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先日、久しぶりに相方と和装で博物館へ。
6月下旬、梅雨明け前だというのに30度越え、カンカン照りの真夏日だったので、ひと足早いですが今年の浴衣はじめ。

着はじめた当初はよく和装で一緒に出かけたものでしたが、最近は私ほうが仕事で着ることが増え、ゆかたといえども相方の和装は久しぶり。
そんなこともあって、ゆかたを羽織ってしまってから腰紐を出し忘れたことに気づいたりとうっかりもありましたが、帯結びだけはなんとか身体で覚えていたようで、一度でスムースに締めることができていたのはよかったことでした。

さて、今回出かけた先で、ちょいちょい気になったのが「衿もとがはだける」問題。
特にゆかた男子にはありがちなことで、お祭りの時などには、衿もとがはだけた青年たちをよく見かけますよね。
はだけることが必ずしも悪、というわけではありませんが、以前は比較的恰幅が良いほうだった相方も、寄る年波でこのところはやや胸もとの肉付きが少なくなり、はだけて下着が見えたりすると、だんだんおじいさん風に。。。
「衿止めするの忘れたね」「あっ、そうだね」

男性の着物やゆかたは、女性よりも衿合わせが鋭角で、おはしょりもなく帯の位置も低いので、どうしても合わせ目から腰紐や帯までの距離が長く、はだけやすい構造。
そんな衿もとがはだける問題を解決してくれるのが、「衿止め」や「合わせ止め」とよばれる金具なのです。

ネクタイピンほどの大きさの、平たいS字になっている金具で、衿の合わせ目に引っ掛けておくことで、外からは金具は見えずにしっかりと衿もとを合わせた状態で保持してくれます。
小さな金具ですが、あるのとないのとではまったく違う、素晴らしい働きをしてくれる優れものとして、わが家では重宝しています。

使い方は、ゆかたを着た後に、
1.S字の片方を下前の衿の外側の縫い目に差し込む。
2.もう片方は上前の衿の裏側の縫い目に差し込む。
というシンプルなものですが、文章で書くとわかりづらいですね。

男着物の「加藤商店」さんが、たいへんかゆいところに手が届く動画をアップされていましたので、リンクを張らせていただきます。

慣れるまでは少しやりづらいですが、一度覚えてしまえばすぐにできるようになりますし、もちろんゆかただけでなく、長襦袢や着物にも使えます。
百貨店の和装小物売場や和装小物店、Amazonや楽天をはじめとしたオンラインでも購入が可能です。

動画でも話されていましたが、脱ぐ時に衿止めをしていることを忘れて勢いよく開いてしまうと、縫い目がほつれる原因になりますので、くれぐれもご注意を。

今年は久しぶりにお祭りやイベントなども再開されるところが多いよう。
せっかくの和装ですから、衿もとも整えて、ぜひかっこよく着こなしていただけたらと思います!

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