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日本型経営大企業経営陣の皆様へのお願い!

1992年に業績不振の責任を問われて解任された、ゼネラルモータース:ステンペル元会長のスピーチ。

会社が小さかった時には、ゴキブリが出たらその場で、みんなで叩き潰した。

会社が大きくなると?

【ゴキブリとはどういう生物かを研究し調査する。】
        ↓  ↓  ↓
【ゴキブリを退治するためにどんな方法があるのか?という方法論を比較検討する。】
       ↓  ↓  ↓
【ゴキブリ退治のための実行委員会を設ける。】

この手順を踏むことによって、この間に3年位かかり、いつの間にか、部屋中がゴキブリだらけになっても、誰も退治することができなくなる。


このスピーチは、まさに、日本型企業経営の特徴を言い表していると感じる。

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上層部は「現場に危機感がない」と文句を言い、

中間管理職は「セクショナリズムがはびこっている」と文句を言い、

下は「閉塞感が漂っている」と文句を言っている。

階層ともに自社組織に、何らかの不満や矛盾を感じてはいるのは事実のようだ。

しかしながら、

『前例のないことは、失敗した時に責任を問われるからしない。』

『やってみなければ分からないことは“リスク”があるのでやらない。』

という、安住・鈍感の人たちの増加によって、問題は先送りになり、何も行われない。

組織が大きくなるにつれて、創意工夫・挑戦が減り、部門間の協調・協働がなくなっていく。

この【事なかれ主義】が、当たり前で常識化したことが、多くの企業の衰退を招いたのだろう。

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カエルを熱湯の中に入れると驚いて飛び出すが、常温の水に入れて徐々に熱すると、カエルはその温度変化に慣れていき、生命の危機と気づかないうちに茹であがって死んでしまうという話がある。

この話は、『ゆでガエル理論』として、ゆっくりと進行する危機や環境変化に対応することの大切さ、難しさを戒めるたとえ話で、一つの教訓として定着している。
(理論といっても、実際は作り話で科学的にも誤りであることがわかっている。)

『しろうと理論』をご存じだろうか?

ここで言う“しろうと”は、「専門家ではない」という意味で蔑称的な意味ではない。

「人の心で起こるおおまかな流れの特徴は3つある」

①  人々は自分が独自の理論を持っていることに気づかない。

②  自分の経験に基づいた主観的な理論である。

③  経験に基づいた理論を持った人は<選択的確証>を行なう。

経験に基づいた理論を一度持った人は、自分の理論に合う経験のみを選び出し、自分の考えとは異なる不都合な事実は 「例外的なケースだ」といって排除する。

真実や事実にかかわらず、自分が納得するためだけの、単純で極端な理由や説明による思い込む傾向が強い。


特に【権力者】は、部下から自分の理論が否定されることもないし、検証されることもないので、強固な自信になっていく。

● 「当社は、このやり方で発展してきた」と過去の栄光にすがり続ける経営トップ

● 今後の先行きの“不安”“疑問”を抱いているが、保身に走って指摘しない役員や管理職陣。

● この業務の“目的”は?“必要性”は?といった“疑問”すら感じない実務担当者。

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COVID-19は、人類にとって“厄介なウイルス”だが、【働き方改革】にとっては“特効薬”or“ワクチン”だ。

日本型経営の大企業経営陣の皆様へ

出勤体制を【Beforeコロナ】時代と同水準に戻さないで【働き方改革】を一歩も二歩も進めましょう!

今、組織変革をしなければ、イノベーションの芽さえ感じられない組織になるのは自明のことです。

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