PRODUCE101

 ここ数週間、韓国のアイドルオーディション番組PRODUCE101に猛烈にハマってる。ツイッターで見かけたのをきっかけに軽い気持ちで見始めたが、文字通り止まらなくなってしまって後悔した。

PRODUCE101とは

 韓国のアイドル練習生101人が、国民プロデューサー(視聴者)の投票によって順位づけされ、最終順位での上位練習生はデビューが確約されるという趣旨である。
 この番組かなり話題になったようで、ファンが街の広告スペースを借りて推し練習生の写真を貼るなど、かなり熱の入った応援もあったらしい。

圏外は脱落する過酷さ

 計三回ある順位発表式の時点で圏外順位にいる練習生は脱落し、デビューの機会を逃してしまう。そうならないためには各評価で目立ち、魅力を発揮し、注目してもらう必要がある。しかし101人全員の練習風景やパフォーマンスが平等に放送される訳ではない。番組的にあまり「オイシくない」と判断された人はなかなか画面に映らないのだ。
 そこで、センターを務めたりリーダーとして牽引するなどして皆目立とうとする。各評価でのパフォーマンスも見応えがあるが、僕はこのリーダー、センター決めの話し合いに強く惹かれた。人の前で欲を出すのはハードルが高いし、ネットを叩けば「ここで誰々がセンターをするなんておかしい」という非難の声も出なくはない。ただ、そのリスクを背をってでも前に出ていかないとデビューの座は掴めない。

じゃんけん

 日本のAKBグループと韓国の練習生が合同で参加したシーズン PRODUCE48では、練習生内での意識の差がはっきりと出る場面があった。日本人を含むグループでセンターを決める際、日本人メンバーの一人が「じゃんけんでよくない?」と呟いたのだ。これを見た瞬間、非難と共感の気持ちがいっぺんに押し寄せて頭を抱えた。デビューを目指し、少しでも多く票を勝ち取ろうというのにじゃんけんなどあり得ない。しかし、言い争いでわだかまりができるより、運に任せて「平等に」決めることの楽さも知っている。
 小学生から現在までの様々な場面が頭をよぎった。学級委員の選定、部活のミーティング、講義内のグループプレゼン、就活のグループディスカッション......。何かを決める時、人や運に任せることが多かったし、かなり楽だった。

 他グループでの話し合いを見てみると、センター立候補者が歌唱力や愛嬌で競っている(番組的にこれがスタンダードだった)。「順位が低い」「もう後が無い」「まだセンターをできていない」とアピールもしている。
 こうした自己主張を見て、再び過去の風景がフラッシュバックし、話し合いの場でただ時間が過ぎるのを待つだけの自分を自覚していった。何の欲もなく、主張もなく、わだかまりを避け、運に任せる。主張する人がいれば全てその人に委ねる。これを「話し合い」と誤解し、SPIの性格診断で「何事も人と相談して決めるタイプ」「独断より協調性」「話し合いの方が得意」と回答していた自分の間違いに気づいた。「じゃんけんで良くない?」の発言を簡単に責められる義理ではない。

役割の負担

 グループ内でリーダー、センターが決まってもまだ安心できない。役割にはそれだけの負担が付きまとう。トレーナーの前で練習成果を見せると、「センターが目立っていない」「曲の雰囲気に合っていない」「◯◯(メンバー)が振りを覚えていないのは、リーダーが上手く機能していないから」と厳しい意見が飛ぶ場面があった。
 練習を重ねて指摘された弱点を克服する人もいれば、グループ全体の完成度を優先し泣く泣くセンターを譲る人もいる。やってみたい、という意気込みだけでは足りないことをまざまざと見せつけられた。めちゃめちゃ就活を思い出した。

 リーダーより振りを覚えている人が率先して指導するグループ、リーダーが全員の状況を把握できないグループもあり、こんな場面は部活やバイトでもごまんと見た......と思わず目を伏せてしまう。

 視聴者は問題を外から眺めているので、何をすれば解決するかを考えやすい。対立した人がいれば「話し合え!」と強く思うし、センターになれず拗ねている人を見れば「ちゃんとしろ!」を腹が立つ。ただ、もし渦中にいればどう動くべきか、周りはどう助言すれば円滑に進むか、すぐに判断できるかと言われると自信がない。日常生活に応用が効きすぎる話なので、考えれば考えるほど心が持たない。

応援したくなる

 経験の浅かった練習生が、上手く踊れていなかった練習生が、本番前まで高音で悩んでいた練習生が、練習を重ね上達している姿を見ると、リアルタイムで見ていた国民プロデューサーの気持ちがとてもわかる。デビューすることも難しい韓国のアイドル業界でどうにか推しをデビューさせようと投票するのは当然だ。僕もリアルタイムで見ていたらこの人に票を入れてたのに、と歯がゆい思いをしながら観ていた。

 あと、番組を放送しているMnetのYouTubeチャンネルには各評価でのパフォーマンス動画が上がっている。日本と違い韓国アイドルはスタジオ練習の動画をよくYouTubeにアップしているが、この番組でも動画放出大サービスしてくれるのは非常に嬉しい。
 上記の映像は全体を映したものだが、上位メンバーは一人一台ずつ専用カメラを用意してもらっており、その映像もYouTubeで視聴できる。テレビ放送では映らなかった推しの姿もネットでばっちり観れるシステムだ。

苦言

 めちゃめちゃ面白い番組だが、ドラマチックに仕上げすぎている点は苦い気持ちになる。特にコンセプト評価では(評価方法の内容は割愛するが )、「せっかく国民プロデューサーに選んでもらった曲ができなくて悔しい」と練習生に思わせる作りになっていてかなりあざとい。ドラマを生むあけすけな意図に少し嫌気がさした。

超長い

 是非多くの人に観てもらいたいが、ボリュームが相当多いという難点がある。一シーズン全十二話で、一話につき二時間程。それが計四シーズン放送されている。これがどれくらい多いかというと、ざっとMCU映画全作を二周するくらいの量だ。これを書いている僕自身、PRODUCE48(第三シーズン)を一周、第二シーズンの途中までしか観れていない。そしてさらに、先月末からPRODUCE101 JAPANという日本版の放送が始まっている。これはリアルタイムで推しに投票できるチャンスなので是非追いかけたいが、時間の上手な使い方が本当に分からない。誰か助けて。
 僕のように終わりの見えない旅をしたい方は是非この番組を観て、感想を教えてほしい。推しが誰とか話したい。僕の推しは、第三シーズンだとイ・カウン、後藤萌咲、第二シーズンだとファン・ミニョン、キム・サンギュンなんだけど、あなたの推しは誰ですか。

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