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話を聞いてほしかったら、まず聞こう。

私の最初のnoteにも書いたのだが、人間の基本的な動作についてって不思議なことに誰も教えてくれない。

何故なのか?考えたことすらなかった。

でも考えるきっかけができたというのは、まさに神の思し召し。とも言わんばかりに足は本屋さんへ向いていた。なんとなく、答えはインターネットの中には無いような直感が働いていた。

のちに様々な本を読み続けわかることになるのだが、’学び’としてかなりの頻度で重要視されているのは本を読むこと。ただ読むだけではなく、深く読むことについてかなり多くの著書で言及されている。

ただ字を追うだけでなく、自らの感情の起伏や本質的に伝えたいことを読み取り、瞬時に自らのまとめを導き出したり時には反論して見せたり’著者との対話を行う’イメージで読むと、驚くほどに私の脳に入ってくる情報が逃げることなく自らの’知恵’になっていったのです。


さて私が一番最初に気になっていたのは、『伝えかた』

人にどのように物事を伝えれば、相手の心に届ける事が出来て相手の行動に結びつけてもらえるのか。

結論から言えばその答えは

聞く事

という一見すると対角に存在していそうな事でした。


ここでこんな話をするのも気恥ずかしいのだが、私は学生時代よく母親に

『人の話を聞きなさい』

『口だけは気をつけなさい』

この2点だけを何度も繰り返し注意され、学校に通った。

確かに口が立つ方であったし、説得させるために論理武装をして準備するなど、身に覚えもあったのです。


しかしこの言葉の本当の意味に気が付いたのは『聞く事』を勉強してみたその瞬間でした。


『聞く事なんて勉強しなくたって誰でも出来てるよ。』

これを読んでくれてる皆様もそう思ったかもしれない。そこに落とし穴が潜んでる気がするのです。


私が様々な聞くに関する勉強をしてきた中で

一番重要かつ、やろうとすると難しいなと思ったポイントがあります。


相手の事をその話の間、誠心誠意考える事



その為にやらなければいけない事がいくつかあります。



①耳と心の両方で相手の話を聞く
②相手を理解したいと、心の底から思うこと
③言葉以外の仕草やテンポ、トーンや姿勢まで観察すること



ざっとこんな所でしょうか。

よくビジネス本や心理学派生の本で見られるのが、

目を見てうなづきなさい / 相槌をうちなさい / 生返事はやめなさい / 途中で話を遮るのはやめなさい  etc...

こんな感じの`テクニック`が言及されてますが、そんなこと考えながら聞いてたら正直疲れます。私は疲れました。笑

何より相手に失礼。


そのテクニック全てが、相手を誠心誠意理解したいという思考プロセスを辿ることによって解消されます。

友達や恋人、またはビジネスパートナーが話してる時にその発言に対して自分の思考についつい頭をめぐらせてませんか?次はこれ話そう!とか、あーつまんないな。。。話題振り返るか。とか思ってませんか?

まず相手の意見を聞くとこに集中することで、私の場合はだいぶ景色が変わりました。コツは相手の目を見て①と③に注意を払いながら、②の姿勢をブラさずひたすら聞き続けてください。すると、こんな変化が私にはありました。

『言葉でいま言っている事を伝えたいんじゃなくて、本当はこんなメッセージが隠れてそうだな』

と、隠れた欲求を引き出す事ができるのです。

例えばですが、

『あー疲れた』

って私も言うんですが皆さんもいうと思います。

これ疲れた事を伝えたいわけじゃないですよね?

本当は疲れた(から休憩しよう?)なのか、疲れた(し腹減ったからご飯食べよう)なのかもしれないですよね。

こういう仮説検証を繰り返す事で、何だか脳みそが活性化してきたんですよ。相手の真意を読み取る訓練ってとこですかね。


あと一番自分で驚いたのが、


自分のことばっか考えて、言いたいこと言ってた愚かな自分だった時と比べるとはるかに幸福度が上がったんです。


これには自分自身、今でも驚いてます。

人間は元来、人に貢献したいと願って生まれてくる傾向性を持っているという話を耳にした事がありますが、なるほど。そういう事なのでしょう。


そして本題の結論ですが、

なぜ人に伝えたいのであればまず聞くべきなのか?


誠心誠意相手の話を理解しようと努め、相手になりきったつもりで(私もこの点まだまだ甘い時があるのですが。。。日々勉強中)話を聞ききると、そこに相手からの信頼が得られるんだと気がつきました。

信頼を先に与える事が出来たのであれば、不思議と相手もこちら側に関心を持ってくれるんですよ。

人間は相互理解を求めるので、理解してくれたら理解してあげたい。

『ところで翼はどうなの?』

それを待っていました!と言わんばかりにそこから初めて自分の意見を伝えるのです。これで相手への伝わり方は正直何倍も違うでしょう。


つまり、学生時代よく母親に注意されていたのはこういうことだったんです。(ここまで母親が深い思考をして注意していたかはわかりませんが笑)


信頼関係を気づく前に乱暴な論調で自己主張するな。理解してもらいたいならば、まず相手を理解しなさい。



中には自分のことばかり考えて、こちらの誠意を奪ってくるような乱暴者もいることでしょう。そんな時は関心の外に置いたほうがいいです。

戦うなんて以ての外だし、その人を変化させるほどの影響力もその行動価値もこちら側にはない。と諦めてしまったほうがいい。自分を食われてしまいます。


でも、そもそも話を聞いてほしい / 聞いてあげたいという関係が出来上がっている時点で中々そんな乱暴者いないと思います。 


あとは、これやろうとするととっても体力使います。何というか神経を張り巡らせるので、集中しなきゃいけないからです。

すると次第に(私もいまだにそうなのですが。。。)脳みそが『あれじゃべりたい』とか『反論したい』とか話の途中で思ってきます。

でも大丈夫。上記のプロセスを守ろうということさえ忘れなければ、次第にそれが身についてくるはずです。

今まで脳みそが反射的に、話を遮って同調したり反論したりしてきた思考の習慣を、相手を誠心誠意理解する習慣に変えてしまえばいい話。

私にしてみれば、30年以上共にしてきた脳の習慣。そんな簡単に変えられると思ってません。でも大切なのは毎日それを意識して実行に移すことではないでしょうか。


これに気がつくのに30年ほどかかってしまいました。。。人生は難しい。日々勉強です。

でも気づきを得られたその時から、過去にどれだけ時間がかかってようが有意義で幸福度の高い人生が送れるのです。これは私自身の経験が実証してます。











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