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共創マーケティングの未来。e スポーツ選手の卵と共同開発した枕

あなたは最近、どのような商品に惹かれましたか?その商品があなたの心をつかんだ理由は何だったでしょうか?

私たちが商品を選ぶ理由はさまざまですが、その中には「共創」が影響を及ぼしていることがあります。

では、どのように「お客さんとの共創」が商品開発に活かされているのでしょうか?また、このアプローチがもたらすマーケティングの可能性とは何でしょうか?

一緒に探求していきましょう!

スポーツ選手の卵と共同開発した枕

家電メーカーの山善が 「未来の e スポーツ プロゲーマーたちと共同開発した枕」 (これが商品名です) を新発売しました。

出典: GIZMODO

こちらの枕は、山善と東京アニメ・声優 & e スポーツ専門学校の学生が共同で開発をしました。

2層構造で頭から首、肩を支えるようになっていて、長時間パソコンやスマートフォンを使ってゲームをする人向けに設計されています。ゲームプレイ中に肘おきやクッションとしても使えます。プロの e スポーツプレイヤーを目指す学生たちの意見を取り入れ、試作を繰り返し開発されました。

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ではマーケティングへの示唆として、「お客さんとの共創からの商品開発」 というテーマで掘り下げてみましょう。

共創からの商品開発

家電メーカーの山善が新たに「未来の e スポーツプロゲーマーたちと共同開発した枕」は、この商品名だけでも強いメッセージが感じられます。「一緒に作り上げた商品」という、新たなマーケティングの形がそこにはあるのです。

この枕はゲームで長時間パソコンやスマホを使う人向けに、ゲームプレイ中に肘おきやクッションとしても使いたいといった、ユーザーの意見を取り入れた設計がされています。

こうした取り組みはお客さんとの共創からの商品開発であり、次のような利点があります。

  • ユーザーのニーズを直接反映
    商品開発にユーザーを巻き込むことで、直接的に彼ら・彼女らのニーズを反映することができる。その結果、ターゲットユーザーに受け入れられやすい商品を開発することが可能になる。

  • ユーザーのロイヤルティを高める
    商品開発のプロセスに想定ユーザーにも参加してもらうことで、ユーザーにとっては自分たちの意見が商品に反映されることになる。これにより、その商品に対する愛着が高まり誇りを感じてもらえる。

  • ブランドのストーリーテリング
    共創を通じて商品を開発することは、ブランドのストーリーテリングにも有効。お客さんが商品開発に関与したエピソードは、その商品やブランドに物語を生み出す。これにより、商品は単なるもモノ以上の価値を持つようになる。

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共創での商品開発は 「マーケットイン」 のアプローチです。マーケットインとは、「作ったものをどう売るか」 ではなく、「お客さんからのニーズのあるものを作る」 という考え方です。

想定するお客さん (今回の場合は e スポーツプレイヤー) と一緒に商品開発に取り組むことで、顕在的なニーズだけではなく、普段のこだわりや独自の工夫ポイントなども理解できます。

このような二人三脚での密なコミュニケーションによって、表だって声を大にして言うほどではないものでも、奥にある潜在的でも実は強いニーズも捉えられます。企業はお客さんが本当に求めているものを見出せ、より適切な商品開発につながります。

また、開発プロセスで得られたお客さんの理解は、その後のマーケティング戦略や施策にも反映できる貴重な情報になります。

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