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たまには煮込み料理をコトコトと『豚肉と白インゲン豆のトマト煮』

今日はクスクスの食べ方をご紹介します。クスクスは粒状のパスタで、お湯、または水で戻すだけで食べられる手軽さが魅力。スパイスを利かせた豚肉と白インゲン豆のトマト煮のつけ合わせにします。

豚肉と白インゲン豆のトマト煮
 豚肉肩ロース 250g(写真は286g)
 タマネギ 半分
 にんにく 1片
 赤ワイン 100cc
 ホールトマト缶 1個
 白インゲン豆缶詰 1個
 オクラ 1パック(10本)
以下はお好みで
 コリアンダーシード 小さじ1(粗くつぶす)
 クミン 小さじ2分の1
 ローリエ 1枚
 唐辛子 半分
  サラダ油 大さじ2分の1

豚肉は肩ロース肉を使いました。脂肪と筋、赤身がうまく混ざった煮込みに適した部位です。バラ肉でもいいのですが加熱時間がかかります。

適当な大きさに切って、肉の重量の1%の塩(今回は約3g)を振って、一時間ほど冷 蔵庫で寝かせます。

このドライキュアという工程はタンパク質を変成させ、肉をしっとりさせる効果があります。鶏や豚肉など肉の種類によって違いがあります がイノシン酸の含有量を3~5倍に増やすことができます。そのまま焼いた時のような食感ではなくなりますが、煮込みにはむしろ好都合なので、塩を振りました。

たまねぎはみじん切り、にんにくはスライスにしました。たまねぎをスライスにし て、にんにくをみじん切りでもかまいません。そこらへんはお好みで。

蓋のできる厚手の鍋にオリーブオイル大さじ1とにんにくを入れて火にかけます。

にんにくが軽く色づいてきたら、タマネギを加えます。弱火に落として、三分間ほど表面が透明になるまで炒めます。よく炒めても美味しいですが、適当でも大丈夫。

さて、煮込む前にフライパンで肉の表面を焼いておきます。この時、植物油を小さじ 1ほど加えて焼くと、豚肉の脂が落ちて仕上がりがさっぱりします。油を加えたほう が脂が出やすくなるからです。表面はしっかりとした色づけが目標。この焼き色が煮込み料理の風味になります。

さきほどのタマネギの鍋に肉を合流させました。

赤ワイン(白でもOK)を加えます。日本酒でもいいのですが、豚肉は脂が多いのでさっぱりとさせるため、ワインの酸味を加えます。いずれにせよワインなどのアルコールを加えたらしっかり沸騰させてアルコール分を飛ばすことが重要。

しっかり煮て、アルコール分が飛んだら……

ホールトマト缶を泡立て器などでつぶします。

鍋に投入します。

缶詰の豆をざるにあけて、さっと水で洗います。

鍋に加えます。トマト缶と同量の水を加えます。

沸騰したら弱火に落とします。この先はお好みですが、

フライパンに油脂とスパイス類を入れ、加熱します。スパイスはカレー粉小さじ1で代用してもかまいません。これは油脂にスパイスの香りを 移すテンパリングという作業で、香り成分が油脂に溶けやすい性質を利用した手法。スパイス感が必要なければ入れなくてもOK。

香りが出てきたら鍋に移します。今回は蓋をして煮込んでいきます。蓋をすると鍋の なかの温度は100度に達するため、肉の赤身にとってはあまりよくない環境です。し かし、煮込み料理にはコラーゲンの分解のほうが重要。ある程度、高い温度で柔らかな一体感のある仕上がりを狙います。また蓋を閉めて煮ることにより、香り成分の揮発をある程度抑えることができます。タジン鍋などと同じ原理です。

いよいよ、クスクスの食べ方の基本を。クスクスをコップ1杯、あるいは1カップ用 意します。同体積のお湯を注ぎます。

ラップをして10分待てばOK。簡単です。10分待つ代わりに電子レンジに2分か けるとよりふっくらとした仕上がりになります。戻したらフォークなどでほぐしてバ ターやオリーブオイルなどの油脂で香り付けをするのもいいでしょう。今回は豚肉な ど料理に結構、油脂分があるので控えました。

30分経ったので、適当な大きさに切ったオクラを加えて、さらに10分。冬ならオクラではなく、ブロッコリーを使います。インゲンでもいいですし、省いてもOK。

オクラの色が若干抜ければできあがりです。豚肉の塩味で味付けの必要はないはずで すが、一応味見をして足りなければ塩を足します。

豚肉の煮込みのできあがりです。なかなか美味しいですよ。

ここで是非、使って欲しいのが日本が誇る唐辛子調味料のかんずりです。

クスクスとトマト煮込みに混ぜ合わせると絶品です。煮込み料理はのんびりした気持ちでつくるのがいいですね。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!