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補助金申請を考えてみる。~役所への問合せ方~

こんにちは。企業変革コンサルタントの小野司です。

企業変革に取り組む若きリーダーさん、経営者様に変革活動のヒントをお届けしています。

変革活動の中で、設備投資が必要になることがあります。特に、企業変革に取り組んでいる30~40代の経営者世代が補助金申請書を作成するメイン層になります。

最近は、事業再構築補助金なども始まり、経営者さんの間では関心が高くなってきています。

ご自身で作成するときは、事務局や役所の方に何度も電話で聞きながら書き進める方も多いです。そこで、補助金の事務局など、役所との良好な関係を築き方を紹介いたします。

1.総論

役所や事務局との良好な関係は、礼儀正しくしたり、愛想良くしたりというより、役所のルールや慣習に従うことで築きやすいです。

2.最初に自説を述べる

行政は法令に基づいて執行されることから、法律について学ばれている方が多いです。(優秀な方の中には、法律を深く学んでいる方が多いような気がします)

法律家間の暗黙のルール(一種の礼儀作法)には、
単に質問することはNGで、必ず自説(自分の考え)を述べた上で、
相手の見解を伺うということをします。

自説を述べ方ですが、法令を引用し、これに自分の事例を
あてはめて述べるのがベストです。補助金の場合は、法令というより、
公募要領や概要、指針などがこれに該当します。

法律実務でも、経験の長い法律専門家に質問する時には、最初に自説を述べるのは鉄則です。これをしないと礼儀ができていないと、不快感をあらわにされる方もいます。満足な回答すらいただけないことがあるのです。

特に、質問に適格に答えてくれる優秀な役人、本省(東京)の役人(いわゆるキーパーソン)の方とお話する時には、先に自説を述べるといい関係になってきます。


3.質問のレベルを上げていく。

補助金申請書を書き進めてゆきますと、何度も同じ担当者に問合せすることが多いです。
最初は、些細なことを聞いてもいいのですが、これを繰り返すと、
対応がラフになってきます。

複数回問い合わせするときには、少しずつ質問のレベルを上げてゆきます。

問い合わせを受ける役所の方も、質問者のレベルが少しづつ上がってきていると、(質問者も成長してきていると感じるので)前向きになってくれます。

これを行うと、いい関係につながります。


4.わからないことはわからないという。

一度聞いたことでも、理解浅いことに気づいて、再度聞くことはあります。
この時は、知ったふりをしないで、素直に謝った上で聞きます。
「一度聞いたことかもしれませんが、理解できていないので再度お聞きしてよろしいでしょうか」という具合にです。

問い合わせの電話をかけてくる方の中には、
知らないのにしったふりをしたり、その場を取りつくろう方もいて
質問を受ける担当者は、その対応に疲れています。

一定の期間、関係を続けていくことになりますので、
間違っても、「私は悪くない」という態度はあらわさない方ががいいです。


5.できるだけ端的に質問し、質問の個数を最初に伝える。

聞きたいこと(質問事項)、そして質問をする目的を、
質問する前に整理しておくといいと思います。

私も、電話する前は、ノートに簡単に書き出しています。

そして、最初に、
「3点、お聞きしたいことがありますが、よろしいでしょうか」
とのように言うことにしています。

役所の方も質問対応に追われていることが多いですので、
できるだけ対応時間を短くできるよう、質問者の方で工夫するのです。

6.情報交換する。

少し高度なのですが、
役所の方もすべてを知っているとは限りません。特に、出先機関の担当者であったり、補助金が始まったばかりの頃は、情報が少ない場合も多いです。

ある事例です。
持続化給付金のコールセンターの回線が細く、電話がつながらない状況が
続きました。それを受けて、地方自治体でも相談窓口を開設しました。
立ち上がり当初、役所でお持ちの情報は、ネット上と同じものでした。
(おそらく、出先の機関で一次対応して、細かいところは、コールセンターに 聞くような対応にしたのではないかと思われます)
例えば、入力画面です。入力画面に入るには、ID取得が必要です。一方、役所の方の中には、IDがないことからその画面に入れない、入ったことすらないという時期がありました。
私は自分でID取得して、入りれましたのである程度知っていました。それをお伝えすると大変感謝されましたといったことがありました。

その後、出先の機関でも情報は行き渡ることになると思います。
その時は、逆に込み入ったこともお聞きできるような関係になることもあるのです。


このようなことでも、事務局や役所の方といい関係を築けるように感じます。


みなさまの参考になりましたら、ありがたく思います。

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