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ワーチャレ観に行ってきました

この間、休みができたので、ワーチャレ観に行ってきました。ジュニアサッカーワールドチャレンジという、大阪で行われた大会です。アジアやアフリカ、北中米やヨーロッパ各国のクラブチームや選抜チームを招待し、日本のJ下部組織やクラブ、選抜チームが集う大会です。レギュレーションは11人制、大人用ゴールとピッチで、15分ハーフで行われます。またU12と言う事で、12歳なら、いわゆる早生まれの中学生でも参加できるルールとなっています。小学生のみで挑むチームもあれば、早生まれの選手を連れてきているチームもあります。レギュレーションはあまり考慮せずに観戦しました。とりあえず、自分が観戦した試合を羅列しておきましょう。

・ナイジェリア選抜(ナイジェリア)vs新座片山           

・JFAトレセン大阪女子vs広州富力(中国)

・バイエルン(ドイツ)vs大和ハウスドリームス

・エコノメソッドスクール選抜vsSISB(タイ)

・トヨタ・タイランド(タイ)vsDREAM FC

・バルセロナ(スペイン)vs大和ハウスフューチャーズ

9時半ごろに会場に到着し、会場を出たのは20時でした。サッカー愛、強めです。途中雷雨に見舞われ、中断を挟んだりと、大変でした。昼は休憩が長かったので、エキスポシティで昼ごはんを食べました。近くにはガンバのスタジアムもあるので、ガンバサポーターが羨ましく感じました。

さて、早速ですがせっかく行ってきたので、その感想を共有させてください。拙いですが、、つらつらと書いていきます。

アジア諸国のレベルについて

まず、アジア諸国のレベルの高さに驚かされました。こういう機会は初めてだったので、今までのレベルがどうかわかりませんが、ジュニア年代においては、間違いなくレベルを上げてきているんじゃないでしょうか。早生まれの選手もいたので多少身体的な差はあったものの、ボール扱いについても日本と遜色ないように感じました。と言うより、今大会で、日本のクラブがテクニックにおいて優れている、と言う感想は持ちえませんでした。またトヨタ・タイランドのコーチはエコノメソッドの指導者だそうで、粗さはあるものの、見てプレーできる良いチームでした。

そういえば、ここであえて詳しく取り上げませんが、ナイジェリア選抜は言わなくてもわかると思います。想像通りの素晴らしい能力を持っていました。

日本のチームについて

ここで一括りにするのもどうかとは思いますが、、日本のチームにとっては貴重な経験ができたでしょう。Jクラブや選抜チームなので、普段国内ではどちらかと言うと、能力で上回られる事はありませんが、今回は海外のチームに対して身体の能力で上回られていました。そんな時に見せた解決策はハードワークでした。特に新座片山のハードワークには目を見張るものがありました。ただ、15分ハーフでしたが、最後まで持たず、ナイジェリアに対して失点を許してしまいました。どのチームも、特に守備についてある程度の約束事はあるように感じましたが、相手の状況を見れていないと言うか、柔軟性に欠けた印象でした。はたして、パターンプレーに陥ってしまっていたのかどうか。

ヨーロッパの2チームについて

2チームとも決勝には行けていませんが、上手いと感じたのはバイエルンとバルセロナの2チームです。しかし、この2チームにも違いを感じる事ができ、興味深かったです。まず、認知に関する部分について。とにかくバイエルンの選手は首振りの回数が半端なかったです。見る事が普段から習慣化されているように感じました。対してバルセロナはそれほど多くありませんでした。と言うより、いつ?何を?見るべきか整理されている印象でした。簡単に言うと、バルセロナはゲームモデルが明確で、バイエルンは、ある程度のプレー原則は感じましたが、その時の判断を重視している印象でした。でも、ちゃんと見てプレーしていました。
バルセロナは、認知に関する負荷をコントロールしていたのでしょうか。「ここでボールを持ったらお前は絶対そこにおるやろ?ほんならあんまり見んから頼むで」という具合に。例えばウイングの選手にボールが渡り、前方にスペースがあれば、同サイドバックの選手は、ほぼ追い越す動きをしていました。その動きを利用して、相手に二択を迫るプレーが抜群に上手かったです。

どちらも好チームでしたが、個人的にはバルセロナの方が上手く感じました。もしかしたら「ゲームモデルのバイアス」にでもかかっているのでしょうか。いや、そんなはずはない。バルセロナが優れていると感じたのはもう一つあります。それは、「グループで課題を解決する能力」です。とにかく、スペインの指導者っぽい言い方で言うと、戦術メモリー半端ない!

バルセロナは、4−3−3でボールを保持し、後方からのビルドアップでゲームを進めていきますが、いわゆる相手にとってハマった状態に陥ることもありました。例えば右CBであるボール保持者が、サイドを切られ、出し所に困っていると、右SBがポジションを落とし、一度ボールを受けてダイレクトでリターンしました。そしてすぐさま、リターンを受けたCBの選手は、左CBにパスをしました。意図はこうです。ボールを動かして、一度右SBに預けて相手をよりボールサイドに寄せる→CBからCBへのパスで、サイドを変える。文章にするとなんてこと無さそうですが「進研ゼミでやったことある!」と言わんばかりに、選手全員が反応を示し、即座に行動に移していました。文章では上手く伝わりませんが、このプレーには思わず唸りました。

とにかくバルセロナの選手は、見ることに関して特に優れていました。見ているので、決してパターンでプレーしていません。見ているので、本当にギリギリでプレーを変えられます。そして、現れた課題に対する解決方法がチームで共有されていることに感銘を受けました。少なくとも自分が見たバルセロナの試合では、選手たちが困っている印象は無く、相手に適応しながら、ゲームを進めていました。やっぱバルサすごいよ。あかん、結局バルサの話ばっかりやん!

コーチングについて

僕もまあ、一応指導者なので、指導者のことも注目していました。ベンチは反対側で、何を言っているかあまり聞こえませんでしたが、日本の指導者に比べて、海外の指導者は、いわゆるシンクロコーチングが少ない印象を受けました。特にヨーロッパの人たち。と言うかこのピッチの広さになると、観客の歓声がなくとも、指導者が聞こえないんだなあ。それもプレー中ならなおさら。あと、海外の人たちの方が、身振り手振り交えて激しくコーチングしていました。先日エコノメソッドの練習も覗きましたが、とにかくコーチングが激しいです。見てきた対象が少ないのでなんとも言えませんが、「伝える」と言うことに対するこだわりや姿勢は、見習わなければならないと感じました。案外伝わっていないんですよね。子供って。

まとめ

そんなこんなで、とても刺激的な大会で、途中の雷雨があったものの、来て良かったと思いました。大会に出場した選手にとっても良い経験になったはずです。本気のぶつかり合いを、しかも海外の多様なチームと経験できるなんて、まずありません。来年も大阪で開催されるのであれば、行きたいと思います。ちなみに優勝はナイジェリア選抜でした。お疲れ様でした!

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