最初で最後の、そして永遠のスター。Michael Jackson

2009年6月25日。

KING OF POP、Michael Jacksonが50歳で亡くなった日です。

彼の死は、Michael Jacksonの音楽だけでなく、ぼくにとって「音楽そのもの」を好きになったきっかけになりました。

ぼくにとっての、最初で最後の、そして永遠のスター、Michael Jacksonについて語らせてください。

皮肉にも、亡くなったことがはじまりだった

2009年当時、ぼくは14歳。中学2年生でした。

Michael Jacksonが亡くなったニュースがワイドショーやニュース番組を席巻したのをよく覚えています。

当時のぼくにとってMichael Jacksonは、名前は知っているし曲もなんとなく知ってるけど、ちゃんと聞いたことはなくて。むしろメディアなどで言われているような、あまり良くないイメージを持っていました。

そんなぼくは、彼の死を報じるニュースの中でライブ映像を初めて見て、衝撃を受けました。

「なんだこの人、めちゃめちゃかっけえ…」

このときから、彼はぼくのスターになりました。

幻のライブ『This Is It』

彼が亡くなったのは、2009年6月。実はその翌月からロンドンのO2アリーナにて、全50公演のライブを予定していました。

彼にとって、約10年ぶりのライブツアーでした。そして、彼自身はこれを「最後のカーテンコール」と呼んでいました。

結果、最後のカーテンコールは永遠に訪れることはなく。それもなんだかすごく彼らしいエピソードだなと思います。

そしてその年の10月公開されたのが、予定されていたライブのリハーサル映像を元に作成されたドキュメンタリー映画『This Is It』です。

ぼくはなけなしのお小遣いをはたいて、2回映画館に見に行きました。

大スクリーンで見る彼のパフォーマンスに改めて感動すると共に、生で彼のパフォーマンスを見る機会はもう一生訪れないんだ、という事実に打ちのめされました。

そんな『This Is It』の冒頭。ダンサーのオーディションの際に収録された、あるダンサーのインタビューの言葉が、Michael Jacksonの素晴らしさを端的に伝えているように思います。彼は、目に涙を溜めながらこう語りました。

"Life is hard, right?
I've kind of been searching for something to shake up a little bit and give me a kind of a meaning to believe in something.
And this Is It."
「人生は辛いだろ?
人生をほんの少しだけ変えてくれるもの、何か信じる理由みたいなものを僕は探し続けていたんだ。
それがこれなんだ。」

誰かにとっての信じる理由になる。生きる意味になる。彼には、そんな力があったのです。

何と言ってもかっこよすぎるパフォーマンス

Michael Jacksonの一番の魅力は、何と言ってもパフォーマンス。ダンスも踊りもとにかくかっこいいです。

曲が始まる前、彼はゆっくり時間をかけ、観客を焦らしながらジャケットを羽織り、帽子を被り、手袋をはめる。

その所作すらも最高にクールでセクシーなのが、Michael Jackson。スターとして、自分がどう見られているかを憎たらしいほどに知っているのでしょう。

そこから始まる歌とダンスもやっぱりかっこよくて(語彙力)、これだけの人が熱狂する理由がわかります。

ぼくは彼の曲は全て好きなので、本当に無限に語れてしまうのですが、あまり有名じゃないけどぼくの推し曲をもう一曲だけ紹介。

彼の死後、未発表曲を集めて発表されたアルバム『Xscape』の『Slave to the Rythm』です。

まず何より、曲名かっこよすぎじゃないですか。リズムの奴隷ですよ。かっけえ…。

このPVの彼はホログラムなので、少し違和感はあるかもですが、それでもとってもかっこいいダンスナンバーです。

音域・身体の使い方・間の取り方、全てがかっこいい。ぜひぜひ聞いてみてください。

こだわりとプロ意識

彼がパフォーマンスだけでなく、ライブの演出全体にもすごくプロ意識を持って臨んでいる様子が『This Is It』からも伝わってきます。

「ぼくがキューを出すよ」
「もっとゆっくり、ベッドから這い出てくるような感じで」
「(ギターソロに対して)ここは君が一番輝くときだよ。一番高い音を出してみよう。」

一つ一つの音、タイミング、見え方。色々なところに気を配りながら、観客のために最高のショーを作りあげようとする姿勢も、彼の魅力の一つです。

また、彼はMusic Videoにもすごいこだわりを見せています。冒頭がドラマ仕立てになっており13分もある『Thriller』が有名ですが、それ以外にも今でも色褪せないかっこいいMusic Videoがたくさんあります。

個人的に好きなのは『Smooth Criminal』のPVです。

曲、ダンス、ビデオ、ライブ。あらゆる場面でこだわりとプロ意識を持って製作し続けたからこそ、KING OF POPなのだと思います。

無邪気に純粋に、世界を救おうとしていた

KING OF POPであるMichael Jacksonは、環境や貧困といった社会問題にも目を向け、歌の題材にし続けました。

そんな曲の中でも、個人的に大好きなのが『We Are The World』のプロジェクトです。

当時の一流のアーティストを集めて曲を作り、その印税を全て寄付する。こんな壮大なプロジェクトは、彼だからこそできたものと言えるかもしれません。

そしてその遺志は、着実に引き継がれました。

2010年、ハイチ地震の被災者支援のために、『We Are The World』の中心となったクインシー・ジョーンズとライオネル・リッチーが、『We Are The World 25 for Haiti』と称して、再びレコーディングを行いました。

ジャスティン・ビーバーやマイリー・サイラス、トニー・ベネットにピンク、ジェイミー・フォックスやスヌープ・ドッグなどなど。本当に超有名なアーティストがたくさん参加しています。曲としても、本当に素敵でかっこいいので、ぜひ聞いてみてください。ぼくはラップパートが特に好きです。

とはいえ、いろんな疑惑があるよね

ただ、Michael Jacksonにはいろんな疑惑があるのも事実。それによって好きだと言いにくい部分もあるだろうなあとは感じています。中にはマスコミによるゴシップ記事も多いですが…。

例えば、盛んに言われている噂の一つは彼の肌の色についてのもの。もともと黒い肌だったのが、晩年には確かにかなり白くなっています。これについて、「白人に憧れて、肌を脱色し整形した」という噂がありました。

ですが彼の死後、検視によって肌の変色は尋常性白斑という遺伝性の疾患によるものであることが正式に報告されています。

そんな風に明確に否定されている噂もあれば、疑惑のまま終わっているものもあったり。いずれにせよスキャンダラスであったことは間違いありません。

とはいえ、それはそれ。彼のパフォーマンスを貶めるものにはならないと個人的には感じているので、抵抗感がある人も、ぜひ一度騙されたと思って彼のパフォーマンスを見てもらえればと思います。

これからも、彼はぼくのスター

Michael Jacksonは、ぼくが「音楽」を好きになったきっかけの人です。

それまでは、音楽に触れる機会は、アニメやドラマ、CMの主題歌だけだったぼく。

彼の音楽にハマったことがきっかけで、自分からいろんな音楽を聞くようになりました。洋楽・邦楽ふくめてそれ以降ハマったアーティストは数知れず。でも、Michael Jacksonはいつもずっと大好きです。

彼のおかげで音楽が大好きになり、それから何度も音楽に救われたり、元気をもらったりしてきました。

これからもずっとMichael Jacksonは、ぼくにとってのスターであり続けます。


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