そんな日もある
先週の土曜日。
夫が甥っ子との釣りをとても楽しみにしていて準備万端でいたのに、
出発10分前に甥っ子からキャンセルの電話があった。
お弁当まで用意していたが仕方ない。
一人で行く釣りと複数人で行く釣りでは準備が少し違うので、
「私が行こうか?」
と聞くと、なんだか気がのらない様子。
結局、義兄に電話して二人でダムに行った。
ガッツリ釣りがしたいモードだったのだろう。
釣竿6本並べて丸一日、二人ともほぼ何も釣れず。
水面に映る虹を見て、ダムで泳いできたらしい。
すごく楽しかった〜と翌朝もまだその余韻に浸っていた夫。
自宅にいた私といえば、普段通りに仕事をしようと思っていたら、オーストラリアに住む大好きな友人からZoomしよう!と突然嬉しい連絡あり。彼女とZoomで話すのは半年ぶり。
お昼ご飯を買う暇も作る時間もなく、ピーナッツとホットココアをお供に思い切り話す。半年は長く感じたものの、その分お互いの嬉しい報告ができてよかった。
小さいけれどれっきとした成魚のこちら8匹が土曜日の収穫。
(手のひらに収まるサイズ)
翌日、粗塩をまぶして素揚げにした。
このサイズの魚であれば、大体カリカリに揚げて骨ごといただくことが多いのだが、この魚は小さいけれど身の味がとてもしっかりとして味わうことができるので、身を骨から外して食べられる程度に素揚げ。そしてピーナッツディップをつけた。
本当に食べる部分は少ないけれど、ふっくらジューシー味が濃い!
釣りをしなかったら知らなかった味。
この国では、仕事でもプライベートでも、約束をしていても忘れる人、連絡もなしに予定を変える人、数時間単位で遅れる人などがざらにいるのだ。タイに来た当初私はそれに対して驚き、憤慨していたりしていたけれど、10年以上もこの環境にいれば慣れるしかなかった。
私自身が費やす怒るエネルギーや時間が無駄だ。
タイでは常に予定は未定と覚悟して
心の余裕をもつことを学んだ。
第2、第3プランを心に用意しておくことは自分の時間を大切にすることにつながる。
そうすると、予定していたことがそうならなかった時に、
それだから得られた”情報”だったり、”体験”ができたりすることがある。
特に自然界では自分の思うとおりにならないことばかり。
タイでは多くの人が自身の欲に正直に行動し、感情をあらわにする。
人間のグロテスクな部分が丸出しで、
ある意味、それが自然な形でもあるのかな。
いろいろご縁があり、どのご縁からも学べる。
自分はどうありたいのか。
そしてどのご縁を紡いでいくかは自身の日々の小さな選択次第なんだな、
と小さくて美味しい魚の身をいただいて思った。
魚が全く釣れない日もある。
そんな日もある。
あんな日もあった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?