確認できる。 駅