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地球上で最も優しい発電システム「アヒル発電」の実現|triven活用インタビュー

ちょっと未来の”あったらいいな”をみんなで作る、仲間集めのオープンコミュニティ「triven(トリブン)」。
ソーシャルグッドのアイデアを持ったチャレンジャーが、どのようにtrivenを活用し、スタートアップに繋げていったか、そのストーリーを紹介します。
(インタビュアー:trivenコミュニティマネージャー岩田かなみ)


■アヒル発電 中山 繁生
原子力発電所の放射能漏れ、台風による風力発電機の倒壊、太陽光パネル設置による土砂崩れ、火力発電によるCO2の排出など、発電が抱える様々な問題の解決を目指し、2012年から研究開発をスタート。行政書士事務所を営みながら、コネなし、資金なしの状態で「人や自然、動物を犠牲にする今の発電方法ではダメだ!」という思いに背中を押され、毎日奮闘しているディープテックスタートアップでアヒル発電の開発を進める。


構想から7年、ようやく完成した波力のプロペラ

岩田:よろしくお願いします。中山さんの起業への興味や起業するきっかけは?

中山さん:もともと「アヒル発電」で起業しよう!と思っていたわけではなく、近所の山の斜面に設置された太陽光発電の自然破壊ぶりがあまりにひどく、見た瞬間「これはアカン!」と思い、発電に興味をもつようになりました。家で発電について調べれば調べるほど、環境に優しいと言われている太陽光発電や風力発電も実は問題だらけで、風力発電の羽に巻き込まれて切断された野鳥の写真を見たときは「これはなんとかせねば!」と思い、もっと自然に、生き物に優しい発電システムがつくれないか?と考え始めたのがきっかけです。

岩田:環境への問題意識から行動を始められたんですね。2012年から構想を始めたということですが、どんなアイディアを考えられたんですか?

中山さん:最初は煙突で発電する方法を考えていました。海外の事例を見ると、発電の効率が悪くビジネスとして成り立たないということがわかりました。次にチャレンジしたのが、空に浮かぶカイトのタコ発電です。これに関してはGoogleが開発をしているということで、その動向を追っかけていたのですが、プロジェクトが打ち切りになりました。やはり思うように発電ができなかったみたいです。”もっといい方法がないかな”って思いついたのが今の波力発電です。ここに来るまで5年かかりました。

岩田:5年…!! コツコツと実験とリサーチを続けてこられたんですね。

中山さん:自分の中で”こういうことができたらできるよね”と考えて、「これできますか」というのをたくさんの人に聞きました。HPから問い合わせしても、ほとんど誰も相手にしてくれません。波力発電というと「そんなの無理」と相談する前から断られました。何十社問い合わせても返事は「できません」の繰り返しで、ひどい方は「機械屋をバカにしているのか」と言われたり…。次第に波力ということを隠すようになりました。それで、「エレベーターに乗ると身体がふわっとする。そのふわっとする力を使って、扇風機を回したり、動力にしたい」と伝えて、このプロペラをつくってもらったのが2019年です。

初めて開発したプロペラ

「僕もこのプロジェクトに前のめりで入っていいですか?」アヒル発電を成長モードに変えてくれたエンジニアとの出会い

岩田:長いドラマを経てプロペラが完成したのは、つい最近なんですね。そこから今、実証実験まで進んでいるということで、プロジェクトが一気に加速したのは…?

中山さん:エンジニアさんとの出会いが大きかったんです。その方とは、あるプラットフォームでお問い合わせをしたことからの始まりです。最初は「エレベーターで~」と言っていたのですがが、だんだん詰められて「これって本当にエレベーターで使うんですか?」って…!「実は…こういう感じ使いたくって。でも”波力”というとみなさん受けてくださらないので」と伝えると「いや、出来ると思いますよ」って言ってくださいました。「もっとこうするともっと良いのが出来ると思いますし、プロトタイプ的なものまでさっと持っていけます」とお返事をいただき、図面を書いてもらったら今まで見たことがないようなくらいの制度でブラッシュアップしてもらって、感動しました!

岩田:地道な問い合わせの結果、思い描いていたものを形にしてくださる方に出会えたんですね!

中山さん:はい、エンジニアさんのプロダクトマネージャーとしての経験、知識、スタートアップでの経歴、そして人柄、その全てがアヒル発電を成長モードに変えてくれました。今までは右往左往するばかりで前に進まなかった状況がエンジニアさんの参加で一変しました。今、開発が着々と進んでいるのはすべてエンジニアさんのおかげです。

岩田:中山さんの夢や環境への思いが伝わったんですね。

中山さん:「僕もこのプロジェクトに前のめりで入っていいですか?」と向こうから言い出してくれました。東京から実証実験に来て、週1回の定例会議で状況を報告してくれています。

絶対にその気持ちと思いついた実現方法をメモ

岩田:エンジニアさんのおかげで、アヒルさんが神戸港に浮いてるんですね。ちなみに、なぜモチーフをアヒルにされたんですか?HPを拝見したのですが、それぞれのキャラクターの設定まで細かくストーリーがあって図鑑を見るような気分で楽しく読めました!

中山さん:波力発電とか風力発電とか、○○発電と聞くだけで、縁遠いし、工場的で自然に優しくない感じがしたので、”優しくて、機械じゃない”というのを出したかったんです!アヒルなら子どもでも、お風呂に浮かべるおもちゃで知っているので、親しみを持ってもらえると思って。だからダッキー君というキャラクターとして覚えてもらって「この電気はアヒル発電が作っている」って身近に感じてもらうために設定やストーリーを作りました。

岩田:中山さんのお話を聞いているとビジネスに対するアイディアの粒度の高さに驚きます!

中山さん:アイディアが浮かぶときはいつも「もっとこうだったらいいのに」とか「これ面倒くさい」とか気持ちが動いたときです。その動いた気持ちを実現するにはどんな方法があるかなと考えます。そして絶対にその気持ちと思いついた実現方法をメモしています。そのメモを時々見返して、「あっ!今ならこれ実現できるかも」と思ったときがビジネスアイディアが動き出すときです。ダッキー君の設定などもメモに残っています。

自分がみんなに「大丈夫で」と言って、みんなから元気をもらう循環

岩田:すぐにメモする習慣は起業家の力かもしれませんね!様々な壁や逆行を乗り越えられてきた中山さんですが、不安になることはありますか?

中山さん:実は、今も不安だらけです。開発費は飛んでいくばかりで、開発から1円の収入もありません。でも、不安に潰れてはだめだと思っています。自分がみんなに「大丈夫」と言って、みんながポジティブになって、そのポジティブから自分も元気になるという循環なんです。だから自分が不安になって、みんなが不安になる循環には絶対落としたくないので、その要を担うのが起業家だと思います。

岩田:旗を振り続けることがリーダーの役割ですね。

中山さん:でも、それ以外の部分ではなるべくたくさんのことを正直に話そうと思っています。「こういうことはできないかもしれない、でもこっちだったらできる」や「自分には知識がないからそこをフォローをしてほしい」など、なるべく正直に言おうとしています。

”いつかは…”と思っていたピッチにチャレンジ

岩田:その誠実さに周りの方も安心してついていけるのかもしれないですね。trivenが主催するピッチイベントでも中山さんの熱い想いが伝わってきて私もすっかりファンになりました。

中山さん:ありがとうございます!実は、”いつかはピッチしないといけないな…でも、人前で話すのは嫌だな”ってずっと思っていたんです。今回チャンスをいただいて前向きになれました。それがなければ、「いつかは」のままでした。

岩田:「いつかは」と思っていたことにチャレンジしてみて視野が広がりましたか?

中山さん:本当にその通りです。もっと早くすべきだったと思いました。自分がやっていることをみんなに伝える、その反応によって、人とつながる、”もっとこうしたらよい”というアドバイスや”こんな人を知っています”と、反応が広がるんです。当たり前ですけど、自分がやっていることを伝えないと何も向こうからは返ってこないんです。前に進むチャンスをtrivenでいただけました。

岩田:中山さんの想いが伝わって前に進むきっかけになれてよかったです。trivenのプログラムを通じての広がりはありましたか?

中山さん:スタートアップで登録したものは色々あるけど、実際にこうしてイベントがあったり、色んな声をかけてもらえるのはtrivenだけです。神戸市のイノベーション専門官の方は、海外のスタートアップの事例など「こんなんありますよ、知ってましたか?覗いてみたらいいんじゃないですか?」と紹介してくださったり、「こんなイベントがありますよ、いい繋がりがあるかも」と直接連絡をくださるんです。やっぱり個人だと行政にはいりづらいので、ものすごい価値があります。実際にご紹介をいただいても、行政が入ってくださるので、先方との最初のコミュニケーションから違っていて、本当に有難いです。

岩田:そこまで手厚くご連絡をくださるんですね。きっと中山さんの想いを聞いてみなさん共感し応援したくなったんだと思います。引き続き、trivenでのアヒル発電の実現に向けてお手伝いさせていただきます。まるで下町ロケットのようなドラマのあるお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

実証実験の様子


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▼アヒル発電


\ 2022年6月、trivenがリニューアル! /

trivenは使い勝手の向上・機能追加を目的にリニューアルを予定しています!
これに先立ち、説明会を開催させていただくこととなりました。
これまでのtrivenとは全く違う、非常に重要な変更が含まれておりますので、ご都合の良い日程をご選択いただき、ぜひご参加くださいませ。
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主な変更点…
① 全体的な操作性を向上!
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