精神科デイケアに通う意味ってなんだろう【対象と目的、利用者の目線から】

こんにちは😊

精神科デイケア、通称デイケアをご存知ですか?
病院やクリニックに併設されていることが多い、当事者の日常生活能力向上と社会参加へのステップアップを目指す、「医療とリハビリが融合した場」とされています。

今回はそんなデイケアを法的な位置づけ、デイケアはどんなことをするのか、そして実際に利用した当事者の目線としてのお話に分けながら書いていこうと思います。

デイケアの対象と目的

デイケアの対象となるのは、「精神障害のために何らかの社会生活の制約があって、本人や家族が希望する生活ができていなく、その改善や支援を希望する人」です。

医師の指示による「治療」の枠組みになるので、先生の指示(デイケアに対し、この人が通所しますよという許可)が必要になります。めんどくさいですね😑
でも治療行為の指示は法的に医師以外出せないため、デイケアに通いたい人は、まず先生に相談することがスタートとなります。先生に伝えにくかったらPSWに伝えてください。ちなみに精神科の治療行為になるので、自立支援医療が適応になります(自立支援の説明はまた要望があれば)。

デイケアの目的は、ずばり「リカバリー」のための準備と言えます。リカバリーは、色んな定義がありますが、「病気があることを受け入れた上で、日々の生活に対し活力を持って生きることのできる状態を保ち続けること」が私の中ではしっくり来ます。

どんなことをするの?

では、デイケアって実際に何をするところなのか?というのが気になるところですが、これがそのデイケアによって結構プログラムが違うので、一概にこれをします!とは言いにくいです。

基本的にはプログラムみたいなのが組まれていて、それに参加して過ごすか、自分のやりたいことをして過ごすかみたいな感じになります。

私が実際に通っていたデイケアでは、ミニバレー、卓球、SST(ソーシャルスキルトレーニングと言われるものですが、これもまた別の機会に。ざっくりいうと生活のための基礎訓練講座みたいなイメージです)、書道、茶道、イベントとしてキャンプ、BBQ、カラオケ、トランプ、料理作りなどなど。

今、私は精神科病院に勤めていますが、そこでもデイケアはあり、カラオケ、DVD鑑賞、動物園に行く、買い物ツアー、テレビゲーム、ボードゲーム、ジオラマ作り、料理教室、ヨガ、おせちづくりなどなど。

珍しいところでは、ドラマセラピー、音楽療法、当事者研究、なども取り入れているところが増えてきています。

まとめると、利用者の希望と相談の上、利用者の回復に繋がることは何でもやる感じですね😄

ずっといる場所?

デイケアは一度通うとずっと居なきゃいけない場所なんでしょうか?

いえいえ、そんなことはありません。デイケアの目的はリカバリーであり、その人らしい生活ができるようになることです。

通っている間に、働きたい、他のことをやりたいと思うようになる時が来た時、ステップアップしても大丈夫です。そして、一気に登ることをしなくても大丈夫です。デイケアの日数を減らしながら、別の日は他の場所に行っても問題ありません。自分を疲れさせすぎないよう、頑張りすぎないようにコントロールする方法を、職員や他の仲間と一緒に考えることのできる場、それがデイケアです。

実際利用して良かったところ、悪かったところ

私自身、デイケアを利用していた時期があります。利用して良かったと思える1番の部分は友人が出来た、ということです。正直、職員には言えないことなんかも沢山ありますが、それが通っている仲間には言えることもあります。自分の抱えていることを理屈抜きに話せる人が出来たのは、今でもとても大きな財産です。あとは診察の待ち時間がデイケアで潰せるので、ひたすら待って疲れるということが軽減されるのは良かったですかね。

逆に悪いところは、当然嫌な人もいるし、嫌なプログラムもあるというところです。あとそこまで回復していない時に通っていたため、単純に通うのが割とめんどくさかったのが悪いところです。デイケアの悪いところというか、当時の私の悪いところみたいになっちゃいました😱

今思えば、嫌な人がいたりというのも、それほど悪いことではないのです。何かあれば職員が間に入ってくれるので、合わない人に対して、どう対応していけば良いのかの訓練になります。当時は嫌なものは嫌だったので、そんな冷静に見ることはできなかったですが😅

デイケアの場合ほとんどのところがプログラムは強制参加ではなく、好きなのに参加して、嫌なものは参加しなくてよい形態を取っているし、事前見学、体験も出来るところが多いです。最初のうちは、めんどくささが勝ってしまいがちですが、ゆっくりと興味のあることを探していけたら良い回復へと繋がりやすいのかなと感じます。

まとめ

デイケア、いかがでしたでしょうか?
特に身構えることなく、気軽に利用できる場だと思います。先生もよほど偏屈な人じゃなければ反対とかはしないと思います。もし通院先にデイケアがあれば一度覗いてみてはどうでしょう?


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