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駆け出したあの頃の、無鉄砲で小さな努力をバカにしない

いま、ウェブやデジタルクリエイティブ領域で、大きな仕事を経験させてもらっている。どれもビジネスの目的が確かで、責任があり、ひとつの意思決定にも、多くのステークホルダーの多角的な視点と判断が求められる。具体的な成果も求められる。

そのはるか前に、小さな仕事もたくさんあった。チームもなくって依頼者もゆるふわ、予算なんて100分の1にも満たない。目的もあるのかないのか不確かで、新しいテクノロジーに、なんとなーく夢を持たれて任される。具体化せざるを得ない。

なんだか昔をバカにしてるみたいだけど(実際してたけど..)、何度か転職を経てきた今でも、その小さな仕事を思い出す。大きな仕事でも通用する原体験を探すことができる。そんなこと昔の自分に伝えたって、信じないと思うけど。

仕事の大きさと経験値は比例しない

企業や案件の大小で同じメディアをつくるにせよ、責任もやりやすさも変わってくる。けれど、相手が自分たちの(仕事の)価値を決めるとは思ってほしくない。

いつか大きくて、社会的な価値のある仕事を求めて転職したっけな。代理店の仕事もたくさんした。もちろん、大きな仕事と、社会的な価値ある仕事は一緒ではなかったよ。そして、必ずすべての条件でベストな仕事はなかった。どんな仕事にも経験にできる機会がある。

与えられた機会を活かすも殺すも、そこから何を学び取るかも自分でしかない。しっかり仕事してきたと言い切れないけれど、それでもどこにいても、がむしゃらに考えて努力した仕事は身になっている。だから仕事の大小と経験値になるかどうかは関係がない。

説明に苦しんだ日々はクオリティを高めた

専門職に説明はつきもの。電話、打ち合わせ、検討資料、操作マニュアルなど駆使して説明をする。よほど大きな会社や代理店の専門職でもない限り、専門知識やリテラシーのある人は多くない。すなわち説明が求められる。

小さな会社の別業務を抱えた担当の方に、デザインやコンテンツ運用のうんぬんを伝えるのは難しい。新卒の頃から直接いろんな人と会話して、自分で制作していたので、ある意味で自分は恵まれているかもしれない。難しくて苦しんだけれど、「説明の必要がないものづくり」を意識したのはそんな日々があったからだった。

僕には方法論よりも、電話ごしの「ワードが使える」というお姉さんに、自社の情報をWordpressに載せる難しさ(Wordpressの難しさではない)を聞いたり、直接足を運んで次期のプロモーションを進めるうえで何を求めているか具体的に聞けたこと、そんな経験のほうが今につながっている。今も相手や、相手の置かれた状況を知らずして、うまく説明できる気はしない。(うまくできてないこともある)

どうやったら伝わるか。伝えずとも伝わるか。ここで高めたクオリティは、デザインやシステムそのもののクオリティももちろん、それを継続的にビジネスに活かすことも含めたクオリティだ。

仲間がいないと活きるものも活きない

もちろん街の小さな印刷会社と今とじゃ、メンバーの意識も、スキルも、提供できるもののクオリティも違う。新卒の頃はまわりにできないこともできた。OJTなんてなく、学び放題だった。なぜなら1人で仕事ができてしまったから。社内フリーランスのようなノリで、仮想の屋号も持っていたな。逆にうまく協力してこれたかというと、ロクにできていなかった。

バイトも含めて5社経験しているが、今思うのは仲間との距離感が遠いほど、何かもっていても活かされない、ということ。きっちり体系立てて会話しなくても、近くまでいって話しあえたら、お互いの力を活かすことができた。逆に論理に固執するほど、何にもならないんじゃないかとも思ってしまう。どちらの場面もどの会社でも経験できた。どんな場所にいようと、積極的に仲間をつくりたい。そして、お互いの力を活かしあいたい。

会社や、仕事や、タスクの大小に関わらず、大事にしたいことがある

叩き上げのように、大きな仕事を求めて環境を変えてきたものの、こうやって振り返ると小さな仕事で得られたものは大きかった。そして偉そうに語れるほど十分じゃなかった。いま大きな仕事をしていても、大事にしたい何かを得られるのかな?そんな自戒を込めて自分に問いかけたい。

そして、いま関わっている新卒の子たちにも、何か大事にしたいことを得られるようにしてあげたいな。それが大事だって信じられるかは、やっぱり分からないけれど。

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i-plug ディレクタ/デザイナ。若い可能性を未来につなげたい。ひとの認知心理、モノゴトの反証に興味があります。 忍ぶほどの恥もない日常ズボラーのIT土方です。

コメント2件

コンパクトなのに濃い内容で、共感するところもたくさんありました。
小さな仕事を丁寧に取り組まれたご経験が、現在に繋がっている感じがしました。
押尾さん、ありがとうございます!とりとめなく書いてしまいましたが、1年目の自分に言っているようで14、5年選手の自分を自戒するような話でした。今だからこそ言える話でもあるかもしれません。何か共感できることがあったなら、とても嬉しいです。
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