2024.9.26（木）宮沢賢治の童話　虹の絵具皿（十力の金剛石）より　詩の朗読してみた

2024.9.26（木）　宮沢賢治の童話　虹の絵具皿（十力の金剛石）の挿入詩を朗読してみました。BGMはクリスタルハープ（４３２Hz）です。 童話はこちらのリンク（青空文庫）で読めます。生前未発表の作品です。 　https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/2658_27744.html 詩の部分を引用しました。 光の丘のうた 　うめばちそうはまるで花びらも萼がくもはねとばすばかり高く鋭するどく叫さけびました。 「きらめきのゆきき 　ひかりのめぐみ 　にじはゆらぎ 　陽ひは織おれど 　かなし。 　青ぞらはふるい 　ひかりはくだけ 　風のきしり 　陽ひは織おれど 　かなし」 　野ばらの木が赤い実みから水晶すいしょうの雫しずくをポトポトこぼしながらしずかに歌いました。 「にじはなみだち 　きらめきは織おる 　ひかりのおかの 　このさびしさ。 　こおりのそこの 　めくらのさかな 　ひかりのおかの 　このさびしさ。 　たそがれぐもの 　さすらいの鳥 　ひかりのおかの 　このさびしさ」 　この時光の丘おかはサラサラサラッと一めんけはいがして草も花もみんなからだをゆすったりかがめたりきらきら宝石ほうせきの露つゆをはらいギギンザン、リン、ギギンと起おきあがりました。そして声をそろえて空高く叫さけびました。 「十力じゅうりきの金剛石こんごうせきはきょうも来ず 　めぐみの宝石いしはきょうも降ふらず 　十力じゅうりきの宝石いしの落おちざれば、 　光の丘おかも　まっくろのよる ・　・　・　・　・　・　・　・　・ 十力の金剛石とは？ 金剛石はダイヤモンドのこと。 十力とは、仏だけが持っている十種の心力のこと。 法華経を信仰していた賢治の仏教説話のような童話ですが、たくさんの鉱石が出てきます。 宮沢賢治にクリスタルハープの音色を聴いてもらいたかったな。 童話の朗読と、クリスタルハープの音色を合わせるのも面白そう、今度やってみます。