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認知の歪みを分かりやすくしたい(1)

心理学のなかでモノゴトがうまく捉えられないことを「認知の歪み」という。自分の思った通りにならない。聞いてたのと違う。誰からも理解されない。不適応な認知は、周囲と様々なコミュニケーション不全をひきおこし、続く場合は身心に支障をきたす。

自分は専門家でも何でもないが、当事者、あるいは、ものづくりに携わる人間として、このうまく捉えられない「認知の歪み」そのものを捉えやすく、分かりやすいものにしたいと考えている。(何か答えを求めてきた方は相応するものは無いかもしれません。ごめんなさい。)

タイトルに(1)と付けたのは理由がある。以前からUIの面でこんなツールがないか、サービスとして便利なものが作れないかと思索しているので、ここで何かしら書き出したり少しずつでもカタチにしてみたい。

誰もが適応的にコミュニケーションできるように

認知の歪みには、受け手個人の経験知や性格等によって陥りがちなパターンがある。これを自覚するには、まず起こったことを反証(それが正しかったのか、あるいはどう間違っていたか客観的に証明)する必要がある。そんなトレーニングを経て、自らの認知特性を理解すれば、適応的なコミュニケーションが取れるようになるかもしれない。

メンタル不全の方向けに、出来事や感情を書き出したりパターン化するツールがある。「7カラム法」はこれに取り組むためのフレームとして、シンプルで分かりやすい。

向き合いたくない自分に向き合う気の重たさ

「7カラム法」もやってみると、これがなかなか重たい。なにせ自分が向き合いたくないことに、真正面から向き合うから。特に入りの部分はそんな状況でない人にとってハードルが高いと思う。これ自体前向きなことなのに、とても気が重くなる。

ただ、やってみると客観的、機械的、自動的な側面があることに気づく。考えるためのフレームだからそうなんだけど。現にCBT(認知行動療法)のメソッドを扱ったアプリは既にたくさんある。自分もオススメするU2plusで救われている当事者は少なくないと思う。

そのうえで、自分はデザインやエンジニアリングを本職としていて、表現や仕組みの部分で解決のサポートになることはたくさんありそうに思っている。もしかすると、この作業の「重たさ」は「難しさ」に変えられるかもしれない。個人的に難しいと思っている2つを書き出してみる。

難しさ1:状況を書き出すこと

嫌だった状況に向き合うのは難しい。でも状況といっても「いつ」「どこで」「誰が」「何をした」といった、1つ1つを事実として取り出せば、ちょっと簡単になるかもしれない。何もないカラムに、辛かった記憶と向き合いながら自由に作文していくより、ダイアログ形式で書けるタイミングで書いていくことはできないか。なんならGoogleマップのロケーション履歴のように何の意識もなく記録してもらったり、自動化できるところはして手間をなくしたい。
(※画像適当に拝借してます)

難しさ2:認知の歪みを捉えること

もうひとつ、自分の認知を反証して、前述した10個のパターンに当てはめるのが難しい。まず、前提としてこの10個のパターンがどのようなものか理解しておく必要がある。パターンはだいたいどのツールでも「文字」になっていて、ロジカルな思考判断が求められる。

1 スプリッティング(全か無かの思考)
2 ~すべき思考
3 行き過ぎた一般化
4 心のフィルター
5 マイナス化思考
6 結論の飛躍
7 拡大解釈、過小解釈
8 感情の理由づけ
9 レッテル貼り
10 個人化

考えるのが苦手な人には余計に難しいのではないか。何か良い方法はないかと探してみたところ、英語Wikiの「認知の歪み」(Cognitive_distortion)に視覚的にまとまったグラフィックがあった。

これがベストと言わないが、グラフィックは視覚的で直感的なツールになりうる。Wikiのこれはおそらく、歪みを“解説”するためのツールだと思われる。できれば、“解説”ではなく“判断”するためのものにしたい。より機能的に分かりよい表現で、かつ情緒的に柔らかいタッチで、ツールとして肌触り良いもの。これなら絵を描くことで何か用意できるかもしれない。

次に気が向いたら、この認知の歪み(おそらく1つ1つ)のグラフィック表現を考えてみたいと思う。

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スタートアップのUI・UXデザイナー/HCD専門家、日常ズボラーのIT土方です。感じたこととその反証を、雑なコラムやエッセイとして書き留めてます。主成分は表現と認知心理/メンタルヘルスケア/要求工学/IA/言葉。何か触れるところあったなら嬉しいです。