【小説】はじめるときに選ぶこと
※ この小説 のスピンオフ小説です。
小説を書こう。
決意して、まずはじめにすることは。
登場人物とストーリーの設定を考えること。
頭で考えているだけでは、書き始めるまでに忘れちゃうから、どこかに書き留めておかないと。
紙とペンが必要ね。
紙。
ノート。
娘が途中まで使って、あと使ってないB5のノートって、なかったかな。
新聞の折り込み広告の裏でもいいっか。
ペン。
昔使ってたボールペン、まだ書けるかな。
まってよ。
これからわたし、書くことを仕事にするの。
紙とペンは、仕事の道具になるの。
何かの残りじゃなくて、新しいものを使いたい。
たしかあの作家さんは、ノートとペンにものすごくこだわっていて。
週に2回は、本屋と文房具屋をチェックしているって。
サイン会の時は、カラーの筆ペンを使っていたかな。
黒と金とピンク。
たしか、筆ペンの脇にノートを置いてたっけ。
A5サイズのノートに、布のカバーつけてた。
もうひとつ、夜空みたいな表紙の分厚い日記帳みたいなノートを持ってた。ちょっと、高そうな。でも、あれ持ってる作家さんは、素敵。
買い物に行くときに、文房具屋さんに寄ってみよう。
すごく高いものじゃなくていいから、わたしが見て、可愛いと思って、ペンやノートを見たら書きたくなっちゃうくらい好きになったボールペンとノートを買おう。
100円ショップじゃなくて、文房具屋さん。
駅前のビルなら、本屋さんと文房具屋さんがある。
わたしにとっての魔法のノートと魔法のペン。
今日、見つける。
今日、はじめる。
おしまい
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