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リピートの重要性は高まるばかり

通販業界は日本では数少ない成長業種の1つです。近年、高齢者のネット通販の利用者も増加傾向にあり、今後、ますます業界の成長が見込まれています。新規参入企業は増え、競争は激化しており、新規客の獲得はますます難しくなることが予測されます。

 よって、リピート売上を作る実力の有無が今後、通販業界で勝ち残っていけるかの大きなポイントになると言えます。そして、これは通販業界に限った話ではなく、どの業界でも新規客は減少していき、リピート施策を強化しないと競合に勝てないという環境になっていきます。新規客を獲得してもリピート客の育成が弱い会社は、広告費が無駄になり、経営が苦しくなってしまいます。

 通販業界では、売上が順調な会社は新規客が増えると売上も増えるので、広告による事業拡大に目が行きがちです。しかし、売上が伸びている時期にこそ、リピート施策を強化することが大切です。多くの会社は売上の伸びが止まったり、売上が減ったりすると急にリピートが大切と言い出します。しかし、その段階でリピートを強化しようとしても、リピート施策は即効性がないので、どうしても時間がかかります。また、社員の意識は急には変えられませんし、目の前の売上が落ちていく中、地道なリピート施策はどうしても後回しになりがちです。一方で、売上が伸びている時期であれば社内も前向きな空気であり、経費面でも余裕があることから様々なチャレンジができるのです。

 「あなたの会社はリピートが強いですか?」

このような質問をされた時にあなたはどう答えますか?

「強い」「弱い」「普通」「わからない」、様々な答えが皆様の頭によぎったのではないかと想像します。その答えを考えるにあたって、そもそも「リピートが強い」とはどのようなことなのかを定義しないといけません。
「リピートが強い」とはリピート客を育成するのが上手という意味で、2回目リピート移行率が高く、かつ、リピート客が毎月増えていく状態をさします。リピート率という表現をする方もいますが、リピート率はお客様全員に占める2回以上購入したお客様の割合です。仮にこの数字が高かったとしても3回以上購入する方が少なければリピートが強いとは言えません。2回以上購入するお客様が多く、かつ3回以上購入するお客様も増えていくことが大切です。

 実際に多くの会社の方と話してみると、リピートが弱いのに強いと思い込んでいる会社やその逆という会社もあります。特定のヘビーユーザーを思い浮かべるのではなく、数字での客観的な判断に基づき「強い」「弱い」を判断し、施策を考える必要があります。
 
 リピート客育成が強い会社は新規獲得のペースが鈍っても売上は緩やかな上昇か横ばいです。一方で、リピート客育成が弱い会社は新規獲得のペースが鈍ると急激に売上が下がっていきます。リピート客育成が弱い会社はなるべく早くリピート客育成の強化を図ることが大切です。

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