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いまさら大井川鐵道のトーマス列車の集客力に驚いた話。

最近意見表明ばかりしているので、たまには気楽に日記風に。

先日、大井川鉄道のトーマス電車に乗ってきました。子供たちがトーマスに興味を持っているのを理由に、親族一同揃って静岡観光です。

僕はあまり知りませんでしたが、このトーマス列車の集客力がすごいのです。ガイドさんが言っていた話によると、現状年内の予約は全て埋まっているそう。年間に30万人もの人が県内外から集まってくるというのです。

ちなみに、僕らが乗車した日も駅の周辺には全国各地のナンバープレートの車が止まっていたので、その集客力たるものや全国区何でしょうね。

しかも驚くのは集客力だけじゃありません。わずか40kmの走行距離で、1時間程度の乗車時間。にも関わらず片道3000円以上という強気の値段設定なのです。

これを東京駅から東海道線で考えると横浜駅くらいの感覚。交通費で言えば、500円かからないくらいです。それを5000円と6倍もの値段設定ができてしまうのだから、もう圧巻。

いざ乗車してみると、これまた驚かされます。大井川鉄道は元々SLに乗れるレトロ感をウリにして集客を仕掛けた会社。そのため客車もなかなかのオンボロ・・・ではなくレトロ。

客席でちょっと腰を動かしたら、ガタンと座席が外れてしまって焦りました。また、窓を常時開けているので煤でそこらじゅう真っ黒なのです。まあそれがいい味を出しているのですが。

何が言いたいのかというと、その古い車両をSL列車とかトーマス機関車とかいう風に付加価値をつける。それによって途轍もない集客を実現していることに、感動すら覚えたのでした。

もちろん、手放しで全てが素晴らしいというわけでもありません。この列車は、静岡県の千頭駅から新金谷という駅まで、途中停車することもなく走り抜けます。要は、乗客に関して言えば、地域に関わるということはほぼないのです。

また乗客はトーマスに興味があってこの地を訪れるのであり、静岡県のこの地域に興味があるわけではありません。そのため、トーマスに乗った後は別の地域に移動してしまいます。

千頭駅や新金谷駅にてトーマス関連のグッズなどを購入はしますが、地元産品に興味は薄い。トーマスに乗っかっていない地元のお店にお金が落ちるわけではありません。

確かに年間30万人という集客力は目を見張るものがありますし、乗車券やお土産などで多額のお金が地域に落ちています。大井川鐵道さんから、地域に税金という形で還元されているのかもしれません。ただ、地域住民としてはどういう風に捉えるのでしょうか。気になるところです。


話は変わりますが、大井川鐵道さんとは全く比較になりませんが、僕も最近地元の地域創生として、着地型観光ツアーを組成する団体を立ち上げました。

団体の目的は、地域の埋もれた魅力的な人・モノ・コトを見つけ出すこと。そしてそれを体験ツアーという形で市外の人にアピールする。結果的に街を訪れる人を増やそうということを狙いとしています。

トーマスとは違って、この団体の場合はわかりやすくアイコンとなる何かがあるわけではありません。地域に眠る魅力の原石を見出し、それを伝えていく、アピールしていくということを中心に行います。

体験内容は地元に密着したものになると思います。地元の体験先の事業者の元にも、わかりやすく価値を還元できると思われます。地元密着感は非常に高く、地元ウケは今のところ良です。

ですが、果たしてどれだけの地域外の人が地元を訪問してくれるのだろうか。トーマスのように年間何十万人という人が動くイメージは正直全くついていません。

ちなみに、今回はトーマス列車が凄かったという話がメインですので、どちらが正しいという話ではありません。

僕らとしては、大井川鐵道さんのような大きな事業をいきなり始めることはできません。僕らは僕らのできることとして、まずは地道に小さな体験をたくさん作ってい行きます。

今日はこれから地元の着地型観光チームの会議。全体の方向性を確認する場です。今後動きがあったらここでシェアするかもしれません。

P.S.
上記とは全く繋がりがありませんが、地域創生という話でいうと仕事旅行社の中の求人サービスであるおためし転職にとても魅力的な地域創生の仕事が掲載されました。もし興味のある方はぜひチェックを。

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