楽しく孤立

久しぶりに投稿するにあたり、前回子供たちの様子がおかしくなってきたと書いた。学校に行かないと小学生だった子供たちは同世代の他の子供たちとの触れ合いが絶たれてしまったので何か良い方法は無いかと考えた。

 都会ならばその頃もフリースクールがあるという事は知っていたが、そのころは近くには全くなかった。そこで新聞に自宅を開放してフリースクールを始めたいと投稿した。

そうしたら何人かの方から連絡をいただいた。自宅に足を運んでくださる方や相談に乗ってほしいという方などが来られ、学校に行かなくても同じような境遇の人たちがいるという安心感が生まれ嬉しかった。

最初は曜日を決めてその日はいつでも遊びにきてくださいと自宅を開放していたが、実際は私が目指している子どもたちとの触れ合いよりもお母さん達の悩み相談のほうがメインになってしまった。そもそもフリースクールをするというよりも子供たちの触れ合いを求めていたから、悩み相談を聞いていると肝腎の子供たちを見ることが出来ない。そしてその曜日は我が子がどこかに行きたくても我慢させてしまうことになった。

 せっかくのつながりは大事にしたいが、もう少し緩い関係にしなくては何のためのフリースクールかわからなくなってしまった。そうこうしていたら5人目の妊娠が判明。この状態でのフリースクールはできないと思い、かわりに「かけはし」という通信を発行して自分が思っている事や良い情報があったら知らせるという形で少しでも悩みを軽くしてあげたら良いなと願って郵送した。この通信は学校の先生にも渡した。偉そうに文部省(いまの文部科学省)の人にも送っていた。その方はテレビにもよくコメンテータとして出演していて不登校や教育の在り方に力を入れている方だったので現場の声を届けたかったからだ。山梨に講演に来られた時にこちらから挨拶をしたらよく憶えていてくださり、「あの通信は関係部署に渡しています。」と言われ、小さいことでも自分のできる範囲のことをやっていこうと思った。

今現在はこの地域にもしっかりとした不登校のこどもたちの居場所が出来ている。あの頃は小学生が学校に行かなくなったときの居場所は無かったので声をあげて横のつながりができただけでも私は孤立感から解放された。

  そして我が家の楽しい孤立が始まった。

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