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ネクタイの歴史を学ぶための基礎知識③

【基礎知識③】
ネクタイは、上着やシャツの構造変化(1850-1900年)により、縦長結び(フォアインハンド)が考案された

【解説】
1850年頃から、上着のボタンの位置が高くなり、胸元面積が小さくなる(*1870年代スーツが正式に誕生)。更に、1850年代には、立ち襟シャツの利便性が悪いことから折り襟シャツが登場(立ち襟は糊付けが大変だった)。ネクタイは、今までの横長結びでは、収まりが悪くなる。その問題を解消するため、ネクタイは、「フォアインハンド(プレーンノット)」と呼ばれる縦長結びが考案された。
1900年頃からウェストコート(ベスト)の流行が下火になると、ベストの分だけ空いた胸元を埋めるべく、ネクタイの全長は長くなっていった(約130-150cm)。

*1870年代背広が正式に誕生
1870年第二次産業革命と同時期に、労働階級の服装に変化。現代のいわゆるビジネスファッション(スーツにネクタイ、スリーピース)が誕生した。

*フォアインハンド(プレーンノット)
フォアインハンドは、一人で操る四頭立ての馬車のことで、ロンドンの紳士倶楽部の名前にも使われている。ネクタイの結び名に使用された由来は、このメンバーの一人がフォアインハンド結びを思いついたからという説もある。しかし、たしかなところは分かっていない。


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