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簡単チャーシューの作り方

cakesで定番料理を紹介する連載をしていますが、次回のテーマは『チャーハン』です。なぜこんな予告をしているか、と言うと、チャーハンの具材に『焼豚』を使っているんです。

(9/22日追記 更新されました)

最初はcakesに焼豚のレシピも載せようか、と思っていたんですが『普通の人は市販品を使うだろう』『レシピがあまりにも長いのも読む人が辛いだろう』ということで編集者と協議の結果、こちらに掲載することにしました。

さて、チャーシュー=焼豚。本来の作り方はその名前の通り、タレにつけた豚肉を長時間、窯(今はオーブン)で焼いてつくります。しかし、焼くのは手間がかかるので、今回ご紹介するのはラーメン屋さんのチャーシューの作り方を応用した簡単チャーシューです。

材料 (作りやすい分量 2〜4人前)
豚肩ロース  300g
水      1l
生姜     適量(薄切り二枚程度)
ネギの青い部分 適量(あれば)
醤油     50cc
はちみつ   30g

まずは鍋に分量の水と豚肉、生姜、ネギの青いところを入れて、強火にかけます。この時、豚肉が完全に浸っている状態にしてください。水の分量を出していますが、鍋が大きければ水は増えますし、小さければ1Lで足りるはずです。この段階ではいわゆる煮豚ですが、最終的には焼いて仕上げます。

沸騰してきたら弱火に落として300gの固まりだったら1時間〜1時間20分煮ます。大きい肉を使えばそれだけ時間がかかるので、その場合は切るといいでしょう。

この時、蓋をせずに煮るのがポイント。火加減は可能な限りの弱火です。ぼこぼこ沸くようなら火と鍋の距離が近すぎることが感がられます。あみなどをかませて調整するとよりベター。蓋をあけて加熱すると水分が蒸発する気化熱で、水面が冷やされるため、95℃前後の水温で加熱できます。強すぎない火で煮ることで、豚肉をジューシーに仕上げます。

ちなみに加熱時間は肉の厚さの二乗に比例します。つまり、厚さが2倍になると長時間は4倍に、3倍になると9倍に増えるということです。加熱時間を短くしたい場合は肉を薄くすればいい、ということになりますが、薄いとそれだけ味も抜けやすくなるので要注意。串を刺して硬さを確かめてもいいでしょう。

時間になったら肉をとりだし、中火にかけたフライパンで炙ります。

表面に薄く焦げ目がついたら醤油とハチミツをあわせたタレを投入。ハチミツを使うことで長く焼いたような香りを短時間でつくることができます。軽く煮詰めればOK。

タレと一緒に袋に詰めて、冷蔵庫で一晩寝かせると味が染みます。そのまま食べる場合にはタレをつけて食べましょう。

簡単チャーシューの出来上がり。スーパーシンプルな材料ですが、味は悪くないと思います。材料を減らすことですっきりとした味に仕上がりました。好みでタレにニンニクの薄切りをほんの少し加えても、また違った風味を味わえます。

ところで豚肉を煮た煮汁には旨味がたっぷり。明日はこれを使って、チャーハンによくあうスープをつくります。

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お知らせです。このnoteの一部をまとめた本『新しい料理の教科書』がマガジンハウスより1/17日に発売されました。このチャーシューのレシピも載っています。

多くの方に読んでいただきたいですし、noteでも他のSNSでも簡単な感想などをお寄せいただけたらもっとうれしいです。

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