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生存戦略的、二拠点生活

先日、Video Salonという雑誌の「生存戦略会議」というコーナーの取材を受けた。内容は二拠点生活について。建築とは全くの別業界のメディアではあるが、僕がこれまで発信してきた、暮らしぶりや働き方のスタンスに興味関心を持ってくれてたのは単純に嬉しかった。

取材の中で、色々と話をしていくと、自分がなぜ二拠点生活を始めたのか、そして今もなお続けているのか。その理由やメリット/デメリットを改めて整理することができた。

以前にも、「二拠点生活までの道のり」と題して5回に分けて、二拠点生活のきっかけやどのような準備をし、実現して来たかを書いたことがあるが、


今回は取材を通して改めて感じた二拠点生活のメリットや、これからの不透明な時代を、一人のクリエイターとしてサバイブしていくために、いかに二拠点生活が重要かについて書いてみたいと思う。

欲張りな自分

本題に入る前に、前提の話を少しだけすると、おそらく僕は人一倍、欲張りなのだと思う。

大学の時に上京して以降、東京での物質的にも、文化的にも、人的にも、すべてがあるという錯覚を与えてくれる街での暮らしは、「充実感と居心地の悪さ」が感じられた。

一方で、地方におけるゆったりとした時間が流れ、人の暖かさを感じられる暮らしには、「居心地の良さと物足りなさ」があった。

都市と地方の暮らしの違いや魅力。それぞれの特徴がトレードオフな関係性にあることを、実家に帰省する度に感じていた。

しかし、留学から帰国した際に、その違い自体がちっぽけなものに思えてきた。日本と海外との違いに比べたら誤差みたいなものだ。

であるならば、働き方の工夫やテクノロジーを活用することで、シンプルに都市と地方それぞれの暮らしの魅力のいいとこ取りの暮らしが出来るのではないだろうか。と考えるようになった。

僕は「二兎を追うものは一兎をも得ず」という諺があまり好きではない。
常識に囚われず、追いかけ方を工夫したり、道具を駆使したり、アイディア次第では出来るかもしれないじゃないか。二兎でダメなら、五兎くらい追えば、二兎は取れるかもしれない。そんな考えの持ち主だ。

リスク分散

まず、二拠点生活の重要性を語るにあたって、ベースとなる考え方が、「リスク分散」だ。決して楽しくワクワクするような話ではない。もっと現実的だ。まずはディフェンスから。スポーツの世界でも同じだ。

拠点を2つ以上確保する一番の目的は、将来何かが起きた時に逃げられる場所を確保しておくことだ。いつ震災が起きるかはわからない。仕事の面においても同じだ。いつどちらかの仕事が激減するかもわからない。そんな時に一時的に退避できる場所があるというのは、暮らしに安心感を与えてくれる。これは想像以上に心の支えになっている。

それこそコロナ禍の時は、まさに二拠点生活が役に立った。パンデミックが始まった当初、得体の知れないウィルスに対する恐怖が広がり、何が正しく、どう対処したら良いかわからない状態だった。少なくとも都市部における、人の多さ、密集した場所は避けた方が良いことだけは明らかだった。

だから僕は状況が落ち着くまでは、東京から離れ、浜松に留まることにした。その間は仕事はリモートを中心に切り替え、地方での案件を徐々に増やし、家族を守るという意味でも、仕事の面でもなんとか乗り切ることが出来た。

もちろんここまでの時代を想定して二拠点生活を始めたわけではなかったが、実際にリスク分散という考えは間違っていなかった。

クリエイティビティーの向上

次は僕が二拠点生活を続けていて思うポジティブな面について。ようやく前向きな話だ。お待たせしました。

僕が一人のクリエイターとして二拠点生活をおすすめする1番の理由が、
「クリエイティビティーの向上」だ。

クリエイターという職業は常にアウトプットを続けなければいけない。そしてそのためには良質なインプットが不可欠。誰でも知っている話だ。

ではインプットの質や多様性を高めるためにはどうしたらよいか。

移動するしかない。同じところにずっと留まり続けていても良いインプットはやってこない。水の流れていない池が濁っていくように、どんどんインプットの質が低下していくだけだ。

であるならば、水の流れに乗って、川に行き、湖に行き、海に行く。そしていろんな景色を見た方がいい。

クリエイティブな側面から見た、二拠点生活を語る上で重要なのは、拠点が二箇所あることではない。その間にある移動とその時間にある。

移動を繰り返していくうちに、どんどんフットワークが軽くなり、荷物も軽くなり、心も軽くなり、移動に対する心理的ハードルが下がり、気軽に遠くまで足を運べるようになる。

結果、良質なインプットが増え、クリエイティビティーが向上する。という仕組みだ。

巷では、二拠点生活は想像以上に大変だから、辞めて幸せになりましたー。的な話もあったり、見方によっては、わざわざ安くないお金を払い、新幹線等で移動をして、お金も掛かるし、それだけの価値があるのか?と思うかも知れない。

しかし、僕はクリエイターとして、不安定な世の中をいかにサバイブするかの生存戦略を考えた時に、二拠点生活は一つの答えだと思っている。

暮らしの安心を確保しつつ、クリエイティブを向上させる。

実際に僕は、2016年頃から二拠点生活を始め、コロナ禍を過ぎた今でも続けているのは、暮らしにおいても、仕事の面においてもプラスしかないからなのは間違いない。

二拠点生活に興味がある方、クリエイターとして成長したい方、いつでも相談乗りますので、お気軽にご連絡ください!



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