LOHACO ウォーターに学ぶ、パッケージで差別化し価値を提供する方法
今回のテーマは、商品開発とマーケティングです。
「パッケージでの差異化」 というテーマで、おもしろいと思った商品事例からマーケティングに学べることを解説しています。よかったらせひ最後まで読んでみてください。
LOHACO ウォーター
ご紹介したいのは LOHACO ウォーターです。
LOHACO ウォーターは、EC サイトのロハコで販売されているペットボトル飲料のミネラルウォーターです。
テーマとして掘り下げていきたいのはパッケージです。LOHACO ウォーターを 「パッケージでの差異化」 という視点で見ていきましょう。
LOHACO ウォーターのパッケージでの差異化
パッケージの特長は次の3つです。
✓ LOHACO ウォーターのパッケージでの差異化
ラベルレス
デザインボトル
コンパクトな収納箱
では順番にご説明しますね。
[差異化 1] ラベルレス
LOHACO ウォーターは、ペットボトルの側面に通常は巻かれているラベルがありません。
ラベルレスなので飲み終わった後に取り外す必要はなく、無駄なゴミが出ないようになっています。
ラベルをつけなかったことには、他にも意図があります。以下の着眼点がおもしろかったです。
通常、コンビニやスーパーなどのお店で販売される場合には、商品に気づいてもらったり認知してもらうために、ペットボトルにラベルをつけて商品名や特徴などを表示する必要があります。
一方の LOHACO ウォーターはラベルレスです。というのは、EC で販売することが前提で、商品の魅力は Web 上で表現することができるからです。であれば 「ボトルにラベルをつける必要がないのでは」 という発想から、LOHACO ウォーターはラベルレスになったとのことです (参考) 。
[差異化 2] デザインボトル
通常、ラベルレスのペットボトルは、ともすると安っぽく見えてしまいます。
LOHACO ウォーターはペットボトルの表面を加工し、デザインボトルにしています。
ラベルがなくても 「良いものを持っている」 「おしゃれ」 と思ってもらえるように、LOHACO ウォーターのボトルは滝、雫、霧、雪といった水から連想されるものがデザインのモチーフになっています。4つのテーマのそれぞれで2種類ずつ、合計8種類あります。
ポトル5本セットで買うと、8つのデザインからランダムに5つが選ばれて送られてきます。
[差異化 3] コンパクトな収納箱
LOHACO ウォーターのパッケージの特徴はボトルだけではなく、収納されているダンボール箱でも他と違います。
コンパクトな作りになっていて、これによるメリットは2つです。1つは届けるまでの配送がしやすいこと、もう1つは自宅での保管にも省スペースで良いことです。
ペットボトル飲料は2リットル入りを6本や12本とかで買うので、置く場所に困ることがあります。しかし LOHACO ウォーターのケース箱はコンパクトで、例えば台所のちょっとした隙間に入れておけます。
利用者の使い方や保管方法を考慮された、コンパクトな収納箱になっているのです。
学べること
では最後に、LOHACO ウォーターから商品開発やマーケティングに学べることを整理しておきましょう。
一言で言えば、学びは 「商品のパッケージやデザインを考えたり作る時に、ユーザーの利用シーンでのメリットを提供しよう」です。
LOHACO ウォーターの場合は、EC サイトからの注文 (購入シーン) 、届くまでの配送、飲み終わった後の捨て方、自宅での保管方法と、LOHACO ウォーターを飲む時以外の利用シーンまでを広く捉えてのパッケージになっています。
利用シーンで最適な使われ方になるように、ボトルと収納箱が設計されているのです。
このように、ユーザーの立場で 「その利用シーンでの使いやすさ」 という観点から、パッケージデザインを考えたり作ってみると良いです。これが LOHACO ウォーターから学べることです。
まとめ
今回は LOHACO ウォーターを取り上げ、「パッケージでの差異化」 というテーマで学べることを見てきました。
最後にまとめです。
LOHACO ウォーターのパッケージでの差異化
ラベルレス: 捨てやすくゴミが出ない。EC サイトで買われる前提でラベルでの訴求が不要
デザインボトル: おしゃれなイメージになるよう、滝・雫・霧・雪をモチーフにしたデザイン
コンパクトな収納箱: 省スペースで収納しやすい。例: 台所の戸棚の隙間など
商品開発やマーケティングに学べること
商品のパッケージやデザインを考えたり作る時に、ユーザーの利用シーンでのメリットを提供しよう
LOHACO ウォーターは利用シーン (購入, 配送, 保管, 廃棄) で最適な使われ方になるようにボトルと箱が設計されている
ユーザーの立場で 「その利用シーンでの使いやすさ」 から、パッケージデザインを考えたり作ってみよう
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