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どんな時でも出来る事を|演技講座ダイアリー

こんにちは。弦巻楽団の大川です。
新型コロナウイルスによる自粛要請が続く中、劇団としても同じ場所に集まって行う稽古は控えている現状です。

しかし、集まれないから何もしないというのは避けたい!何らかの形で稽古を続けたい!として、弦巻楽団ではリモートによる演技講座を行なっています。

実際に対面する時と比べると、リモート稽古では大きな声を出したり動いたりすることが難しく、出来ることが限られるために物足りなさを感じることがあります。
一方で、リモートでは同時多発的な発言はできない仕様であるため、自然に一人ひとりの意見を聞く体制が整えられたり、相手の表情をよく観察するようになったりといった利点も感じています。

また、リモートでは相手の反応が分かりにくいので、演技するにも自分の意見を言うにも不安になりやすく、ついわざとらしく大袈裟になったり緊張したりしましたが、これは実際に舞台に立った時と(お客さんの反応が見えないという意味で)似ているのでは?という発見も。

以前のリモート演技講座では、「演技が巧いと感じるのはどういう時(人)か、そうなるためにはどういう事を意識すれば良いか」をテーマに話し合ったり、実際に台本を読んでみたり、グループに分かれて即興劇を作って見せ合ったりしました。

他にも、自分の好きなものや思い出をプレゼンしたり、身近で起きたポジティブなこととネガティブなことを講座生が各々に話したりしています。一見雑談のようにも見えますが実はとても重要なことで、「他人の価値観や感受性は、自分のそれとは違う」ことを理解するための練習です。

私のクラスには、中高生や大学生、20代前半の若い人が多く、社会に対して感じていることや置かれている状況が私とは違い、新鮮に感じる事も多いです。

人間を演じるためには、まず人間を理解する事が大切です。自分とは違う考え方や状況にいる人を知ることは、「良い演技」を考える上でとても重要な視点だと思います。

リモート演技講座になってまだ数回。どんな形であれ、稽古をする、演劇に関わるということは、日々を生きるモチベーションを高める効果もあります。

早く稽古場に集まれる日が訪れることを願って、これからも稽古に励んでいきます!

↓リモート演技講座の様子


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