バンドをはじめて曲作りの意識が変わった話

僕が初めて曲を作ったのは高校時代だったと記憶している。
それはそれはまぁ恥ずかしい曲だったし、サビのワンフレーズだけ作って曲としては完成させていなかったりする。
それでも、曲のメロディだったりコード感は未だに引き継いでいて、メロディも未だに思い出せたりする。

その後、僕が世に曲を放ち始めたのが大学3年生の時だったと記憶している。
当時、話題になっていた初音ミクを使ってDTMを始めたのがきっかけだ。

その頃は曲のキーとか、歌詞とか、歌う人のことなんて考えずに好き放題やってたなぁと思う。
それはそれで良かったのよ。

その後、自分がボーカルを務めるバンドを結成するわけなんだけど、まぁ初音ミクで作った曲はやれない。
別にキーさえ変えたらやれないことはないんだけど、なんてったって歌詞が小っ恥ずかしくてメンバーに曲を持ってけないし何より恥ずかしくて歌えない。
バンドでさ、自分が歌ってさ、「僕を愛してみてよ」だの「あなたは逃げたまんまでしょ?」だの歌えるか!(後者は歌えそうだけど…。)
無理無理。生き恥晒してんのかと。
そこが僕が直面したネットとリアルの壁。

みんな匿名のTwitterでは好き放題言えるけど、本名のアカウントだとイキれないでしょ。そんな感じ。
ボカロで作った曲は自分の暗い部分が全面に出てるから、やっぱバンドじゃやれない。

そんなわけで、バンドを初めていちから曲を作り直しました。
そんななかでビックリしたのが、バンド用に作る曲はめちゃめちゃポップで明るいってこと。そして歌詞の質感もボカロやってた頃のそれとは全然違う。
自分が歌って恥ずかしくない歌詞っていうのかな。演じ手のことを考えて作詞作曲するようになりました。

これは僕にとってすごく良かったと思っていて、最近の光るよって曲以降に発表した曲はその流れを汲んでいると思う。

それが聞き手にとって良いのか悪いのかはよくわかりませんが、自分では一皮むけれたのかなぁと思っている。

その後、バンド活動を経て女性ボーカルととアコースティックデュオなんかもやったけど、その時も作った曲をその人が歌えるキーに変えてあげる優しさ的なものも身につけられた。
やっぱ生の音楽を介して身につくスキルって大事だなぁと身に染みて感じました。

ビールとセックス、それと音楽は生がいい。

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