業務プロセス全体のデジタル化
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業務プロセス全体のデジタル化

武内俊介@業務設計士

こんにちわ、武内です。2021年4月1日のこの記事以降、やや時間が空いてしまいましたが、このnoteでは今考えていることや、新会社・Backyardについて書いていきます。(一番下にアンケート受付は終了しました。ご協力ありがとうございました。)

1. 株式会社Backyardについて

SmartHRグループにジョインしてから2ヶ月が経ちました。2021年5月には「株式会社Backyard」を法人登記し、業務管理プラットフォーム・Backyardの開発を続けています。(まだWebサイトなどは準備できていないので、いちおう法人番号サイトを貼っておきます)

「Backyard」には本来は「裏庭」という意味がありますが、日本では「職場の裏側(売り場ではないところ)」という意味で用いられることが多いかと思います。会計ソフトや給与計算ソフトなどのいわゆる「表」のシステムを支える運用側の支援・管理のプラットフォームという意味で、私たちが作るシステムを「Backyard(バックヤード)」と命名しました。

会計や人事労務などの専門領域は、様々な業務ソフトが存在し、機能もどんどん進化してます。近年はSaaSシフトにより、常に最新のバージョンのソフトを使える環境も整ってきました。

しかし、その一方であまり進化していないと思うのが、ソフトウェアを活用する人間の業務プロセス全体を管理する仕組みの方です。相変わらず色んなところでExcelなどのファイルをメールやチャットで投げ合い、社内外からの「ちょっといいですか」が四六時中飛んでくる。

処理をするツールは進化しても、全体としての業務プロセスや仕事のやり方がそのままのため、「デジタルツールを使ったアナログな運用ができあがる」ということになっていないでしょうか。

メールでのコミュニケーションが、slackやTeamsなどに置き換わることでやり取りのスピードは上がったかもしれませんが、全体の運用フローが見直されていなければ、やり取りだけが早くなっても全体の生産性の向上には寄与しないのではないか、という疑問が頭の片隅にあり、今回はSaaSと人間のスキマにある「業務管理プラットフォームの構築」という領域に狙いを定めました。

営業やマーケティングにはある程度確立された業務管理プラットフォームは存在しますが、少なくとも日本のバックオフィス業務においてはそのようなツールは存在せず、Excelやタスク管理ツールを散発的に使いながら業務を回している状況かと思います。

「そういうものだ」と思っている人が大半かもしれませんが、個々のタスク(TODO)が終わったかどうかを管理することと、業務プロセスを掌握し、運用を回していくことは、似て非なるものです。

日本のバックオフィスにおいては、前者だけで満足してしまっている場合が多く、これからのデジタルシフトの過程で、多くは行き詰まってしまうのではないか。そういう課題を持ってここ数年バックオフィス周辺を見てきており、「このタイミングでバックオフィスのための業務管理プラットフォームをゼロから作ってみよう」ということになりました。

詳細はまだ発表できる段階にありませんが、バックオフィス業務を進める上で進捗管理やコミュニケーションはもちろん、様々な業務ツールとのHUBになり機能するプラットフォームを目指して開発中ですので、タイミングがきたらまたご案内させていただきます。

2. 業務のプロセス全体のデジタル化

『アフターデジタル』を読んで、何がすごいと思ったかというと「オフラインのない世界」を前提にすれば、こんなにも全体のプロセスが異次元の進化をするんだ、という事実です。そこで使われている技術やインフラももちろんすごいのですが、一番重要なのは「オフラインのない世界」という観点に立って、すべてを再構築することができていることです。

日本のバックオフィスの現場はコロナをきっかけにようやくペーパーレス化に足を踏み入れたばかり。これまで紙でやっていた業務が、デジタルツールにのっかることで確かに「楽になる」ことは間違いないのですが、まだデジタルに完全に振り切って業務プロセス全体を再構築するという段階にはありません。

一方で、昨今のDXブームは、もはや本来の「デジタル・トランスフォーメーション」から乖離した単なる「新しいツールの導入祭」になっており、IT後進国・日本の行く末が心配でなりません。この調子だとDXブームはもうまもなく終わり、また次のバズワードがメディアをにぎわすことになると思いますが、「デジタル・トランスフォーメーション」のコンセプトこそ今の日本に必要なことだと思っているので、ただのブームで終わってしまうのは本当にもったいない限りです。

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さて、話を戻して、「システム導入だけではDXは達成できない」という話。DXという言葉が単なる「デジタル化」に格下げされて乱用されていますが、ペーパーレス化や処理システムを更新することはデジタル化ではありますが、DX推進における第一歩にしか過ぎません。

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その理由は色々とありますが、バックオフィス業務に限っていうと、最も欠けている視点が「実は処理以外の時間が大半を占めてるのではないか」というものです。外から観測しやすい請求書の発行や仕訳伝票の入力などの処理が定量化もしやすく、TODO管理されているのですが、その処理をするための事前の準備ややり取り、整理などに多くの時間を使っているのではないか、という観点です。

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統計的なデータがないので、あくまでも感覚値になってしまうのですが、一般的なイメージとは逆で、実は「その他80%:処理20%」の割合ではないかと思っています。だから、どんなに処理の自動化やデータ連携を進めても、意外と全体の生産性は上がらない、という構図ができあがるのです。

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また、システムの自動化の大前提としては「正しいインプットデータを投入」することなので、そもそも手前のデータが間違っていれば、誤ったアウトプットになります。自動化、効率化という言葉ばかり一人歩きしていますが、自動化することは目的ではなく手段の話であり、正しい処理で正しい結果を得ることをゴールとしてとらえ、システムが正しく自動処理できるようにお膳立てをすることが人間の大事な仕事です。

そのためにはアナログな処理を前提にしたアナログな業務プロセスを根本から見直し、業務プロセス全体がデジタルシフトするという世界観が必要不可欠だと考えています。

タスクの完了の有無だけを管理するのではなく、業務プロセス全体をデジタル上にのせるにはどういう機能が必要なのか、バックオフィスの人達は普段どのように業務を進めているのか、それらの全体像を可視化し、改善サイクルを回していくためにはどういう軸でデータを蓄積すればいいか。そういうことを考えながら、エンジニアと一緒にBackyardというシステムを構築中です。

バックオフィスのDX推進をするためになくてはならないツールになるために、バックオフィスの課題に徹底的に向き合っていくつもりですので、応援を何卒よろしくお願いいたします。

3. [アンケート※受付終了]業務で使っているタスク管理ツールを教えてください

ここまでお読みいただきありがとうございます。

ここで1つ、アンケートの回答にご協力いただければ幸いです。アンケートの内容はバックオフィスにおけるタスク管理ツールについてのものです。Backyard開発における参考にさせていただければと考えておりますので、お時間があるバックオフィスの方はぜひご協力いただければ助かります。1分で終わる簡単なアンケートです。

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アンケートの結果はこちら

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開発中のBackyardについては、まだまだ柔らかい部分も多く、バックオフィス業務に貢献するまでもう少し時間がかかると思いますが、デジタルシフトの渦中にあるバックオフィスの進化に寄与できるツールとして近いうちにご案内させていただきますので、もうしばらくお待ちください。

毎度毎度、noteが長文になってしまい申し訳ありません。最後までお読みいただきありがとうございました。

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武内俊介@業務設計士

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武内俊介@業務設計士
業務設計士、税理士。金融系での商品開発、システム企画を経て、会計事務所に勤務して税理士資格を取得。その後、ベンチャー企業のバックオフィスを中心に営業やマーケを含めた業務改善を手掛ける。バックオフィス×ITという領域で、ツール導入から運用設計まで幅広く手掛けています。