こつぶ

新社会人2年目。ちょっとだけメンタル安定しました。HSP/ADHD/Depression

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新社会人2年目。ちょっとだけメンタル安定しました。HSP/ADHD/Depression

最近の記事

幸福であるということ

連休中、暇で暇で、時間を持て余した私は、何か書こうと思い立ち、キーボードを前にして戸惑いを隠せなかった。 何も出てこない。 かつては、頼まれもしないのに溢れ出る言葉を書き留めるのに必死になる程、書くという行為はずっと身近にあった。 恩師の 「人間、幸福に浸っているときには文章を書けない。書ける人間とは、どこかしらに不幸を抱えているものだ」 という言葉がよぎる。 書けなくなる程の幸福にいる自分を認識してこそばゆくもあったし、 書けなくなるような幸福ならいらない、と絶望も

    • 生きていく痛み

      また失恋をした。 今度こそ本当の失恋かもしれない。 君が私に対してそっけなくなってからしばらくが経つ。 相変わらず君のことを考える度に、どす黒い痛みが私の胃のあたりを占領する。 きっと彼女には変わらず優しいのだろう。 いや、ほかの女に対してですら以前と変わらず接しているのだろう。 そんなことを想像するだけで私の身体は世界を拒絶しすべてを破壊する超越した存在になりたいを願う。 どうしたらまた私に優しくしてくれるの。 どうしたら君にとって価値のある人間だと思ってもらえるの。

      • 帰省

        人生で初めての"帰省"をした。 生まれてこの方、愛すべき両親と世界一かわいい弟と世界一かわいい妹と住んでいた私には全く無縁だった風習だ。 学生の頃は、地方から出てきて一人暮らしをしている友人達がこぞって飲み会を断る理由に「帰省するから」と決め台詞の様に放つ姿をなんとなく羨ましく思ったものだ。 帰る場所がある彼らが眩しくもあり、根無草や一匹狼の様な哀愁漂う格好良さがあったのかもしれない。 とにかく、私には初めての帰省だった。 同じタイミングで帰郷する同居人に恥ずかしげ

        • The Birthday Party / The 1975

        幸福であるということ

          出せなかったラブレター②

          拝啓 君へ また私です。 君がまめに返事をくれるようなタイプじゃないのはわかっていたから、返事を待たずに次の手紙を送ることにしました。 元気ですか? 私はようやく仕事に慣れてきたところです。また、会社に行きたくないなあなんて感じる暇もないほど、毎日刺激的で退屈はしていません。 いつかは朝起きて通勤することが憂鬱になる日が来るんだろうか。あまり、想像できません。 さて、新社会人として毎日が新しいことの連続で、なんていうと陳腐に聞こえるけれど、実際学生とは全く違う仕事

          出せなかったラブレター②

          出せなかったラブレター

          拝啓 君へ。 部屋の引き出しからかわいい便箋と封筒を発掘したから、また手紙を書いてみたよ。 と、いうのは言い訳で、どうしても、スマホの上の温度のない字ではなく、手書きの字で、君に想いを伝えたかったからペンを取りました。 元気ですか?私は元気です。 まあ、君が元気なのも知っています。毎日メッセージのやりとりをしているからね。ステイホームで少し気が滅入るときもあるけれど、趣味や仕事に真摯に向き合う君をずっと見てきました。毎日を丁寧に生きている君をよく知っています。 さて

          出せなかったラブレター