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応援しています 〜吹奏楽部の皆さんへ

ご存知の方も多いかもしれませんが、2020年の全日本吹奏楽コンクールは昨今の社会情勢を鑑み中止となってしまいました。(地方大会についてもそれぞれの組織より何らかの発表が連日されています: ※本記事執筆時点)


さすがに、この状況の下。吹奏楽連盟の方も苦渋の決断だったことでしょう。胸中お察しいたします。


部員達はひとつの大きな目標を失いました。特に最上級生にとっては最後の大会。悔しいでしょう、ほんとうに。

私はジャズミュージシャンですが吹奏楽出身であり、このことはとても気になっています。

個人的にも、現役吹奏楽部員の方の顔と名前が何名か思い浮かびます。
彼ら彼女らの気持ちを察すると本当に胸が痛みます。なんとか心折れずにいてほしいものです。


実は私は、「コンクール断念」を、実際に経験しています。もちろん出来事の性質も状況も時代も違いますので比べたりすることではないのですが。
ただ、その後「気持ちのプラスの変化」があったことを思い出しました。

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高校二年生の時。我が部は、突如「コンクールに出場しない」ことになりました。(事情説明は長くなりすぎるので割愛します)

まさかのコンクールロス。ショックでした。
それまで私は中学以来四年間、"吹奏楽といえばコンクール"という感覚で過ごしてきましたから。吹奏楽部が吹奏楽コンクールに出ないとか、当時の私には想像すらできませんでした。

自分たちの技量や表現性はどこまでのものなのか。それが判る大会。トライしたかったです。
その舞台への挑戦が無しになった。一時は抜け殻のような気持ちにもなりました。


しかしその後、「音楽で自分たちを表現すること」が最大の目標に変わりました。
その目標設定の変化にはあまり時間はかかりませんでした。それは、仲間がいたからだと思います。


そして、それに懸け打ち込む日々の中で、伝える喜び・音楽でひとを幸せに出来ること・音による根元的感情表現、等を肌で知ることができました。
翌年、三年生の時もコンクールに出ないことになりましたが、「音楽を介した表現」が出来ればそれで幸せだったので、出場してみたい思いはありましたが、かといって悔いは特にありませんでした。

今はそれが私の仕事と人生に直接活きていますし、なにより共に励んだ仲間との時間は良い思い出となっています。
友情は宝物であり、これからもずっと変わりません。 

繰り返すようですが、事情や状況はもちろん大きく異なります。比較することではないです。この度のことは最大級に不可抗力ですので。

ただ、夢や目標をひとつ失ったとしても、「それで終わりにはならない」と思うのです。必ずなにか「次」がやってくる。
そういう目線でいれば、それがやってきた時に見逃さず新たな目標が生まれると思います。

無念さを受け止めつつも別の形の何かを見つけそれにエネルギーを燃やし、仲間みんなと「心ひとつに打ち込む日々」というものを経験してほしいです。
きっと悔しさもいつかは報われ、達成感のほうが大きく上回る日がやってくると、私は信じています。

全員が集まる事が難しい状況がもし続いたとしても、気持ちは必ず共有できます。それこそが学生時代の美しい思い出とその後の人間力の形成に繋がることでしょう。


吹奏楽部員の皆さんが何か別の打ち込める形を構築するために、今、多くの方が考えを巡らせてらっしゃると思います。

私にも何か出来ることがあれば、微力かもしれませんが、尽くしたいです。



サポートくださる皆様、そのお気持ちがとても励みになります。ありがとうございます^_^ 不定期ではありますが、日常の中での想いを”伝わる記事“にしてお届けできるよう、今後も心を込めて執筆を続けていこうと思っています。