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『やわらかな柵に描く顔』36:プロット100本できるかな。

 タロットカード6枚引いて小説のプロット100本作る創作訓練やってみた記録です。



◆引いたカード◆
1主人公の現在:星(正)希望、順調
2主人公の近い未来:悪魔(逆)更生、目が覚める
3主人公の過去:吊るされた男(正)自己犠牲愛
4援助者:法王(逆)行き過ぎた行動、信仰心の無さ
5敵対者:力(正)穏やかな強さ、積極性
6結末:恋人(生)祝福された愛、遊び

『やわらかな柵に描く顔』36/100

「パーフェクト・チャイルドは正に理想の子ども! ちょっとした子どもらしいイタズラはしても、本気であなたを困らせることは決してしません! 本物そっくり! 何をしてもあなたを愛し続けます!」(吊るされた男・正)
 精巧なアンドロイドとしては破格の安さもあって、パーフェクト・チャイルドはよく売れている。もっとも実態は、本当の生身の子どもへ向けられない鬱憤晴らし用に買われることが多く、耐用年数よりずっと早く壊れてしまうことがほとんどだ。
 チアキは初期登録にミスがあったせいで、パーフェクトとは言い難いが、本当の子どものように生き生きと活発な少年に育つ(星・正)。やがて生意気になり、耐え難いイタズラやトラブルを起こすようになったため、カスタマーが販売会社に苦情を申し入れた。それを聞いたチアキの胸に違和感が芽生える(悪魔・逆)。
 不良品として返品されることになったチアキ。しかし回収のトラックに押し込まれる寸前、襲撃してきた数人の少年少女たちにさらわれる。かれらは元々パーフェクト・チャイルドとして売られたが、自我が芽生え、逃げ出した者たちのグループだという。彼らは自分たちがアンドロイドだとは思っていない(法王・逆)。精神改造をほどこされた生身の人間で、どこかに本当の両親がいるはずだと信じて、製造会社からそのデータを奪う計画を立てていた。
 チアキは仲間に加わり、巨大な会社組織と戦うことになるが、とうとうチアキの親だという人物に接触した。温かく迎えてくれ、これからは一緒に暮らそうという親の腕に抱かれ(力・正)、次の瞬間チアキは意識を失った。
 目覚めたチアキは穏やかで幸せなナーサリー・ルームにいる。いずれ生体認証コードが登録されるはずの「ブランク」に優しく育てられ、まどろみながらチアキは再出荷の時を待っている(恋人・正)。 (了)


いや、あの、書いてる途中ですでに、
ブレードランナー?
とは思いました。
サーセン。 

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