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私はあなたの事をきちんと愛せているでしょうか
「好きってあんまり言葉にしないタイプ?」
そう問いかけた私に、あなたは答えた
「そうかも、でも言わなくてもわかるだろとは思ってないよ」
この会話をして以降、時々思い出したように
言葉にしてくれるようになった。
言葉にしてくれたら嬉しいのは事実
だけど、ほんとはわかってる
言葉にしなくてもわかってるよ
例えば、おでこにキス
食べたいものを選ばせてくれる
一緒にいたい気持ちを尊重してくれる
好き
何者にもなれなかった私へ
夢を見ていた
文章で生計を立てる夢
歌を歌って賞賛される夢
強敵を言い負かして正義のヒーローになる夢
家庭を持って笑う夢
そのどれかになるには、私には何もかも足りてなかった。
努力も根気も才能も無かった。
だから私は今平凡よりちょっと下の人生を歩んでいる。
それでも割と満足していた。
十全とは言えない家庭環境も、病みやすいメンタルも、トラウマだらけの恋愛遍歴も
何もかも、一人で歩く分には問題
私の本命は、強くて美しくて最高で、だからこそちょっとだけ怖くなった。〜なーちゃん結婚おめでとう〜
2015年、11月30日のことでした。
私が「黒木渚」に出会った時です。あれからもう8年以上、なーちゃんはずっと私の一番です。
どんな時もなーちゃんは私のことを支えてくれたし、笑わせてくれたし、寄り添ってくれた。
にこやかな私の姫騎士様。
そんななーちゃんが、突然発表した結婚
しかもそれはただの幸せではなくて、壮絶な戦いの後の報告だった。
正確にはまだ続いている戦いなのかもしれないけど、それはあ
リハビリSS ダーリン/にしな
ベッドから抜け出したコウちゃんが、ノートパソコンに向かって別れの歌を書いている。
ずっと気付かないふりをしてたことを認めざるを得なくなった時、泣くでも怒るでもなく、どうにかして作品に落としこもうとする。そういうとこミュージシャンなんだなって。一応ね。
空が白み始めてる。カーテンの隙間から漏れてくる光が、結露にぶつかって屈折する。床に落ちた結露の影を見て、この部屋湿気多いんだよなぁなんて、わざと違う
リハビリSS ワンルーム/にしな
バイト行ってくるね、という声を聞いた気がして目を擦る。バタンと閉まったドアの音と、りんごの甘い匂いだけが残った部屋。
ゆっくり起き上がって伸びをする。朝と呼ぶにはもう遅い時間だけど、昨日は明け方まで打ち上げだったから仕方ない。バイトは夜から。まだゆっくりしていられる。
こたつの上にはユウが剥いて置いて行ったであろう歪なうさぎ型のりんご。二日酔いの胃袋にちょうどいい量。わかってるなぁと思いながら指で
リハビリSS 君が私をダメにする
「…このまま会社を休んで、クラゲでも見に行っちゃおうか」
片手でアラームをとめた彼が、そう言いながら私を優しく抱きしめた。月曜日の朝、もう少し微睡んでいたい時にそんな背徳的な誘いをされたら、甘えていたくなるのに。
「いいねぇ〜行きたい……」
彼の胸に頬擦りをしながらしがみついて言うと、彼はふふ、と笑って、私の頭を撫でた。
「朝ごはん作るよ」
ベットから抜け出して、そのまま洗面所へ。寝癖のついた後頭
リハビリSS ふざけんな世界、ふざけろよ
「やってらんない!」
ビールジョッキを机にたたきつけて叫ぶ。テーブルの上の枝豆が微かに跳ねた。それほどの勢いで怒りを叩きつけないと、正気を保てなさそうなほどイラついていた。
「荒れてるねえ」
向かいに座っているカナデちゃんは苦笑いしている。仕事終わりに突然カナデちゃんの部署に飛び込んで、「飲みに行こう!」と強引に誘った挙句、ろくに説明もせずに生ビールをがぶ飲みして怒り狂うような友人相手に、他に何を
忘れないうちに 12/3 器器回回 母なる器
事の始まりはスペース中に言われた
「つんちゃんも来るでしょ?」だった
その場のノリでホテルを取った時点で、もう気持ちは固まってた。
今年は4回、渚さんの姿を見れた。と思ってたらまさかの5回目があるなんて。
器器回回、母なる器
遠い遠い宮崎での公演。
ここに来るために馬車馬のように働いて
うっすらと耐えられない日々を超えて
高所恐怖症のくせに空を飛んだ。
誇張無しで地元より10度高い気温
これが
リハビリSS レスポール
この世の愛の終わりは、マンネリが呼び寄せるのだと思う。
安心感は油断を呼び、油断は目移りを呼ぶのだ。
だから私は今、わがままの果てにグリーンカレーを食べている。まろやかなココナッツの香りが立ち込める店内で、彼は困った顔でカオマンガイと向き合っている。
「食べないの?」
「ねぇ、これ上に乗ってるのってパクチー?」
スプーンで鳥肉の上に添えられた葉をつつく。
「そうだよ」
「なっちゃん、これならパクチ
リハビリSS 「宝箱」
「帰るの?」
「んー」
健ちゃんは気だるげに言葉とは言えない返事をして、ベッドの下に落ちたパンツを拾い上げた。間接照明が部屋の中をぼんやり照らして、表情が見えない。
何も話さないままさっさと服を着て、斜め掛けのポーチに荷物をしまって立ち上がる。私はそれを裸のまま座って見つめて、健ちゃんが何か言うのを待つ。
私の視線に気づいたのか、振り返り、私の目を見て、鼻でため息をついてから、軽くキスをした。
「
誓いを守る時が来た。
※これは猫が死ぬ話です。苦手な方はここで閉じてください。
あと文章としての体裁とか死んでるのでそれも嫌な人は閉じてください
前の猫、ミルクが死んだ時、ふわふわの白い毛皮に誓った。
まともな人間を名乗れる日まで、もう二度と猫を迎えない。今いるレイくんが最後。
犬もうさぎもハムスターも、何も、迎えない。
私にはその権利がない。
最期の時を知らない場所で迎えさせてしまった私に、毛皮の友達を持つ資格はな