誕生日には釣りをしない理由
今週は私の誕生日週でした。
毎年6月下旬から「誕生日はどう過ごしたいか考えておいてね!」と夫から言われるのですが、歳を重ねるごとに誕生日だからと何か特別にしたいことや欲しいものがどんどんなくなってきている感じです。
普段から美味しいもの、食べたいものを食べることができている。
服もアクセサリーも靴も鞄も十分なだけ既に持っている。
旅行するにしても、今住んでいる住居が心地よくて大好きで、どんなに遅くなってもホテルよりも自宅の寝室で寝たいので日帰り旅行がいい。
となると、誕生日でも、もう普段の生活のままで幸せだなぁと思えてしまうのです。
でもそんな中でもパッと思いついた「誕生日にやりたいこと」がありました。それは
久しぶりにルアーフィッシングのできる国営の湖に行って、釣りキャンプがしたい!!
実は先週、私が率先して釣りキャンプに行く予定だったのですが、私自身が体調を崩してしまって残念ながら延期に。その延期先を私の誕生日にしたいと言ってみました。
ところが、夫からはそれはやめた方がいいと断りの言葉が。
今まで誕生日と釣りが重なることがなかったので私は知らなかったのですが、そこには理由がありました。
自身が生まれた日には小さな命をも殺生をしない。
私たちは毎日野菜、果物、肉、魚貝、など自然界の中にある他の命をいただいて生きています。と書くと、ちょっと大袈裟な感じがしてしまうのですが、でも本当のこと。普段、都会のスーパーやデパートでプラスチックのパッケージに入っている食材だけを買っているとなかなか感じられない感覚です。
ちなみに、夫も私も仏教徒ではありませんが、タイは仏教国なので、昔から釣りを嗜む人達の間では、”せめて自分が生まれた日には釣りや狩りなどをして命を奪うような行為はしないで、この日あるものに感謝しよう”という感じらしいです。夫といつも話をしていて思うのは、どちらかというと宗教とは別な話しで、”地球に住むものがこの先もバランス良く自然と共に生きるには”という観点から釣りや農業、狩りなどを考えてちゃんと生活の中に取り入れていった方がいいよ、といった感じです。
ということで、誕生日釣りは却下になりました。
それでまた振り出しに戻り、ネットで行きたくなりそうなところを誕生日前夜に検索。
もうチェンマイのほぼ全てのところを行きつくし、おしゃれだったり、話題の場所だったり、ちょっと高級なカフェやレストランの実質的なところを体験ずみで知っていたので全く興味がなく、もう本当に普段のまんまでいいよ〜と言っていたところに1箇所「行ってみたい!!」と思う場所が見つかりました。
The Terracotta Garden at Lamphun
隣町の外れにある、テラコッタ/素焼きの作品がたくさんあるアートギャラリーの庭です。一見、歴史的な遺跡、またはお寺に見えるのですが、全く無関係で、一人のアーティストが40〜50年かけて今も作り続けている空間です。
お寺の建造物である場合は必ず正式な形でお坊さんが関わっています。
きっかけはなんなのかわかりませんが、約1年前から一般の人も入れるように公開されました。
チェンマイの中心部から40kmほど離れたところにあり、公共交通機関がないので自分で乗り物を準備しないと行けない、周りには他に何も観光的なものがない、歴史的建造物に見えるが実はそうではない、などが理由のためかまだあまりタイ人の間で知られていない場所らしく、訪れるお客さまは西洋人が多いようです。実は、チェンマイの中心部の旧市街地の中に同じく”The Terracotta Garden Chiangmai"があり、おそらく同じアーティストの作品だと思います。規模的には、旧市街地のはカフェ・レストランで、今回私たちが行ったのは広大な敷地の庭園でした。
雨季の今、早朝雨が降り、そして雨が止んだばかりの庭はとても新鮮な雰囲気で、気持ちの良い時間を過ごせました。
歴史的なストーリーがある仏像、建築ではないというところで"残念”と思う方も少なからずいらっしゃるようですが、私は庭全体の空間からアーティストの情熱と好きという想い、長年時間をかけて作り出される自然との融合と味わいが生み出されていて、めちゃくちゃ感動しました。
昔、歴史的建造物が建てられた当時、その人たちはこうやって仏像や建築物を体験していたのかな〜という想いになりました。パワーというか、やっぱり圧巻なんです。
タンブン
タイでは、タンブンといって徳を積む行為を特に誕生日にすると良いと言われています。その中の一つに、お寺の中や周りの川や池に住む魚に、そこで購入した餌をやるという行為があり、このテラコッタガーデンでも普段であれば池にいる魚に餌をやることができるのですが、今回は大雨が続く日々のためか餌を販売していませんでした。この場所の後にお寺に行って魚の餌タンブンをやりたかったのですが、そちらでも水質改善のために餌やりが禁止になっていました。
プラクルアン
タイ人であれば、必ずといっていいほど身につけているお守り”プラクルアン”があります。小さな小さな粘土の素焼きの(または金属)仏像です。それをプラスチックのクリアケースに入れて首から下げて身につけます。大切な人、家族の安全・厄除けのために贈り合うことがよくあります。
私自身はいただいたものが二つ。
プラクルアンには本物と偽物とがあり、本物であり古いものであればあるほどかなり高額な取引が行われます。本物であるのは、遺跡から出土したものだったり、高僧が作ったものであるとか、現代のものであればそれをお寺や公共の施設にタンブン(寄付)した印としてお坊さんが正式に作ったものを受け取るものだったりします。偽物は主に大量生産で作られたお土産品、つまりお坊さんは一切関係しておらず、同じくプラスチックや粘土の素焼き、金属でできているモノです。でも、お守りとしては贈る人の気持ちも大切なので、高額なものは買えないけれど、その気持ちをカタチに表すという行為としては偽物であってもアリかなとも思います。貧富の差が激しいタイでも気持ちが本物であれば、ありがたいことには変わりはありません。
私も大切にしているプラクルアンがあり、自分で作ったビーズのチェーンにつけて旅をする際に身につけるようにしていました。私のプラクルアンはさほど古いものではない(40〜50年前に作られた)、ランプーンの街の病院を建設する際に、建設の費用に寄付金を出した人に渡された本物のプラクルアンらしいです。
一度、プラクルアンの鑑定士さんに鑑定していただいた際に、
「これは本物だから買い取りはできるけれど、40〜50年モノだとプラクルアンの分野では新しいものになるから、家や車が買えるほどの高額にはならない。それよりも、これが本物である以上、身につけてちゃんと守ってもらうことを勧めるよ。」と言われました。
そもそも売ることは考えておらず、これが本物なのか偽物なのかが知りたいなと楽しむような感じだったので、こう鑑定士さんに言われた時にはちょっと驚きました。
今回、誕生日にも身につけていたのですが、The Terracotta gardenのレストランに入り、席につこうとした瞬間にパーン!!!とネックレスのビーズ部分が切れてテーブルや床にビーズが散らばってしまいました。
これにはその場にいた私はもちろん、夫もレストランスタッフも驚き、すぐにビーズを一緒に回収してくれました。バイクに乗って走っている途中に落ちなくてよかったー!この場所で切れてくれたから、プラクルアンがまだ無事に手元にあるんだと思いました。
それにしても不思議です。
このテラコッタガーデンは、このプラクルアンが作られ配られた病院のあるそのランプーンの街にあり、
そしてこの場所にはお寺ではないもののたくさんの仏像アートがあり40~50年もの間公開されていませんでした。そんな場所でいきなり切れるとは!
何か関係があるのかな??この場所に来る前に、ちょうどランプーンの病院前を通り、最近新しく改装された建物を見て、「いいホテルみたいに綺麗だねー!」と私が言いながら通り過ぎたところだったんです。
それと、なんとなく最近、このビーズチェーンが切れて落としてしまったら嫌だなぁと思っていたところだったので、やっと今回きちんと作り替えるチャンスになりました。
夫からもらったプレゼントがちょうどリールだったので、釣り糸を新しく買う際に、プラクルアンのビーズを通す糸として釣り糸を使うことにします。前回は金属の糸でした。ちなみにリールは私の希望で買ってもらいました。アクセサリーなどよりもこれが欲しかった!
もらったリールはシマノのCATANA C3000HG 2022年版。
そして可愛らしいルアーとなぜか猫の爪切り。我が家には猫はいませんが、どうやらこれが釣り糸きりに良さそうだということで買ってくれたみたいです。
特別すぎない、ちょっといい時間を過ごさせてもらいました。
誕生日明けの釣りが楽しみです!
ビギナーフレンドリーです。ヴィンセントさんの喋りかた好きです。
同じシマノの商品でも、アメリカ、ヨーロッパ、東南アジアと日本用のリールが別に開発・販売されているんですね。これを買うまで私は知りませんでした。もちろんネット通販ではどこで売られているものも購入できるのですが、残念ながらネット販売では偽物も多く販売されていたり、あと私は実物を目や手の感覚で確かめてから買いたいという気持ちがあるので、今回はチェンマイとその郊外の街の釣具屋さんを渡り歩き、Abu Garciaのリールを検討していたところ、SHIMANOの新しいこのリールを見つけて購入に至りました。
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