見出し画像

耐風傘の真実、表示の根拠を見極める方法(本日から新プロジェクト開始です!)

ちょっと大げさなタイトルとなってしまいましたが、傘では「耐風傘」とか「耐風仕様」という、ワードを使った訴求が定着してきました。基本的には「風に強い」ということを訴求する表示にはなるのですが、実は業界的に統一された基準がないのです。

エビデンスは取得しているはず

とはいえ、まともなメーカーは第三者検査機関でのテストを行い、その結果を確認してから「耐風」と表示しているはずです。

*まともではないところは、テストもせず、エビデンスも開示せず、例えば骨数が多いから、グラスファイバー素材を使っているから「耐風」と表示している商品を某大手ECで多々見かけます。
*特に大手ECさんは機能性訴求のガイドラインを作るべきかと思います。

テスト方法もさまざまで、アンベル社では以下のような方法です。

傘を開いてシャフトを0度にした状態で固定し、風速を最大15m/秒まで増速し1分間送風。傘骨各部に亀裂・破損・破断などの異常の有無を確認。

0度での耐風試験の様子

ちなみに通常、風速15m/秒の風を当てるところ、アンベル社ではその倍の30m/秒(=時速108km相当)の風を当てて壊れなかった弊社史上最強の折りたたみ傘を、本日8月22日からプロジェクト公開となりました。

風速30m/sの耐風試験の様子

ぜひ応援をよろしくお願いします!


従来はあまり深く考えず90度でテストをしていましたが、風がともなう雨の時に90度で傘を持たないだろうということが社内で議論となりました。

また45度という選択肢もありましたが、折りたたみ傘が中心のアンベル社においては、強風時はシャフトを両手で支える持ち方をするはずで、そのような固定状況での検査方法が現時点ではないので、最終的に0度で真正面から風を当てるのがやはり正解だろうという結論となりました。

90度での耐風テスト

ということでアンベル社は、2024年から0度に変更してテストをしております。

チェックポイント

お店やネットで「耐風」と表示がある商品は、本当に根拠があるのかな?といった目線で選んでいただけるとよいと思います。
チェックポイントとしては、

  • 第三者検査機関によるテストは実施されたのか?

  • エビデンスは取得しているのか?

  • どのような方法で実施したのか?

を確認してみてください。
お店に置いてある商品では、なかなか細かい表示は不可能ですが、ネットでは表示可能なはずです。

まとめ

耐風傘の表示には業界基準がなく、メーカーによってテスト方法が異なります。信頼性のある商品を選ぶ際には、第三者検査機関によるテストやエビデンスの有無を確認しましょう。アンベル社では、風速15m/秒でのテストを行い、0度での耐風テストを実施しています。

追記

ちなみにメーカーとしては、台風などの強風時・暴風時の傘使用は推奨しておりません。万が一、手が滑るなどして傘自体が飛んでいってしまうことが考えられ、更にそれが誰かにぶつかるなどの二次被害を防ぐためです。傘には先端が鋭利な箇所がありますので、強風時の取り扱いにはご注意ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?