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I LOVE ビュー💚 (家シリーズ)/ SP花園

私はいちおう建築士ですが、40過ぎまで『自分の家を建てたい』という欲求がぜんぜんありませんでした。
そもそも土の上に建つ一軒家に住んでみたいと思わなかった。
私にとってその頃いちばん大事だったのは「ビュー」です。
当時住んでいたマンションが10階の角部屋で、周りに高い建物がなく、視界がぱあっと開けていて気持ち良かったんです。
空と、遠い町並みと、その向こうの山々。目に障るものがなかった。
 
そんな場所、地面の上にはなかなかありません。
広―――い庭でも作れるなら別ですが、買える土地はせいぜい30坪。
でもいちおう土地探しはしていました。せっかく建築士なんだから、好き勝手に作れる自分の(いや家族の)家にチャレンジしないでどうする!!
 
そんなある日、家族で近所にある大きな池の周りを散歩していた時のこと。
池の土手の向こう側に「あれ、なんかいいかも!?」と思える土地が私の目に飛び込んできました。
ロックオンです。

すぐにその造成中だった土地の方へ走り、そこから見える景色を眺めます。どストライクです。
目の前は(道路を挟んで)丘になった公園の緑。
そこには一面の「緑のビュー💚」がありました。
これを借景にして自分の庭だと思い込めば、土地が狭くてもノープロブレム!
 
そして。かなりの紆余曲折はありましたが、今その土地に家を建てて暮らしています。
 
土地を選ぶとき、予算や交通の便、土地の履歴などいろんな指標があると思いますが、そこに私なりのポイントを一つ加えるならば、

『その場所にテントを張ってでも住みたいか?』

ただシンプルにそこに居たいと思える場所なのかどうか、です。

テントこそ張りませんでしたが、家を建てる前、何度もその土地に立って、目の前に広がる緑のビューを眺めながら家の妄想をしました。
『せっかくここに家を建てて住むんなら、家の中までこのビューを持ち込んじゃろ!リビングは緑でいっぱいの”公園”にしちゃろ!』(なぜか広島弁)

ふつうはまず、家に「生活の営み」を求めるのでしょう。
私はそうじゃない。家は「リゾート」にしたい人です。
使い勝手とか動線よりも、いつでも非日常を生きれるようにしたい。
 
料理をはじめ、洗濯、掃除、ことごとく不得手な家事アレルギー体質だからかな、うん。「リゾート」は私なりの積極的な逃げなのです。
 
さて。
先週末、我が家で超久しぶりにホームパーティーを開きました。
その動機は、日ごろからお世話になりっぱなしの方々を精一杯もてなしたかったから💖
動機その②は、パーティーまでに家がキレイになるから🤩( イヤでも大掃除するから)

ツバメルーフ界隈では私の料理苦手キャラが浸透しているので、たとえ失敗してもフォローしてくれる人たちばかりで気は楽です(^^♪

私は郷土広島のお好み焼きを作り(※初挑戦。ホームパーティーをするため事前に2回だけ練習)、近所に住む愛子さんとゆう子さんがシーフードの生春巻きを作ってきてくれてセッティング。

 実は、我が家から小走り1分ぐらいの距離に、愛子さん宅があります。
これも彼女が設計した家で、一ヵ月ぐらいウチと交換して住んでみたい家。
愛子さんとは、この土地を買った後、たまたま運命的に知り合ったのです。
彼女は私と違い住宅設計のプロフェッショナルなので、おかげで我が家の設計時はいろいろアドバイスをもらえて、3倍ぐらいいい家になったと思っています。これが「地の利」の始まりでした。
 
極めつけは、ここから車で20分のツバメルーフに通うとき、愛子さんもゆう子さんも我が家の前を通らないと行けないこと。
運転免許さえ持ってない私は自動的にピックアップしてもらい、通うことが出来ています。
もしこの土地に住んでいなかったら、このnoteも書いていなかったことでしょう。
 
『家ってビューじゃろ💚』と思っていたけど、結果的には『地の利やねんなーー-』という第1話でした! (つづく)



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