URLしか投稿できないSNS「Link」の開発記録〜学生スタートアップがアイディアを形にするまで〜 part2
こんにちは。
株式会社Linkでプロダクト開発を担当している岡田です。
まだpart1をご覧になってない方はそちらから読むと流れがわかると思います。
前回の記事では僕がどのようにしてLinkに出会ったのかを紹介しました。
この記事ではいざ開発に取り掛かったはじめの段階のプロダクト構想や苦悩について取り上げていこうと思います。
初期プロダクト
Linkでの開発が決まりアイディアを形にする作業が始まりました。
当時はすでに代表などが「関心をテーマにしたURLしか投稿できないSNS」を作ればSNS疲れを解消できるという考えでデザインもできていたので、とりあえずプロトタイプという位置付けで形だけ作ろうという方針がたちました。
このときの計画では何かしら人に見せることのできるプロダクトをとりあえず作り、それを元に資金調達を行ったうちに本格的なリリースのためのプロダクトを作ろうと思っていました。
ここで重要なポイントは
・スピード重視
・実際にユーザーにリリースするわけではない(後の拡張性は必要)
・仕様変更に柔軟である
といった観点です。
ですので僕たちは元々iosも開発する予定でしたが更新なども用意で開発工数を削減できる機能が豊富なRailsでweb版の開発に取り組むことにしました。
フロントエンドの実装は他の開発者がいたのでバックエンドのみの開発になるのですが、できるだけミニマムに、スピードを意識した実装を心がけました。
具体的にはほとんどのサービスに実装されているエラーメッセージだったりユーザーの想定外の行動のための処置などは知らない人は使わない前提だったので省きました。
細かいUI/UXに関わる部分(ボタンの配置やアニメーションなど)もあまり気にせず、とにかくこのプロダクトで何がしたいのかが伝わることに重点をおいた開発スタイルで進めました。
つまずいた実装
このプロダクトを開発したとき、特にネックだった実装が一つあります。
Linkはタイムラインが流れる一般的なSNSと構造や見た目は同じなのですが、メインとなるタイムラインをランダムタイムラインと名付け、全てのユーザーの投稿をランダムに流すだけでなく、平面状を縦横斜め好きな方向にスクロールできるようにしたUIを「無限平面」と名付け一つの特徴として売っていこうという機能を考えていました。
ちなみにこれが当時のデザインです。
それにしても色合いがチカチカする笑
この無限平面の実装に工数を結構割いてしまいました。
もちろん当時の僕たちはこのUIを一つの売りにしようと思っていたので実装しないという選択肢はなく、なんとか力づくで完成させました。
ただここで考えなければいけない点があります。
現在公開中の「Link」にはこの機能がありません。
まだ使ったことがない方はこちらから。
初期プロダクト作成の反省点
このランダムタイムラインがなくなった経緯はもう少し先で紹介しようと思いますが、必要なくなったという結果からこの初期段階のプロトタイプ開発の反省点を考えていこうと思います。
もちろん根底にある「SNS疲れを解消したい」という目的は現在も変わっていません。
「URLしか投稿できない」という最重要である仕様も変わっていません。
それなのに要らなくなってしまった機能。
このランダムタイムラインという機能は僕たちが何をどうやって解決するのかということを伝えるためには必要のない機能だったのです。
当時の僕たちは少しでもユーザーの気をひきたいがためこの奇抜なUIを採用したいと思っていました。
ただ、何をしたいのかを伝えることが目的の初期プロダクトではそれ以外の実装を省くべきだったと思います。
これは実際にリリースするかどうかにかかわらずに重要な点です。
自分たちは「何を」、「どんな方法で」解決していくのかということさえ伝わればいい、アイディアを初めて形にする際はそれぐらいシンプルな実装にしましょう。
まとめ
今回は初期プロダクトを作った時に意識していたこと、そこで生まれた苦労とそこでの反省点を紹介しました。
特にシンプルな実装を徹底することは僕がアイディアを形にする際に一番気をつけるべきてんだと思っています。
少しでも多くの方の参考になれば幸いです。
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