地方発本『ローカルクリエーター』(2021.12.15発売)
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地方発本『ローカルクリエーター』(2021.12.15発売)

スタブロブックス

はじめまして。兵庫県加東市のひとり出版社スタブロブックスと申します。

当社はブックライターや書籍編集者をしていた代表の私・高橋が地元の加東市にUターン移住し、コロナ禍の2020年4月21日に設立した〝ローカル出版社〟です。

2021年12月15日、そんな当社から地方発本『ローカルクリエーター』を発売しました。

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このnoteでは、『ローカルクリエーター』の発刊の経緯や本書に込めた思いについて語ります。

生まれ育った地元に貢献したい、地方に住み働くことに魅力を感じる、自分の好きな場所で好きな人たちと住み暮らしながら面白い仕事がしたい、そんな方々の参考になれば幸いです。

兵庫県加東市という田舎町から

あらためまして。兵庫県加東市の出版社スタブロブックスです……といってもほとんどの人は「か、加東市? どこ?」という感じでしょう。それもそのはず、同じ兵庫県の神戸の人でも知らないくらいの田舎ですから。

加東市は、大阪市内から直線距離で約55キロ、神戸市から約30キロ、姫路市から30キロ弱の位置にあります。

加東市の地図

のどかな田園風景が広がる加東市は日本一の酒米といわれる山田錦が生まれた地域で、季節になると市内のいたるところで山田錦の稲穂が黄金に輝きはじめます。

なぜ都会で出版に携わっていた私が田舎の加東市にUターン移住し、出版社を立ち上げるにいたったのか、そのイキサツについてはこちらのマガジンを参照していただくとして、

この田舎を拠点に地方発の情報発信に力を入れていく、その第1弾書籍が本書『ローカルクリエーター』です。

クリエイティブワークで地元を元気にしたい

この本のテーマは、「地方や地域で面白い仕事(クリエイティブワーク)をして、得た利益を地元に引き込むウィズコロナ、アフターコロナ時代の新しい働き方、暮らし方」を提案することです。

「クリエイティブワーク」ということばは抽象的なので、具体的にどんな職業? と思われるでしょう。本書では、地方での多様な生き方を主題のひとつにしているので、クリエイティブワークの定義をあえてあいまいにしました。

そのうえで、大切にした軸があります。それが、ちょっと硬いことばですが「情報通信業」です。

情報通信業とはIT業や広告業、出版業といったクリエイティブな業種が多く含まれ、日本の実質GDPという、国力に関する数値にプラス影響を与えてきた〝稼ぎ頭〟の産業です。この情報通信業に該当する職業を、本書では「クリエイティブワーク」と広義に、というか、おおざっぱにひとくくりにしました。

なぜなら、情報通信業は従来産業の農業や製造業に代わる新たな稼ぎ頭の産業であり、なおかつ働く場所を選ばない、多様で創造的で柔軟性の高い職業群だからです。

ところが、本来は働く場所を問わない職業であるはずなのに、現在は東京に一極集中している実情がある。

そこで、こんな面白い仕事を東京のひとり占めにさせるのではなく、地方や地域にもってきて楽しみながら取り組み、生み出した付加価値を域外に提供して得た利益を引き込んで地元を元気にしよう――。

そんな呼びかけの気持ちをもって制作したのが本書です。

どこで働いたっていい時代になった

コロナで世界中がとんでもないことになりました。当社の設立は、一度目の緊急事態宣言が発出された直後の2020年4月21日。相当のダメージを受けました。

受けたのですが、逆にデジタルの実践的な活用が一気に進んだことで東京と地方の情報格差が縮まり、地方での活動が以前に増してしやすくなったのも事実。

なにより、「どこで働いたっていい」という世間的な認識が定着しました。本来は場所を問わないクリエイティブワークをしていた人も、全体的な雰囲気の中で都会に居たと思います。それがコロナでリモートワークが半ば強制されるなか、自ら働く場所、暮らす場所を主体的に選択できる時代になりました。

奇しくも、コロナでそんな〝地方新時代〟の幕が開けたのです。

働く場所、暮らす場所を自ら主体的に選択するーーこれはスタブロブックス代表の私が今から25年前の高校生時代に夢見た生き方と重なります。

1995年頃、高校生だった私はテレビで偶然、当時アメリカで流行り始めていた新たなライフスタイルーーSOHO(Small Office Home Office)/組織に縛られることなく自宅をオフィスに働くこと――を真の当たりにして、「俺も将来あんな働き方、暮らし方がしたいなあ」と思ったのです。

以降、テレビで偶然目にした夢のライフスタイルを実現するために大学卒業後の2002年にライターになり、10年以上スキルと経験を積み重ね、2008年にフリーランスのライターとして独立し、2014年に念願のUターン移住を果たしました。そしてその6年後の2020年、地元加東市で出版社スタブロブックスを立ち上げたのでした。

「ローカルシティワーク」という働き方、暮らし方

本書でこだわったのは、今流行りのコロナ移住を単に勧めるような内容にはしないことです。地方や地域で面白い仕事をして、なおかつ稼いで利益を地元に引き込もう――あくまでも、そんな価値と利益の循環がテーマです。

そしてこのテーマを、本書では「ローカルシティワーク」と定義しました。

ローカルシティワーク概念図

詳細は本書で解説しているのでざっくりいうと、ローカルシティワークとは「地方(ローカル)に移住後も都市部(シティ)との垣根を越えたクリエイティブワーク(ワーク)で付加価値を生み、域外のマーケットに提供して得た利益を地元に引き込む働き方、暮らし方」のことです。

そしてこのローカルシティワークの実践者を、本書のタイトルでもある「ローカルクリエーター」と名づけました。

地方や地域で活躍しているプロフェッショナルを紹介

ではローカルクリエーターとは誰? ということになります。私自身もローカルクリエーターの端くれと自認はしているものの、経営する出版社は文字どおり〝たったひとり〟で雇用を生んでいませんし、現状ではおおきな利益を地元に還元できているわけでもありません。

そこで、各地で活躍している人を紹介したいと思いました。

ところが、取材者選定は難航しました。田舎に移住して豊かに暮らしています的な情報はいくらでも出てくるのですが、本書のテーマを体現するような移住者の情報がほとんどないのです。

正確にいえば、素晴らしいローカルクリエーターは全国にたくさんいらっしゃるでしょう。しかし探せる情報としては乏しい。つまり、地方で活動する目的や地域に対する思いにフォーカスし、堀の深い原稿として紹介されている記事が少ないのです。

結果、1年以上探し求めることになりました。ですがそれだけ粘った結果、つぎの素晴らしい6事例の紹介をさせていただけることになりました。

ケース① 地方×コミュニティデザイン】 ――兵庫県加東市(北播磨)
共生研究家・共生コーチ 牛飼勇太さん
スキルとブランド力、そしてデジタルツールを武器に、
築100年の古民家から全国とつながり多彩に情報発信
【ケース② 地方×起業】         ――新潟県新潟市
フラー株式会社 代表取締役会長 渋谷修太さん
「新潟×起業×高専」の合わせ技で地方を盛り上げる!
コロナを機に新潟にUターンした起業家・渋谷修太の新たな挑戦
【ケース③ 地方×企画】         ――兵庫県洲本市(淡路島)
株式会社シマトワークス 代表取締役 富田祐介さん
淡路島の魅力を結びつけて価値を生み出し、島外に発信。
関係人口を創出し、人と利益を島に呼び込むプロデューサー
【ケース④ 地方×出版】         ――神奈川県足柄下郡真鶴町
真鶴出版 川口瞬さん・來住友美さん
真鶴の暮らしぶりを発信し、共感する人たちを迎え入れる。
ローカルメディアの価値と可能性、豊かな生き方のヒントに
【ケース⑤ 地方×農業】         ――和歌山県日高郡日高川町
藏光農園 藏光俊輔さん・藏光綾子さん
ITを先駆的に活用し、農産物の付加価値を高めて都市部に提供。
田舎を拠点とした農業で都会とつながり直す、新しい暮らし方
【ケース⑥ 地方×IT】         ――兵庫県三木市(北播磨)
N’s Creates 株式会社 代表取締役 中田和行さん
テレワークの一歩先行く「リモート×オフィス」の二刀流で事業拡大。
地方を拠点にスマホのアプリ開発、利益を地元に還元するIT企業

カラーページの一覧をどうぞ。

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この各地で活躍するプロフェッショナルの紹介が本書のメインコンテンツです。

装丁デザインのこだわり

本書はシンプルな装丁デザインをめざしました。装丁デザイナーはnipponiaの山田和寛さん。事前に打ち合わせをして私の思いをお伝えし、あげていただいたのがこのデザイン。

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めずらしいことですが、ただの一度も、まったく修正のお願いをしませんでした。それくらい、ラフの段階から完璧なデザインをあげていただきました。

本書は当初からカバーを割愛し、表紙に幅広の帯を直接巻くスタイルをめざしました。したがって表紙の紙質がデザインや雰囲気に影響を及ぼすことになります。今回、山田さんから厚紙のような手触りと風合いの「インディゴブルーF」をご提案いただいたことで、モノとしての質感も良い一冊に仕上がりました。

さらにタイトルとサブタイトルの文字は銀色に鈍く輝く「シルバー印刷」を同じくご提案していただき、採用。イメージ以上の素晴らしい装丁デザインになりました。

装丁のこだわり

本文デザインのこだわり

本文デザインをお願いしたのはmatt's w orkの松好那名さん。いつもお願いしている、私が絶大な信頼を寄せるデザイナーさんです。

今回もフォントや級数、見出しや柱、行間、前後左右のホワイトスペース、あらゆる要素を期待以上のデザインに仕上げてくださいました。

本を開いた印象や読みやすさは、本文デザインの良し悪しでおおきく変わります。松好さんに手がけていただくと、パッと開いたときの字ずら全体の印象がよくなるうえ、何より読みやすいデザインになるのです。

そのうえで、インタビュー記事はシンプルでありながら少し雑誌風の印象も加味していただきました。

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どうぞ、デザインも含めて本書をお楽しみいただけると幸いです。

お買い求めいただける書店リスト

2021年12月15日の発売以降、おかげさまで全国の書店様でお取り扱いいただけることになりました。最後に、『ローカルクリエーター』をお買い求めいただける書店リストを公開します(2021.12.21時点)。お近くの書店がございましたら、どうぞ足をお運びいただき、お手に取っていただけると幸いです。

「ローカルクリエーター」初回配本リスト211206時点-1

「ローカルクリエーター」初回配本リスト211206時点-2

「ローカルクリエーター」初回配本リスト211206時点-3

以上となります。

兵庫県加東市から発信する『ローカルクリエーター』、どうぞよろしくお願いいたします。

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スタブロブックス
2020年4月21日設立。兵庫県加東市のひとり出版社です。https://stablobooks.co.jp/