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メディアリンクの開発組織文化の話

こんにちは、メディアリンク株式会社 ソリューション本部本部長の槻田です。

メディアリンクでは2025年1月に大きな組織変更を行いました。
これまでの事業部制を見直し、「お客様に価値を届ける」をテーマに、「バリューチェーン全体でPDCAを回せる強い組織」を目指して機能別組織に刷新しました。

今回は、バリューチェーンの中でも「開発」機能を担うソリューション本部の開発組織についてお話しします。


なぜ事業部制から機能別に組織変更したのか?

まずは、組織変更の背景についてご紹介します。

メディアリンクは創業以来16期連続で増益増収を続けており、おかげさまで順調に成長しているベンチャー企業です。
ただ、成長を続ける中で、企業としてのライフステージが「成熟期」に差し掛かり、次のステップとなる「第二創業期」に向けた準備を進めていました。
今回の組織変更はその一環です。(全社組織図はこちら

事業部制で見えてきた改善点(全社視点)

メディアリンクは、SES領域とビジネスコミュニケーション領域という2つの事業ドメインで事業を展開しています。

SES領域では2022年に株式会社ヌーヴェル、2023年には株式会社才志堂を子会社化することで発展を図っていたり、ビジネスコミュニケーション領域ではテレフォニー事業であるPBX・IVR、チャットツールやAIエージェントなどマルチプロダクトで価値提供を進めていました。

私自身が自社プロダクトのビジネスコミュニケーション領域に属する人間ですので、フォーカスしてお話しますと、2024年は第二創業期に向けて「PDCAを回せる強い組織」をテーマに全社的に文化形成を進めました。

結論として、テーマに則した状態になったものの、各事業の各機能単位で個々のPDCAが働き、バリューチェーン全体で最適な運用には至れていない問題点が見つかりました。

ちなみに、事業部制のほうが運用しやすいのでは?と思う方もいるかもしれませんが、我々が目指したいのは全社でのバリューチェーン最適化です。

このギャップを埋めるべく、冒頭に戻りますが「バリューチェーン全体でPDCAを回す強い組織」を重点テーマに据え、アライアンス推進を図る企画機能を強化し、営業・開発機能単位で分けることで、より専門性を高める組織変更に至っています。

事業部制で見えてきた改善点(開発視点)

先ほどは全社視点で触れましたが、開発視点でも課題はありました。
ざっくりいうと事業部ごとの縦割り体制による横のつながりの不足です。

事業ごとに専属の開発部門があることはスピード感や独自性を保つうえでメリットがありますが、デメリットが出てきました。

  • 技術やノウハウが分散し、共有が難しい

  • リソースの偏りが生じやすい

  • 開発戦略が全体として不透明になる

自分が言うのもおこがましいですが、、
これまでの発展を支えた実績を踏まえて見ても、自社のエンジニアは高い技術力を持っていると自信をもって言えます。

この長所をより活かすためには、シームレスな環境・文化形成を図り、技術や知見の共有、リソースの最適配置、全社戦略との一貫性を高める組織への変更を図りました。

開発組織に根付かせたい文化

一方で、組織を変えるだけでは、本質的な変化は起こりません。
エンジニア一人ひとりがモチベーション高く、プロフェッショナルとして仕事に取り組める文化をつくることが大切です。

「Four Keys」や「Space」といった開発生産性を図るためのフレームワークが存在しますが、まだ取り組みは正直できていません。
機能別組織になったことにより、意義が見出せる地点に立てた状態のため、本格的な導入は進めていく予定です。
一方、今はモチベーションの水準が高く、集中して仕事ができる環境・文化づくりが重要だと考えています。

1.目的ベースの開発志向を持つ

開発の背景や目的をしっかり理解し、そのうえで価値あるアウトプットを目指す開発スタイルを重視します。
仕様をただこなすだけではなく、「なぜこれを作るのか」を常に意識してほしいと考えています。

2.「枯れた技術の水平思考」を優先する

新しい技術を追い求めるのも大事ですが、安定した「枯れた技術」を活用することで、効率よく信頼性の高いシステムを構築することを大切にします。
この考え方は、開発リスクを抑えつつ、確実に成果を出すために欠かせません。

ちなみに「枯れた技術の水平思考」は横井軍平さんの言葉ですが、「枯れた技術」は使われていない古い技術という意味ではありません。
「技術的に成熟し、安定していて、広く利用可能でコストも低い技術」を指します。
新しい技術ではなく、すでに社会で十分に実績があり、信頼性が高いものです。このような技術は扱いやすく、開発のリスクも低減できるのです。

3.知的好奇心をくすぐる開発をする

エンジニア一人ひとりが「なぜ」「どうしたらもっと良くなるか」と問い続けることで、組織全体が成長していける環境を目指します。
知的好奇心に勝るものなし!
未知の課題に挑戦する姿勢を大事にしたいと考えています。

目指したい開発組織

私たちが目指す開発組織は、「目的志向」と「探究心」を基盤にした、自律的で成長性の高いチームです。この組織では、以下のような状態を実現したいと考えています。

1.目的と価値にフォーカスした開発

エンジニア一人ひとりがプロジェクトの目的や価値を深く理解し、常に「何が顧客にとって最善か」を問い続ける姿勢を持つこと。

2.協調と共有を基盤とする文化

チーム全体が知識を共有し、技術的な壁を超えた協力体制を築くことで、相乗効果を発揮すること。

3.挑戦を恐れない開発マインド

新しい技術や未知の課題に挑み続けることで、技術的にも組織的にも進化を続けること。

4.高い透明性と信頼性

開発プロセスや成果が明確に可視化され、組織全体が透明性の高い環境で運営されること。

これにより、メディアリンクは単なる「開発を行うチーム」ではなく、「価値を創造し続ける組織」を目指していきたいと考えています。

成功体験の積み重ねが原動力

このような文化形成のためには、成功体験の積み重ねが不可欠だと考えています。「できた!」「褒められた!」「評価された!」など、小さな成功でも十分です。これを積み重ねることで、モチベーションが高まり、さらに良い結果を生む循環が生まれます。

  • 成功体験を生むプロセスを構築する

  • 目的ベースの仕事の進め方をサポートする

  • 心理的安全性を高める環境の提供

  • 情報発信を促進する

施策は無限大にありますが、
トライ&エラーを繰り返しながら、成功体験を積み重ねることで成長を実感できる開発組織を実現していきたいと思います。

さいごに

マネジメント層とメンバー層それぞれで責務は必要です。
マネジメント層はメンバーが目指す方向性を理解できるようにすることや、成長できる環境や成功体験を生み出す仕組みづくり。
メンバー層にはプロフェッショナルとしての自覚を持ち、責任を持って成果を出すことや、知識を共有することが求められます。

また、相互関係が正しく機能するような環境作りが私の責務です。

つらつらと思いを書いてきましたが、
総じて「楽しく仕事をする!」ことが何より大切だと考えています。
楽しさは単なる気分ではなく、成果につながる重要な要素です。
成功体験の積み重ね、挑戦を楽しむ文化、そして互いを支え合う環境が、エンジニア一人ひとりの充実感と成長につながります。

ちなみに、、
開発組織の推進に向けて、専門性の深化を目指していますが、まだまだ役者は足りていません。

SEをはじめ、SRE・CRE・QAなど、幅広い役割を募集していますので、少しでも興味を持っていただけたなら、ぜひメディアリンクで一緒に未来を創りましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
少しでもメディアリンクの理解につながれば幸いです。

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