あとがき 「道の終わりへ(内なる声)」
自己変容の旅も終わりへ、日本に帰国すること決めたころ、頭の中に「書きなさい」という声がこだまするようになりました。
耳に聞こえるのではなく、思考が静まっているときに、その想いがすーっと入り込んできました。耳を澄ませると、遠くで反響しているような感じです。
なにか不思議な感覚はありましたが、自分の思い込みにすぎないと放っておきました。
しかし、何度も何度も繰り返されました。
そんなあるとき、ふと文章を書き始めました。
その中の一つをここに引用して、「私の物語り」を終わりにしたいと思います。
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私へ。
このことを忘れないようにしなさい。
私たちの根源には愛が眠っている。
それゆえ、私たちは自己の内面を深く探究していくのだ。
しかし、その愛は目覚めることはない。
私たちが眠らなければいけないのだ。
人は、どのようにして眠りにつくだろうか?
努めて眠ろうとしても、かえって目が冴えてしまう。
身を放り出し、すべてを放棄して、眠りに落ちる。
そのように、夢に目覚めた私たちは、再び愛に眠っていくのだ。
眠る前に、部屋の中のものをすべて処分していく必要があるだろうか?
せいぜい部屋を掃除して心地良く眠れるようにするくらいだろう。
どんなに贅沢な部屋で寝ても、寝ているときはそれらに気づくことはない。
そのように、身体(世界)を扱いなさい。
眠りになにか持っていくことができるだろうか?
眠るためになにかを準備する必要はないのだ。
そのように、プロセス(準備)に囚われず、本当の自由、幸福を今ここで実現しなさい。
人はどのように眠るのかを知らない。
しかし、それでもそのときが来れば自然と眠る。
そのときまで、この世界であなたらしく生きなさい。
十分に楽しんだらゆっくり休みなさい。
無知の眠りではなく、愛に眠りなさい。
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