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楽団日記

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日々の活動の様子や大切にしていることなどを徒然と書いていきます。弦巻楽団の弦巻楽団による皆様のための日記です。公演の特別企画も掲載。
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#日記

『ピース・ピース』本番迫る。(1/27!)

いよいよ今週1月27日(土)より#39『ピース・ピース』が開幕します。札幌演劇シーズン2024冬の、トップバッターです。 「冬」に開催される最後の札幌演劇シーズンとなります。 12年前、最初の演劇シーズンには出演者で参加しておりました。そう思うとちょっとだけ感慨も湧いてきます。 先日劇場のコンカリーニョで稽古してきました。公開稽古で、一般の方も見学可能でした。淡々と、いつものように稽古したのですが、もう少し盛り上がりを見せた方が…とか少しだけ反省しました。 今回の目玉で

希望を語る前に、犠牲を数えろ

いよいよ来週開幕! 代表です。 弦巻楽団「秋の大文化祭!」が迫ってきました。その中の『死と乙女』は弦巻が高校生の時に知って、ずっと上演を望んでいた念願の作品です。現在モリモリ稽古中。出演の3人の怨念が立ち込めてきてます。 こんな物語です。 高校生の時、このあらすじを聞いて“絶対に上演したい”と強く思いました。戯曲もすぐに手に入れ、夢中になって読みました。前の劇団の稽古場で紛失したり、これまで4回は購入し直しています。そのくらい好きな作品です。30年越しに、その作品を手掛

その箱の中には何がある。

代表の弦巻です。 昨日、弦巻楽団演技講座 “舞台に立つ”『ヴェニスの商人』は2日間4ステージの公演を終えました。 最終的に、各回ほぼ完売と言うありがたい公演となりました。感謝いたします。演技だけじゃなく、広報宣伝活動も頑張った受講生みんなに拍手。お疲れ様でした。 演出や指導の反省も多いのですが、受講生が立ち上げた舞台によって僕自身の『ヴェニスの商人』への評価も大きく変わりました。やっぱり凄い戯曲です。ものすごく緻密。 『ヴェニスの商人』は傑作喜劇と称されたりしているの

若手演出家コンクール2022最終審査の審査員を務めてきました。

代表弦巻です。個人的なお仕事のことを。 東京に行ってきました。自分も2014年に参加した「若手演出家コンクール」の最終審査の審査をするためです。 これまでずっと一次審査、二次審査には関わってきましたが、最終審査の審査員は初めてです。様々な審査員を務めてきましたが、これまた重大な責任を負うことになりました(と、自分では思っていた)。最終審査に参加された4人の演出家は、さすがにどの方も技術は高く、考察は深く、己の演出について何度も何度も叩き鍛えてきた形跡がありました。いやあ、

ある日、推しができた。

代表の弦巻です。今回は演劇とも弦巻楽団とも関係のない(いや、本当は演劇と少し関係ある)話題です。 これを書いている今日、8月13日は何の日か。 寛政の改革が行われた日、でもあるらしいのだけど、それを言いたいわけじゃない。 8月13日、それは『日向坂46の二期生が加入した日』だ。 今年の3月に話は遡る。 当時、自分は弦巻楽団演技講座の三学期発表公演『ペリクリーズ』に取り組んでいるところだった。だが大人数で感染症対策を講じての創作はやはり困難の連続で、換気消毒は勿論、少ない人

はっきりさせなくても良い。

代表です。 最近、言葉にすると馬鹿みたいですが「音楽」とか「バンド」って友達みたいなものなんだなって思いました。「ボールは友達!」とはちょっと違う意味で。 若い頃好きだったバンド、10代の頃胸を撃ち抜かれた音楽が、今の10代にそこまで響かないことが不思議だった。(半ば無理矢理)聴かせると「いいっすね」みたいな反応が(半ば気遣いで)返ってきました。 でも掘り返したりハマったりはしない。例外な反応もあるけど往々にして。 同じように、クラスでたまたま隣り合った人や、机がたまたま

2022年度の弦巻楽団

久々の投稿になります。代表の弦巻です。これが2022年最初の更新となります。 何か伝えたいことがあると、それを整理して言葉にしようと思う内に、次々に状況は変化し、伝えたいことが膨大になり、その膨大さに押しつぶされいつの間にか更新が遠のいてしまう…この10年ずっと同じことを繰り返してるような気がします。 昨年11月に行った「秋の大文化祭!」。東京からお招きしたPityman『思い出すまでまっていて』がTGR優秀賞を受賞、そして弦巻楽団の『死にたいヤツら』は先日サンピアザ劇場

はしゃぎすぎてる夏の子供さ

代表の弦巻啓太です。 2001年9月11日から20年が経ちました。20年。驚きを通り越して呆然としてしまいます。 あの頃自分が何をしていたか?僕は覚えてます。バイトに行って什器を並べて買い物をして家に帰った日です。 なぜ覚えているか?その時タワーレコードで買ったのが、ちょうど発売日だったボブ・ディランの『ラヴ・アンド・セフト』だったからです。 前作『タイム・アウト・オブ・マインド』が落ち着いた内容で愛聴していたので、陽気というか、カーニバルのような空気の新作に戸惑ったの

演技講座、戯曲講座終わりました。

代表です。 前回の記事で募集が始まりました〜と言っていた演技講座、戯曲講座。演技講座が想定を超える多くの受講申し込みをいただき、水曜日も日曜日もすぐに定員になってしまった為、急遽火曜日クラスを増設しました。これで演技講座3クラス戯曲講座2クラスの合計5クラスで、2021年度の演劇研究講座を開講することとなりました。段々専門学校のようになってくるなあ。 戯曲講座はまだまだ定員に余裕があります。この度新しく始まる「経験者クラス」へのお申し込みを特にお待ちしています。自分が経験

レリゴー、レリビー

久々の更新です。代表の弦巻です。2021年もよろしくお願いします。 相変わらず状況は改善されませんが、弦巻楽団は活動を続けています。現在演技講座、戯曲講座という二つのクラスを進めています。 今年は例年行ってきた「舞台に立つ(演技講座の受講生たちで行うシェイクスピア作品による劇場公演)」は中止とし、一般公開をしない受講生たちのみによる発表会を行うことにしました。 受講生約20名を3チームに分け、稽古場を1チームずつ使用する三密回避の制作体制です。 今までは30人でシェイクス

私たちは負けたんですよ。|2020年を振り返る#6

恒例の一年を振り返る記事を書こうと思う。 初めに断っておくが、今年は長文を書くのが本当に苦しかった。ただ書くだけなら出来る。そうじゃなく、頭からお尻まで統一した意図で文章を書くのが難しかった。何を書いていても怒りが滲み出て、個人的な言葉になってしまう。主題がなんであっても、いつの間にか文章は私たちが置かれている状況への怒りの言葉になってしまう。なので、この文章も劇団として冷静に2020年を振り返る言葉にはなっていない。 ・・・・・・・ 一年が終わろうとしている。本当に大

この目に見えない呪いを祓いたまえ

12月2日、札幌劇場祭授賞式が行われました。 その時の動画がこちら。 コラボレーション企画 弦巻楽団×北海道大学CoSTEP『インヴィジブル・タッチ』は札幌劇場祭TGR2020において優秀賞を受賞しました。 審査員の皆様、この状況の中劇場の扉を開けてくれたサンピアザ劇場の皆様、そして様々なお願いに協力し客席で観劇してくれた皆様、ありがとうございました。 そして作品を共に創作してくれた岩杉夏、袖山このみ、温水元の出演者3名と、僕以上に稽古場に通い、脚本のアイディアを提供し