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UVカット日傘をさせば、涼しくなりますか?

【結論】
残念ながら、UVカット機能だけでは涼しくなりません。
遮光100%、遮熱35%以上の機能をもつ日傘がおすすめです。
UVカット・遮光・遮熱の3つの機能の有無を確認してください。

UVカット機能が付いた雨傘・日傘には、「この傘をさせば涼しくなるのかな?」という期待があるかもしれません。
確かに太陽光を遮ることで暑さは軽減されますが、遮光や遮熱機能のある日傘と比べると、大きな違いがあります。

今回は熱を遮る機能や、遮光・遮熱について、傘の専門家が解説します。

*ここでの「涼しい」という表現について
日傘をさすことで日陰ができ、その日陰の中に入ることで、直射日光が当たらず涼しく感じることを意味しております。日傘をさすことで、外気温が下がる意味ではありませんので、誤解のないようにお願いします。
またUVカットのない雨傘であっても、透明なビニール傘でない限り、直射日光を遮る効果があり、何もしないよりかは遮熱効果があります。

日傘のUVカット機能とは

<太陽光が透ける生地>

UVカット機能のみを持つ日傘は、太陽光が透けるタイプの生地にUV吸収剤が塗布されています。
通常、UVカット率は約90%程度ですが、太陽光や太陽熱を遮る効果は少ないので、あまり涼しくはなりません。

日傘の遮光機能とは

<太陽光が透けない生地>

「遮光機能」とは、太陽光が透けないタイプの生地を指します。業界団体では、遮光率が99%以上のものを『遮光』と表記してよいとしています。
*遮光99%以上であれば、UVカットも99%以上です

遮光生地というのは10年ほど前までは特殊技術でしたが、現在では一般化された技術となっています。

一般に、生地の裏側が黒くコーティングされています。
これにより、太陽光熱を遮り、涼しく感じることができます。

日傘の遮熱機能とは

遮光タイプの生地の上位版である遮熱生地は、熱を効果的に遮る特性があります。さまざまなタイプがあり、遮熱に特化した加工が施された商品も出ています。
遮熱性能が高い製品としては、二重構造になっているものや、アルミフィルムが挿入されているものがあります。

遮熱率の検査方法には
JIS L 1951での生地単体の検査
製品全体の検査(QTEC法)
があり、上記2つの検査は全く結果数値が異なりますのでご注意下さい。

弊社ではJIS L 1951の生地単体検査で、遮熱率が35%以上あれば遮熱効果があるとしています。
*遮光率99%以上であれば、一般的に遮熱効果はありますが、生地によってその効果に上下がありますので、遮熱率が明記されている選んでください。

まとめ

UVカット機能だけでは涼しくなりません。
遮光率100%や遮熱率35%以上の日傘を選ぶことがおすすめです。
UVカット機能を持つ日傘はUVを90%カットしますが、熱を遮る効果はありません。
遮光機能のある日傘は太陽光熱を遮り、遮熱機能の高い日傘は特に涼しさを実感できます。


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