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デジタル世界に移行するからこそ、リアルな愛を届けたい【Nurse and Craft株式会社|事業紹介】

高齢者の独居世帯が増加する現在の日本で、高齢者の孤立化はその人自身や家族のみならず、地域の深刻な問題ともなっている。Nurse and Craftは、看護師が定期的に自宅に訪問し、最新のテクノロジーも活用しながらひとり暮らし高齢者の健康の維持増進を支えるサービス「STARTWELL」を展開している。


ひとり暮らしの高齢者が増加しているという問題

高齢になればなるほど、多かれ少なかれ誰もが体調や体の機能に不具合や不安を抱えるようになる。しかし、社会の高齢化と核家族化が進む現在の日本では、高齢者の独居世帯が増えており、今後もその数はある程度増えていくことが予想されている。体に異変や不安を覚えても、気軽に相談できる相手が身近にいなかったり、医療機関への行き来や手続きなどを心身に不調を抱えながら自分ひとりで行わなければならなかったりするのだ。

高齢者の独居世帯の増加は高齢者の社会的孤立をもたらし、その人の健康リスクの上昇や幸福感の低下などを招くことによって介護・死亡リスクの上昇に繋がりかねない。また、高齢者を狙った犯罪に遭うリスクが高まるなど、地域の安全にも良くない影響があると考えられる。このような背景から、高齢者は「健康を優先した生活をしたい」*1と考え、一時予防が及ぼす社会的インパクト*2に期待が集まっている。
このような傾向は、愛媛県においても当てはまる。2019年における愛媛県の健康寿命は男性71.50歳、女性74.58歳で、全国都道府県と比較すると男性はワースト2位、女性はワースト4位*3。不安や悩みを抱えるひとり暮らしの高齢者に寄り添い支えるサービスが、より切実に必要とされていると考えられる。

*1 令和5年版消費者白書より
*2 三菱総合研究所「2030年の予防医療のインパクト」
*3 厚生労働省「健康寿命及び地域格差の要因分析と健康増進対策の効果検証に関する研究(令和元[2019]年)」より

独居高齢者の生活を支える手段は?

もちろん、現在の日本には高齢者を支える様々な手段がある。家族や地域の住民をはじめ、民生委員や自治体の健康診断、警備会社・郵便局の見守りサービスや緊急時に異変を知らせる見守りセンサーなどの市販商品もある。
しかしいずれも、見守りはできるが医療と繋がりにくい、QOLの向上には結びつかないなど、何らかの不足部分があることは否めない。高齢者福祉施設へ入居すれば様々な懸念点には対処できるが、需要に対して実際の施設数・職員数が不足しており、全ての独居高齢者にすぐに対応するのは現実的に難しい。

<独居高齢者を支える各種対策の懸念点>

●「見守り」の観点から
・民生委員・地域の住民
民生委員はボランティアによる活動のため、近年なり手が不足している。どちらも高齢化しつつある。
・家族
高齢者がひとり暮らしの場合、遠隔地に住んでいることも多い。電話等で頻繁に連絡を取れ、具体的な相談もしやすいが、緊急時に現場に来て即時対応することが難しいことも。
・見守りセンサー
QOL向上には結びつかない。緊急時のために近隣で頼れる人を探しておく必要がある。
・警備会社・郵便局
QOL向上には結びつかない。緊急時に駆けつけてくれるが医療従事者ではない。

●「健康管理」の観点から
・健康診断
病院や会場までの移動手段が困難。病院の場合は待ち時間が長いことも多く、郵送にて診断結果の数値を知らされても改善の方法がわからないことが多い。
・スマートフォンアプリ
サポートする人が身近にいない場合、操作に不慣れで使い方がわからず、利用が続かない。
・介護予防教室
個人にカスタマイズされていないので一般論を聞くにとどまる。教室を開講するなどの世話役が必要。
・個人の運動
適切な運動量がわからない。ひとりで取り組んでいると習慣化が難しく続かないことが多い。
・食事管理
一般的に健康に良い食生活を心がけることはできるが、実際の自分の栄養状態がわからないままだと効果的な改善を図ることができない。高齢者がサポートなしの食事のみで栄養改善を図るのは非常に難しい。

デジタル×看護師による訪問で高齢者の健康を支える「STARTWELL」

Nurse and Craftの「STARTWELL」は、専門知識を持った医療・介護従事者が定期的に自宅を訪れ、健康管理アドバイスや日常的な会話を提供するサービスだ。日々の体調等の把握は、サービス開始とともに購入またはレンタルして装着してもらう健康管理トラッカー(スマートウォッチ)にて行う。そこから自動的に得られる心拍数や歩数、睡眠状態などのデータと尿検査キットから得られる体内の栄養状態、問診を合わせて、訪問スタッフから健康づくりに関するアドバイスが行われる。また状況に応じて、オンラインによる健康管理アドバイスも行えるように準備している。

ユーザーは、ひとり暮らしの不安や持病を抱えている人、健康意識が高い人などだ。たとえば、日々の睡眠に悩みを抱えている人の場合、取得されるデータから日中の活動量増加や栄養改善などを促し、睡眠の質の向上を図っていく。その際に医師とも連携することで服薬の調整をしてもらうこともできる。

このサービスの利点は、医療知識のある看護師が顔馴染みになり、実際に顔を合わせながら健康のみならず高齢者だからこそ抱える暮らしの不安までも聞いてあげられることだ。家族に先立たれたり、子どもが遠方で暮らしていたりしてひとりで暮らす高齢者、特に男性に多い傾向だが、ほとんど誰とも交流せずに一日が終わることもある。生身の人とのふれあいは、医療や食事と同じくらい心身の健康に関わってくる重要なファクターなのだ。

ユーザーの声

若井雄二さん
病院の先生に紹介を受けて、運動のきっかけになるかもと考えてこのサービスを受け始めました。心身の調子が良い日は植物の手入れや近所の山登りなどの好きなことをして体を動かしたり、FacebookやInstagramにそのことを投稿したりします。山に登ると気分が晴れますね。
デジタル機器にはそれほど抵抗がなくて、アプリは便利に使っています。昨日いつ寝たのかとか、自分の生活を後から確認できるのがいいですね。スマートウォッチも、Nurse and Craftさんのものと自分のものと2つ着けています。
普段、人と話すといったらお医者さんくらいなので、こうして訪問していただいていろいろな話をできるのはとても楽しいし、心強いです。

ひとり暮らしでも孤独にならない社会の実現へ

日本全国、様々な地域で「100年生きたら面白かった」と思える人を増やし、未来に期待できる社会をつくりたいと始まった「STARTWELL」は、公的な社会福祉と生活の間を埋め、ひとり暮らしの高齢者に温かく寄り添うサービスだ。デジタル機器で“自立”して尊厳を保っていられること、またスタッフや看護師が日常的に頼れる相手として安心を届けていること、医療の早期介入や健康データの共有が実現できることなど、ユーザーはもちろん、地域の医師や地域包括支援センターからも喜びの声が上がっているという。
日本初の「ひとり暮らしでも孤独にならない」愛媛県を実現し、さらに全国へと広がれば、より多くの人が長く健康で幸せに生きられる社会となるだろう。

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