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チーズフォンデュは酸とデンプンが決め手

チーズフォンデュは冬においしい料理ですが、まだレシピを載せてなかったのでご紹介します。写真のクオリティがちょっと低いので、また時間が出来たら撮影し直しますね、、、。

チーズフォンデュはチーズの味がストレートに出るので、おいしいチーズ使うと一味違います。チーズはミルクっぽい味と濃厚なタイプの2種類以上混ぜるのがコツ。今日はミルクっぽいグリエールとコクのあるコンテを混ぜます。熟成タイプと若いチーズを両方使うのが重要で、それによって滑らかさにも繋がります。

フォンデュの失敗は分離したり、焦げ付いたりすること。伝統的なフォンデュに欠かせないワインがそれを防ぐ役割を果たします。ワインには酒石酸、その他の有機酸が含まれているので、これらの酸がチーズのカルシウムと結合し、タンパク質の網目を緩めます。その結果、水、脂、タンパク質の乳化も安定し、分離しづらくなります。特に有効な酸がクエン酸です。その力を借りるため、レモン汁を少量加えています。(クエン酸ナトリウムを加えればもっといいのですが、レモン汁は入手しやすいので)

もう一つの秘密の材料が『コーンスターチ』(又は片栗粉)です。水の部分の濃度を高めておくことで、チーズのカゼインとカルシウムが分離しづらくなり、乳化も安定します。

グリエールチーズ 70g
コンテチーズ   70g
コーンスターチ  3g
白ワイン     100ml
レモン汁     小さじ1/2
にんにく     1片
タイム      適量(あれば)

フォンデュはマヨネーズと同じコロイドなので、同じメカニズムが働いています。違いはマヨネーズが油と水が乳化させたものなのに対して、チーズはタンパク質も関係してくることですが、乳化には『水分』が必要なことを思い出してください。というわけで、白ワイン(又は水)の量はある程度必要です。

チーズおろし機でチーズをすりおろします。

おろしたチーズにコーンスターチをまぶしておきます。

小鍋ににんにくとタイム、レモン汁を入れ、中火にかけます。沸騰したら弱火に落とし、1分〜2分煮ます。水分が減りすぎないように注意してください。タイムはなければいれないでも大丈夫です。

ニンニクとタイムをとりのぞき、チーズを少しずつ加えていきます。

少しずつ加えないと乳化が安定しませんし、温度も下がってチーズが溶けてくれません。弱火にかけ続けた状態で、泡立て器で混ぜながら、少しずつチーズを加えていきます。

最後のポイントです。泡立て器を使って〈力強く混ぜて〉ください。クエン酸が入っていることもあり、力強く混ぜれば混ぜるほど、チーズが伸びるようになります。あとは温度を維持しつつ、パンなどを絡めて食べるだけです。チーズを熱くしすぎるとやがては水分が蒸発し、分離します。かといって温度が低いとチーズが固まってしまいます。それを防ぐには85℃くらいの温度を維持し、パンで時々、チーズをかき混ぜながら食べることです。チーズフォンデュは食べ手にも工夫が必要となる料理なんですね。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!