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デザインの意図 -Soft Backpack キッズモデル プロトタイプ-

家族と過ごす休日。

最近の私は、家族みんなでお揃いの服装をして出かけたりしているのですが、皆さんはどのように過ごされていますでしょうか。

もし、まだ服を活用した遊びをしたことがないのであれば、ぜひやってみてください。今まで経験したことがない服の魅力を知ることができるかもしれません。

今回は、親子でファッションを楽しみながら休日を過ごすきっかけを生み出す”Soft Backpack キッズモデル”の開発背景と特徴について書いていきます。


Soft Backpack キッズモデル プロトタイプとは

私たちの代表的な製品であるSoft Backpackを子どもの体格に合わせてデザイン調整することで、休日や旅行の際に親子お揃いのファッションを楽しむために作った防水レザーバッグの試作品です。


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White Beige


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Black


なぜSoft Backpackのキッズモデルを
つくろうと思ったのか

実は、大人用のSoft Backpackを開発した当初から「キッズサイズのBackpackがあったらかわいい」という話は出ていたのですが、最近になってSoft Backpackを購入してくれたお客様からも子どもが使えるサイズのバッグをつくって欲しいという声が寄せられるようになりました。

大人が使っている製品を小型化させて子どもが使う姿は想像するだけで愛おしく、最初はただその姿を見たいだけ、もしくはミニチュア化した製品を鑑賞したいがために欲しいと感じるのかなと考えていたのですが、私自身が子どもと一緒に外出する経験を重ねていくうちに、家族みんなでファッションを楽しみながら休日を過ごすのがとても魅力的であることに気づきました。

いわゆるペアコーデやリンクコーデと呼ばれるファッションスタイルですが、これを家族みんなでやるのは想像以上に新鮮な気持ちを味わうことができ、ただ歩いているだけで笑顔が溢れ、行き慣れた場所ですらいつもと違った景色に見えます。


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ファッションを楽しむという行為は、自分の感性を表現したり、自分以上の何者かになる感覚を得て気分を高めることでより良い未来に自分を導こうとする行為であると考えていた私が、このような形でファッションの魅力を感じさせられるとは想像もしていませんでした。

家族みんなで1つのスタイルを表現するので、自分のことだけ考えるわけにはいきませんが、だからこそ自分のみでファッションを楽しむ行為とは別の魅力を感じられます。

自分のファッションとリンクした服装で行動する妻や子どもが目の前で動き回っているのは何とも不思議な気分です。

散歩をする、食事をする、本屋に立ち寄る。

なんてことのない行動の一つ一つが新鮮なものに感じられるのは、自分の感性とリンクした服を身に纏った家族が目の前にいて、常に自分と家族との繋がりを感じながら過ごすからなのかもしれません。

自分のファッションは鏡越しにしか見ることができず、自分の眼で直接自分の全身を見ることはできないのですから、自分の分身が目の前で動き回っていることが微笑ましく思えるのでしょう。

こうした気持ちで過ごす時間は何にも代え難い幸せを感じます。

ファッションを楽しむ行為は、生きるためだけの生活には不要です。

ですが、人は生きるために必要なことだけで生きていくべきではありません。


"人はパンがなければ生きていけない。しかし、パンだけで生きるべきでもない。私たちはパンだけでなく、バラももとめよう。生きることはバラで飾られねばならない。"


哲学者の國分功一郎氏が著述した「暇と退屈の倫理学」で書かれた言葉の中にある”バラ”と同じように、ファッションは人の心に潤いを与え、生活の中に豊かな時間をもたらしてくれると私は信じています。

今回の製品がそんな時間をもたらすきっかけとなることを願っています。


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機能の特徴

本製品を製作するにあたり、小学生の子どもがいる知人に話を伺いながら機能を検討したのですが、基本的には大人用Backpackの機能を踏襲した形になっているため、本記事であえて挙げる機能的な特徴は2点のみです。

1点目は、ショルダーストラップをS字型に湾曲させていること。
小学校低学年の子どもの身体に合わせるためにランドセルのデザインを参考にしながら、ショルダーの形状を調整することで、身体が充分に成長していない子どもでも安心して持ち歩けるように設計しました。

2点目は、防犯ブザーなどを引っ掛ける金具がショルダー部分に取り付けられていること。
何かと心配事が尽きない子どもが持つバッグなので、親御さんの心配を少しでも取り除くためのデバイス(防犯ブザーや子ども用GPSなど)を手軽に取り付けられるように配慮しています。


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デザインの特徴

審美性については大人用のBackpackをそのまま踏襲していますが、6歳から10歳くらいまでの子どもの体格に合わせて製品サイズを調整しています。

ファッションを楽しむためには、使い手の身体に適したサイズの物を身に付けているかはとても重要です。


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デザイン性が優れていて上質な物を着用していてもサイズが合っていなければすべて台無しと言われるくらいファッションのコーディネートにおいてサイジングは大切なので、子ども用のバッグとはいえ製品サイズについてはしっかり検討した上で設計しています。

子どもの小さな身体に大きなバックパックを背負っている姿もかわいいですが、適切なサイズのバッグを背負っておしゃれを楽しませる経験をさせてみるのも良いと思います。

きっと、子どもにとっても心が躍る経験となるはずです。

私の息子はまだ2歳なので、このバッグを持って出かけられる日を楽しみにしておこうと思います。


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家族でファッションを楽しむ

家族みんなで服を使った遊びをする機会はそう多くはありません。

子どもがある程度の年齢になると親子お揃いの服装でお出かけすることが難しくなったり、やったことがない方にとっては少し敷居が高いと感じることがあるかもしれません。

それでも、こういったファッションの楽しみ方、家族との過ごし方を一度は経験してみることをおすすめします。

きっと家族にとって、印象深い思い出が残る1日になることでしょう。


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下記応募フォームにご登録いただいた方の中から1名様に今回製作したプロトタイプをプレゼントします。製品開発の参考にするため、当選者の方には
プロトタイプへのフィードバックを依頼するかもしれませんが、気になる方はぜひご応募くださいませ。


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興味がある方はぜひ店舗で実物をご覧ください。


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CREDIT
>Head of Product
Satoshi Tsunomori

>Designer
Yuui Ohno

>Modeliste
Shouhei Okawa

>Shooting location
Fracta

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