ニッチ戦略での参入障壁に学ぶ、フリーランスの働き方へのヒント
今回は、戦略とフリーランスの働き方についてです。
この記事でわかること
この記事でわかるのは、ニッチ戦略とフリーランスの働き方です。
・ニッチ戦略とは何か
・ニッチ戦略で生き残るための参入障壁 (質的と量的)
・フリーランスの働き方への応用
ぜひ記事を最後まで読んでいただき、仕事やキャリアへの参考にしてみてください。
ニッチ戦略とは
皆さんは、ニッチ戦略と聞いて、どのようなイメージを持つでしょうか?
ニッチ戦略はトッププレイヤーとは戦わない戦略です。
ビジネスであればカテゴリートップの企業やブランドの地位を狙うのではなく、限られた市場において利益を上げていく戦略です。
戦力が豊富な大きなプレイヤーとは戦わない戦略です。これはつまり、大手プレイヤーが市場に入ってくると、ニッチ戦略が成立しなくなるということです。
では、大手企業を参入させないためには、どうすればいいでしょうか?
ニッチ市場の参入障壁 (質的と量的)
ニッチ企業が大手企業を参入させないためには、質的な参入障壁を築くか、量的な参入障壁を築く必要があります。
質的な参入障壁とは、自分たちの技術やビジネスモデル、市場にいる顧客への提供価値 (顧客体験) を磨き続けることにより、他社が追随できない市場にすることです。市場参入の質的なハードルを高めるアプローチです。
一方の量的な参入障壁とは、大手プレイヤーにとっては魅力的な市場に映らないようにすることです。
書籍 競争しない競争戦略 - 消耗戦から脱する3つの選択 に書かれていて興味深いと思ったのは、量的な参入障壁です。
量的な参入障壁は、次の3つです。
ニッチ市場の量的な参入障壁
・市場規模をあまり大きくしない
・利益率をあまり高くしない
・市場を急速に立ち上げない
いずれも、大手企業で求められていることと逆の考え方です。
あえて市場を大きくぜず収益性も高めすぎない状況を保つことによって、大手が市場の魅力に気づかないようにする、参入すべきと思われないようにするのです。
ここからは、今までの内容をフリーランスの働き方に応用してみます。
フリーランスでの働き方へのヒント (3つ)
私は一昨年の2018年に前職の Google を辞め、フリーランスになりました。
ニッチ市場の量的な参入障壁のつくり方で思ったのは、フリーランスでの働き方への示唆になることです。
フリーランスでの働き方へのヒント
・仕事量を多くしすぎない (市場規模を大きくしない)
・自分だけが儲かりすぎるビジネスモデルにしない (利益率を高くしない)
・新しい仕事を一気につくらない (市場を急速に立ち上げない)
以下、それぞれについてご説明します。
[フリーランスへのヒント 1]
仕事量を多くしすぎない (市場規模を大きくしない)
フリーランスになった当初で自分がやってしまったことは、仕事を入れすぎでした。
仕事をやろうと思えば際限なくできてしまうので、当時は仕事へのおもしろさもあり、スケジュールが過剰に埋まっていました。短期的にはこなせますが、長い目で見れば健全ではない状態でした。
この経験から学んだのは、スケジュールに余白をつくることです。
余白というスペースがあるからこそ、新しい仕事を入れたりチャレンジ機会の活かすことができます。
[フリーランスへのヒント 2]
自分だけが儲かりすぎるビジネスモデルにしない (利益率を高くしない)
フリーランスへの学びで他にあるのは、必要以上に相手から対価をもらうなどの、自分だけが儲かりすぎるビジネスモデルにはしないことです。
これも短期では成り立っても、長期的には続かないです。
ビジネスの関係者の全員が満足できるようにするためにはどうすればいいかは、フリーランスだからこそ視野が狭くならないためにも大事にしたいスタンスです。
相手に華を持たせる姿勢を忘れないようにしたいです。
[フリーランスへのヒント 3]
新しい仕事を一気につくらない (市場を急速に立ち上げない)
3つ目のヒントは、新しい仕事への向き合いについてです。
特に新しい相手との仕事は、最初から売上をつくるよりも、あえて立ち上げはゆっくりと進めます。
具体的には、最初はトライアル期間とし、場合によっては対価を請求せずに以下のことを見極めます。
トライアル期間で見極めること
・自分ができることの見極め
・相手にとって価値になるか (期待値の理解)
・ビジネス環境、人やカルチャーとの相性の把握
トライアル期間は売上がありません。ここだけを見ると、ただ働きで事業としては赤字です。
しかし、先行投資と考え、短期ではなく中長期で捉えます。フリーランスでの今までの経験から、長く良い関係を築くために、あえて新しい仕事は一気につくらないやり方をしています。
まとめ
今回は、ニッチ戦略とフリーランスの働き方についてでした。
最後に今回の記事のまとめです。
ニッチ戦略はトッププレイヤーとは戦わない戦略。ビジネスであればカテゴリートップの企業やブランドの地位を狙うのではなく、限られた市場において利益を上げていく戦略。
ニッチ企業が大手企業を参入させないためには、質的または量的な参入障壁を築くアプローチがある。
質的な参入障壁とは、自分たちの技術やビジネスモデル、市場にいる顧客への提供価値 (顧客体験) を磨き続けることにより、他社が追随できない市場にすること。
量的な参入障壁を築くアプローチ
・市場規模をあまり大きくしない
・利益率をあまり高くしない
・市場を急速に立ち上げない
ニッチ市場の量的な参入障壁のつくり方は、フリーランスでの働き方への示唆になる。
・仕事量を多くしすぎない (市場規模を大きくしない)
・自分だけが儲かりすぎるビジネスモデルにしない (利益率を高くしない)
・新しい仕事を一気につくらない (市場を急速に立ち上げない)
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