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揃いの大小と京めぐり #4

前回のお話→揃いの大小と京めぐり#3

2020年2月24日(月・祝)

身支度を整え、最高の朝ごはんを食べるためにイノダコーヒ本店へ。
着いたのが開店30分後だったのですが、すでに店の前には長蛇の列ができていました。
優雅なホテルのような店内でいただくのは「京の朝食」。ボリューミーで、シンプルながらも丁寧で確かなお味です。

少し歩いて、聖徳太子の創建と伝わる頂法寺へ。六角堂の名で知られるこちらのお寺、本堂を真上から見ると綺麗な六角形をしています。

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にこにこと愛らしい十六羅漢さまと、どこからともなく集まってくる鳩たち、聖徳太子が身を清めたと伝わる池で優雅に泳ぐ白鳥、境内はとても賑やかです
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その中で存在感を放っているのが「へそ石」。この石が京都の中心(=へそ)だからへそ石なんだとか。
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次なる目的地、新撰組ゆかりの地へ赴きます。
まずは新撰組屯所跡である八木邸へ。新撰組発祥の地であり、邸内には芹沢鴨暗殺時の刀傷が残っています。
八木邸の近くには新選組の兵法調練場として使われていた壬生寺があります。境内の壬生塚には新撰組隊士たちが眠っています。画像4

壬生寺を後にし、平野神社、北野天満宮をお参りします。
平野神社は静かで清らかで、きっと桜の時期はより華やかで賑わしくなるのだろうと思いました。画像5

北野天満宮はまさに梅の見頃。境内には甘い芳香が漂います。
紅梅に白梅に、ひと口に梅と言っても様々な色かたちの花が見られます。
春を感じさせるうららかな陽の光の下、人も鳥もそれぞれに満開の梅を楽しんでいました。画像9

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宝物殿では、前田家ゆかりの刀剣とともに、春日大社から帰ってきた兄者の展示が行われていたので拝観してきました。
北野天満宮の門前で名物の粟餅をいただき、建勲神社へ向かいます。

建勲神社を参拝する前に船岡山の麓、北参道入口にあるやまひでさんに立ち寄り、乱ちゃんにつける水引リボンをオーダーします。水引の色と裂がそれぞれ選べるので、理想の推しリボンが手に入ります。
ちなみに店員さんも審神者らしく、とうらぶ談義に花が咲きました。

建勲神社は船岡山の上に立っているので、参拝はちょっとしたハイキング気分です。
参道からは京都の街を見晴るかすことができます。左手には比叡山、右手には大文字山が見えています。
拝殿には祓い串が置いてあったので参拝するときに使ってみました。何だか石切丸になった気分。
凶ばかり出るおみくじに気を引かれつつ、宗三左文字・薬研藤四郎の御朱印をお分ちいただき、これにて今回のミッションコンプリートです。画像6

水引リボンの仕上がりを待つ間に、あぶり餅を食べに今宮神社境内の一文字屋和舗さんへ向かいます。建勲神社から今宮神社へ向かう道は直線なので、迷うことはありません。
参道を挟む形であぶり餅の店が向かい合っているのですが、どちらも長蛇の列が出来ています。店頭ではおかみさんたちが串に刺したきなこ餅を熟練の手付きで炙っており、香ばしい匂いに食欲がそそられます。
四角い皿に串が10本、白味噌のタレがぽってり甘く、素朴で上品なお味です。
ちなみにこちらのお店は日本最古の和菓子屋だそうで、お向かいのお店も創業400年を誇るそう。
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オーダーしていたリボンを受け取った後、仁和寺を訪れることにしました。
乗ろうと思っていたバスが目の前でバス停を滑り出るのを見送り、次のバスを待つものの、なかなか来ません。ようやくやってきたバスに乗り込み、仁和寺到着。
京都三大門に数えられる二王門、あまりに大きいためファインダーに収まりきりません。
本当は御殿を拝観したかったのですが、着いたのが閉門間近だったため(17:00閉門かと思いきや16:30でした)ぐるりと境内を散策するに留めました。
当然ながら御室桜はまだ丸裸。桜の雲と五重塔とのコラボレーション、実際にこの目で見てみたいものです。

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ここから嵐山方面へ。本当は大覚寺や野宮神社なども訪れたかったのですが、この辺りはバスの本数が少なく、またもや移動に大幅な時間がかかってしまったため今回はパスすることに。
渡月橋のあたりはいかにも観光地といった風情で賑わっています。
次に行く時はゆっくり時間をとって誰かと一緒に楽しみたいな。画像13

陽が落ちて、キモノフォレストに明かりが灯ります。
京友禅のポールに囲まれ、まるで着物の美術館にいるかのようです。なかなか幻想的ですね。
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今回は夜行バスで帰るので、まだまだ京都の夜を楽しめます。
まずは東山のマルシン飯店さんで腹ごしらえ。こちらのお店はマツコの知らない世界にも出た(しかも放送日が私の誕生日!)、行列のできる人気中華料理店です。
「関西に来たからには甘酢餡じゃない天津飯を食べたい」と思って町中華で夕餉を取ることにしたため、マツコさんも絶賛したという天津飯に期待値が上がります。
供された天津飯は、黄金の山に艶やかな餡がたっぷり掛かったもので、期待は確信に変わります。
口に運べばふわふわの玉子が出汁の効いた餡と共にとろけ、つるりとノーストレスで吸い込まれてゆきます。
天津飯の他に名物の餃子、店頭のサンプルを見て食べたくなった酢豚をいただきましたが、いずれもザ・町中華といった感じで安心できるお味でした。
相席した向かいのお姉さんたちが二人でシェアしている量を私ひとりで頼んでしまい、食べ切れるか不安がよぎるもののあっさり完食。
安くてボリューミーで美味しく、このお店が愛されている理由がよくわかります。

食休みの間も無く、銭湯へ行くべくバスに乗ります。
行き先は船岡温泉、建勲神社の近くです。なんだか京都市内を右往左往していますね。
こちら、温泉の名がついていますが銭湯なんです。本当に銭湯かと目を疑う建物は、文化庁の登録有形文化財にも指定されています。
堂々たる唐破風に、脱衣所の天井から睨みを利かす鞍馬天狗と牛若丸の彫物、浴室への渡り廊下には錦鯉の泳ぐ池、贅沢に使われたマジョリカタイル・・・西陣織の若旦那衆を相手にしてきただけあり、豪華絢爛です。
電気風呂や、露天風呂、くすり風呂などお風呂のバラエティも豊かです。
こちらを訪れる際は、シャンプーやタオルをお忘れなく。私はタオル以外を忘れてしまったので固形石鹸で全身を洗う羽目になりました・・・
近くには銭湯を改築したカフェやミシュランで星を獲得した蕎麦屋などがあり、見所満載のエリアです。

京めぐりはこれにてタイムアップ。腹も満たされ身体も温まり、ご機嫌ルンルンで京都を発ちました。

最後に、そろえた御朱印の写真を上げておきます。ご利益がありそう。
もしも願いが一つ叶うならば、早く疫病がおさまり普段通りの生活が戻ることを願います。
(この文章を書いている今時点で、日本全体が自粛モード、疫病退散のお祭りである京都祇園祭の山鉾巡行も中止が決定しました。 2020.04.21)
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※こちらはTwitterにも写真をあげています。「@tsumugu_hito138,#揃いの大小と京めぐり」で検索してみてください!


揃いの大小と京都めぐり おわり