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「松岡英明」リマスター記念1st〜3rdアルバム全曲クロスレビュー(4):2ndアルバム「Divine Design」後編

 「松岡サウンド」と言われたキレのあるデジタルキャッチーPOPSを確立したと思われる2ndアルバム「Divine Design」のレビューの、本日は後編でございます。いつものように脱線しつつ、思い入れの強い楽曲たちについて、いつものように学生時代の気分に浸りながらも、最新リマスターにより新たな感覚を呼び覚まされた視点からのレビューを行ってまいりたいと思います。それでは、早々に前置きを終了して、本編に移りたいと思います。お楽しみに。

〜インタールードその2〜

@tpopsreryo:
今週から始まりました松岡英明初期3部作全曲レビュー。昨日に引き続いての第4夜は2ndアルバム「Divine Design」の後編です。今日もjunnoviさんとただのダベリングです。よろしくお願いします。

@junnovi:
ムキャ! 今日はどんな話になるかな~。今晩もヨロシクね。

@tpopsreryo:
アレンジャーに西平彰を迎えたこの2ndアルバム「Divine Design」。音は布袋&ホッピーのカオスっぷりからは洗練された印象ですが、曲によってはゴリゴリ攻めてくる印象のアルバムですよね。若さ故の攻めの姿勢が感じられます。

@junnovi:
そう。整理整頓とか楽曲自体のパースペクティブは良くなったと思う。その分、熱感は下がったけれど、まだまだどうしてかなり熱いよね。

@tpopsreryo:
スピード感が残っている。そして青さの感じられるロマンチシズムも残っている。「Please Burn Up, Love Passion」や「Dance with abandon」な路線をより整理して推し進めたような印象なんですね。そこにもう少しリスナー側に近づいたようなポップ性を加味したと。

@junnovi:
そうやね。まだまだクリエイティビティを重視した作風で、まだまだ大衆受けするポップスな感じではなくて、シビアでビターなテイストが主調となっていて好きです。

@tpopsreryo:
そう大衆ウケではまだないのですが、そういう傾向もチラっと匂わせているのも事実。デビューから半年。まだまだ過渡期だったというわけで、後半戦いきますよ。

@junnovi:
ヘーイ。この、桃色トーンな文字と(歌詞カードでも随所の桃色が使用)、赤黄色緑の原色ポップカラーなビジュアル(アルバムジャケットね。)なのに攻撃力はまだまだ高いアルバムなのでありまするw


6.「Let Me Alone」

 作詞:松岡英明 作曲:Bone Shenker 編曲:西平彰

@tpopsreryo:
それでは各曲レビュー後半戦です。6曲目「Let Me Alone」。渋めのミディアムバラードですが、結構好きなんですよねこれ。なんといってもベースですよ。清水靖晃や笹路正徳と組んでいたマライアのベーシスト渡辺モリオのelectric wood bassのフレーズの意外性が白眉。

@junnovi:
私も実はこの曲好きです。センセはどういう反応するかなぁって昨日から気になっていたんだけどね。このアルバムで何か口を突いて出て来るメロディってこの曲なんですよ。私はベースも良いけれど、ギターの音が好きかな。ありきたりって言われそうだけど。
あとは、やっぱり松岡英明自身の歌がこの曲が合っている気がする。

@tpopsreryo:
恐らく「Scene from Paradise」や「Divine Design」のベースも渡辺モリオだと思うのですが、実はBOΦWYの1st「MORAL」のプロデューサーということで、こんなところに布袋つながりが。この曲でも地味に感じられるところに確実にインパクトを与えています。
清水靖晃→渡辺モリオ→布袋寅泰→松岡英明ってつながっていくこの人脈の流れに80'sの音楽シーンの面白さの一端があるような気がするんですよね。それにしてもギターソロ部分の渡辺のベースプレイは面白いなあ。プウウィ〜〜〜ン♪って音が上がるところなんかもう笑っちゃうw

@junnovi:
なるほど例のフレットレスベースね。ブヨブヨのw こういうベースが作るアクセントって良いよね。BOΦWYは別にどうでもいいけどw

@tpopsreryo:
実はこのアルバム、前作の布袋にも劣らないほど窪田晴男って良い仕事してると思うのね。彼もこの時期ノリに乗ってた感があるので。BOΦWY云々はあのバンドがただのロックバンドになり得なかったのが1stの渡辺モリオプロデュースにあったと言えるんじゃないかってこと。

@junnovi:
そっかー。イメージでしか判断してないから、あんまし批判めいたこと言わない方が良いね。大体、批判できるほど聴いてもない訳だしね。で、窪田だけど「PINK BOX」の時も結構盛り上がったよね~。好きなギタリストやわ。

@tpopsreryo:
批判云々は関係ないないw 言いたかったのは興味深い人脈の繋がり方してるなあってところと、フレットレスはこういう曲に見事に映えるなあってところです。特にリマスターになってさらに良く聴こえるようになった。プウウィ〜〜〜ン♪

@junnovi:
あのバンドのベーシストって、確かピックダウン奏法一辺倒じゃなかった?こんな気の利いた演奏してなかったよね。松岡の短三度のコーラスとサイレンの様に鳴り渡るギターと12弦ギターの様なジャラジャラ感と、動きの半分も聞き取れないベースライン♪
あと前奏もなく、いきなり歌、しかもAメロが始まるといういきなりさも好きです。メロディでも勝負しますって感じで。それってBoneの影響かな?

@tpopsreryo:
意外と珍しいよね。歌だけ最初に、っていうのはあるけど演奏も同時に始まってしまう。あの立ち上がりの早さって不自然過ぎるくらいだから、実は前奏があるんじゃないかって思う。で、ミックスの時点でぶったぎって歌の入りから始めてるんじゃ。素人考えですがw
あ、誤解があったかもしれないけど渡辺モリオはBOΦWYのメンバーじゃないですよw 1stアルバムのプロデューサーで演奏にも参加してない。渡辺は清水靖晃らとバンド組んでたのよ。だからあんな演奏なのw

@junnovi:
松井(常松)でしょ。判ってるよ~。
それって結構思い切った発想やんね。現場では結構ある話なのかもしれないけれど、ズバッて切っちゃうのって、勢いとか流れとか出来上がった空気を分断する訳でしょ? 中々できそうでできないよね。ただその急に始まるドラマチックさは今回は吉と出たと思う。よろし。
なんせ、この曲の前の曲は、昨日までは判ってなかったけど、繰り返しが多いから、これくらい、詰めて繋げてみましたっていうのって、何かテンポが変わって良いと思うんよね。

@tpopsreryo:
そう、松井。でも松井もアルバム曲聴いてるとブレイク直前とかは結構跳ねてたり、チョッパーもしたりと意外と良いプレイしてるんですよね。
本当にそうかはわからないけどねw でも実際歌入れであそこまで最初に合わすのって難しいと思うので・・。ただこの構成はワタシも吉に出たと思います。同意です。それではいよいよ次の曲いきますよ。

@junnovi:
あのバンド、よく分からんようになってきたわ・・・w あのバンドの神格化するような人気は、実はそういう部分があってのことだったのかと。そんなことを好む連中が聴いていたとは見えなかったけど・・・。かと言って聴き直そうという気はないんだけどさw
ホンマに。「いっせーのーでっ!」って言ってから「♪ちいさな~ときから~」なんて伸びやかで暗いトーンで歌えないやろしねw ということで次よろしくお願いします。

@tpopsreryo:
いや、そこまで気になって聴いているのはほんの一部だったと思うよ。ライブで人気を培ってきたタイプなので。個人的にはスタジオ録音第一の人間なので、作品自体で判断するけどやぱり布袋のニューウェーブ性が滲み出てるのね。だからヴォーカルも西城秀樹みたいな歌い方になるのよw

@junnovi:
ヒデキカンゲキ!w 今度の会社のカラオケでヒデキ歌うよ~w ♪やめろと言われても~。布袋って独特だよね。その後今井美樹曲で、シングル曲しか知らないけど、どこまでも柔和でメロディアスだったりするし。ホント不思議。COMPLEXはガビガビやし!

@tpopsreryo:
まあ西城秀樹の歌唱法はヴィジュアル系の元祖とも言われてるしね。まあ氷室もそういう意味では歌い方がロックっぽくなかったんだと思う。ロッカーがあんな色気ムンムンじゃ違うなあって思うもの。ただそこがウケたとも言えるんじゃないかな。もちろん布袋の力もあると思いますが。


7.「Don't Look Back」

 作詞・作曲:松岡英明 編曲:西平彰・松岡英明

@tpopsreryo:
7曲目「Don't Look Back」。来ましたよ名曲がw 英語の発音はともかくとして松岡の英語曲にはハズレがないんですが、物凄い熱量。ゴリっとしていながらキレが抜群。間奏ではゲートリバーブドラムが乱れ打ち、そしてその後のベースプレイ!これは80'sのハイライトと言ってよい程。
まずのっけからドラムがダーンッダーンッと響き、硬質なベース音(有賀啓雄だと思う)がバキバキと、サビに入ってからのキュイーンといったギターもアクセントになって全体的にきらびやかなシンセとシーケンスが合わさりながら、サウンドを構成しています。とにかく熱いです。
そしてなんといっても間奏のあそこまで連打するかっていうやり過ぎ感満載のドラムから少し歌挟んでの〜ベースを目立たせたミックスの妙。チョッパーがベンーーーって音を持続させるところなんかアク強過ぎでしょ!って思いますね。あの8小節のベースフレーズ、あれが松岡のピークじゃないかなw

@junnovi:
えっとこの曲はですね、そう、大好物です!!w センセのコメントにある通り、英語の歌はかなり名曲率高いよね。ホ、ドンルッバッ!
このOPの緊密なプレイ。とても厳しくタイトなリズムの刻み込みがあり、尋常じゃない気合いに圧倒されそうになる。松岡英明らしくない高血圧高濃度の極致。らしくないンコきばりみたいな気合い。本当に自分でも何を書いているのか分からないほど、良いねぇこの曲はw
シンセだけじゃなくギターまで切り込み隊長みたいにどんどん割り込んできて、狭いトイレの中で、暑くて苦しくてもんどりうっちゃうんじゃないのって心配になるほどに、乱れ打ちの嵐。なのに一つの有機体としての態をなしている!素晴らしい!!実に素晴らしい!!
もう先に私の言いたいポイントは全てセンセが端的に言ってしまってるけど、私はもっとヒステリックに言いたいです!w とにかく狂乱の真っただ中の様な間奏のドラムスは手に負えないので放置するしかないけれど、なぜかメランコリックさまで帯びたシンセというかシーケンスが余りにスゴすぎて、おしっこちびりそうな勢いです。出そうで出ないくしゃみをこらえる時の、ふあっ、ふあっ!っていうあのテンション上がりまくりで、なのに膨大な量の空気が漏れまくるあのアンビバレンスな状態。そんなのをつなぎとめる様なシンセ。素晴らしい。
そしてとうとう来ちゃうのです。それまで真ん中でオラオラと轟いていた筈のベースが、どっかに消えたように大人しくなり、途端に音楽的なバランスが失われ、まるで激しい夕立のように大気の状態が不安定になって・・・。そして全く予期しない所で「ンベーーーーーーッ!!!」それがど真ん中でぶちまける。何と言う潔さ。何という様。何という宙ぶらりんなぶら下がり感。もうたまらんわ。何なんこれ。こんなにド真ん中でチョッパーするかと。しかも良くある様な一瞬で終わる音じゃなく、どこまでもぶら下がるの。ンベ〜〜〜〜〜〜ッてw 凄すぎる!
この際立った1音のために、それまでの数小節の不安定な状態が、実は「助走期間」だったと後から気が付いて、追いかけるような感動がこみ上げて来る!素晴らしいね! この曲は例に漏れず繰り返しが多いんだけど、この1音と助走期間で返上は愚か最高到達点に達するのです。
イイタイコト言ったけれど、やっぱり長ったらしくて、ちゃんと伝わったか自信がない。この曲と昨日の「Dual Personality」はこの2ndの2大の山場で、ここでしっかりと踏ん張ってイイタイコト言わないとと思ってたんだけど。

@tpopsreryo:
うん、アナタらしくエキセントリックなコメントで十分伝わりました。排泄系からは逃れられなかったみたいだけどw 確かにこの曲は本作でもハイライト過ぎで他の曲が霞んで見えちゃう程なんですね。スゴいとしか言いようがないんですよ。こういう曲が1曲でもあると強いです。
やはりこの曲はあの8小節のベースに尽きると思うんですよ。ていうか1stがギターサウンドが目立っていたのに対し、この2ndはベースにすごく特徴がある。そしてニューウェーブにはシンセとノイジーなギターに攻めのベースが不可欠なのです。

@junnovi:
エヘヘw ちょっと興奮しすぎましたね。シモイしw あのベースプレイ、そのための「助走期間」の演出も含め、こんなの他で聴いたことないよ。どういう料簡で「ここで「ンベーーーーーーッ!」て言うの入れようぜ~。」ってことになったんだろう。皆が皆、音短いのにさ。
何かね、ホント、出て来る単語が、ンコだのシッコだので、アッタマ悪すぎw 失礼しました。気を取り直して。。。こういう圧倒的な音楽的経験を20歳前後に出来るなんて松岡英明って凄いし羨ましいし立派だなぁと思うのです。中々できひんよね。昨日からそればっかりやけど。

@tpopsreryo:
こういう面白いプレイというか音を聴くことができたリスナーにとっても、ありがたい曲でしたね。こんな音があると楽しいじゃないですか。こういうギミックを忍ばせられると歌とかそっちのけでバックに耳を傾けたくなっちゃう。そしてこうした変なリスナーが生まれちゃうんですw
確かにあの余韻がスゴい。ていうかそれを「音のぶら下がり」って表現したのも面白いなあw あれもあそこまで音が伸びるもんなのだろうか、と。サスティンかなんかかましてるのかなあ、とかいろいろ考えちゃう。あそこだけさあ出番だよ!ってベースが極端に前にくるミックスだし。

@junnovi:
ゲラゲラ。ホント思うけど、こういう「ええっ!? 何今の!?」って思わず体がCDプレーヤーに向かって前のめりになってしまう所って、当時の音楽には沢山有ったと思うねん。そんなオイシイものをみすみす見逃すじゃない、聞き逃す手はないでしょ。ねぇ。
(センセのコメントは専門用語が自然と出てきて、やっぱり判りやすくて簡潔やね!)そうそう。ホントにね。他の音がみんな人参やタマネギの千切りやみじん切りばかりなのに、あそこだけカンピョウみたいなデレェ〜〜〜〜〜、ンベェ~~~~~だもんね。もー大好き!!
これだからチョッパーはたまらないんですわ。センセの言う通り、2ndは1stと違ってベースが異様なまでに主張するアルバムやね。私は、もちろん両方とっても好きですけどね!

@tpopsreryo:
干瓢ってw そんな表現むりやわw
やはりね、機材の発達が日進月歩の時代だったからいろんな実験や冒険が可能だったのね。そしてバブリーな時代に突入したから経費も潤沢にあってね。贅沢な反面、まだまだ機材が発展途上だったから不便な部分もあってそれを創意工夫してっていう。それがないとこんなのは生まれない。

@junnovi:
ありゃ・・・。あんましピンと来なかったですか? 何かね、この2ndて昨日からコメントしてる間ずっと思ってたんだけど、野菜を切ってるシーンをどうしても思い描いてしまうんですわ。で突然長ったらしくて存在感アリアリのあのベース音。太巻きの中のカンピョウやねん。

@tpopsreryo:
いや、ピンと来ないというより感心してるんですわ。干瓢っていう単語を余り口にしないもんだからw こういうのは個人的に出てこないフレーズなので、さすがです。
当然ワタシもどちらも大好きな作品ですよ。スタジオ作品的な妙がどちらも感じられるので。もっともっと80'sの作品は再評価されてほしいですね。古臭くなんかないですよ〜w というわけでそろそろ次いきましょうか。

@junnovi:
嗚呼センセ、この1曲で相当時間使っちゃったよ~w その中にはワタクシの・・・(略  え~次、参りませうか、センセ。ヨロシクお願いします。なんしかこの曲については、私のコメントがいつも以上に長くなってしまい、申し訳ございませんです。


8.「Perfect Crime (完全犯罪)」

 作詞:神沢礼江 作曲:松岡英明 編曲:西平彰

@tpopsreryo:
8曲目「Perfect Crime (完全犯罪)」。前曲がアレなんで地味に聴こえるかもしれないけど、これもまたなかなか凝っていますね。常にチュクチュクいってるギターの技巧的なのも乙ですが、Bメロの上昇するシーケンスやサビのマシナリーなベースラインもポイントです。そして「ポー!」w

@junnovi:
6曲目の「Let Me Alone」とこの8曲目の「Perfect Crime」とは、勿論楽曲は違うけど、アルバム的なポジションはとても似ている気がするんよ。3曲1つのサンドイッチ構造。なので私の中では6曲目と8曲目の評価は釣り合ってるねん。

@tpopsreryo:
そうあの曲があって地味な曲の自然と質が上がって、よく聴いてみると聴き所も豊富で楽しいんですよね。

@junnovi:
そう思う。あとセンセ、この曲と6曲目がセットだって思うのは、どちらもいきなり歌から始まるでしょ?

@tpopsreryo:
ああ、そうか。そうだね。でもこれは歌が一歩早く始まってるからまだ驚かないレベルかな。6曲目みたいにガーンって始まるタイプじゃないから。
このマイケルばりの「ポー!」を惜しげもなくサビで披露するのがこれまた面白くて、歌詞の間に無理矢理入れてくる様がなんとも・・。そして最後はなんか急ぎ足で「ポー!」ってw この無理矢理感も魅力です。また間奏の素晴らしいギターがクインクインクイン♪ ここでもしっかり仕事するなあと。

@junnovi:
この「ポー!」はw やってくれてますわw センセの言う通り、サビの最後の「ポー!」は前拍を半分喰ってて、勇み足だよね。そこがまた良いんだけど。このどっかのガレージで人知れずバチーンバチーン!と楽器でリンチしてそうな間奏がスゴイよねw

@tpopsreryo:
あの勇み足は多分拍子を合わせようとして慌ててたとしかいいようがないw というのは冗談として、そんな細かいネタも楽しめるのが松岡ソングのいいところ。本作もそうだけど楽器のエフェクティブな使用が目立つ作品だなあと。1stもそうだけど、音がシンプルなだけに妙に目立つ。

@junnovi:
あと、2点触れたいのは、この曲のメロディと言うか歌唱法の独特のアンニュイさ。「♪パーフェクラー」。ここダルダルやんw なのにサビになったらこれ以上入れようがないくらいに屹立した「ポー!」やろ?ワラケルw あと2つ目は、何でかしらんねんけど、ものすごい量の電気を使ってますっていう雰囲気。ピーター・ガブリエルの『So』あたりや土屋昌巳「Stay In Heaven」あたりとか、一連の角松敏生あたりの楽曲とか、大量の電気を消費してる音楽と同じニオイ。音の後ろでシューシューっていってそう。

@tpopsreryo:
まあ出だしのダルさは歌唱指導とか曲の雰囲気みたいなもんとして、「ポー!」の屹立具合は若さ故ですよね。これが普通だと「ポー(ゥ)!」ってわずかに頭を垂れる感じになる。しかし松岡は「ポー!」ってそのまま伸び切ってしまう。その持続力に若さを感じるんですわw
電気の量はね、やはりマシナリーなんですよねプログラミングが。クオンタイズしましたーっていう。微妙なニュアンスで打ち込んでないからデジタルっぽさが前面に出るというかね。それはそこに挙げた作品にも共通する部分だと思うしね。

@junnovi:
センセ、それw 「ポー!」の一本調子ぶりをほめ過ぎやってwww 工夫も風情も遠慮もなく、やれるだけやれって感じの「ポー!」やで、あれは。勿論松岡英明の若さという他に替え難いものを最大限尊重し、稀有で有期有限な才能の貴重な記録なわけやけど。
そっかー。なるほどね。そういうことなんやね。機材的な制約もあったってことか。ホントにさ、土屋昌巳のその曲なんて、曲中に「キーン」って鳴ってるように聞こえる程やもん。その贅沢の極みっぷりがホントに大好きなんだけどね。

@tpopsreryo:
あはは、誉め過ぎですかw あの持続的な「ポー!」はあの一本調子だからいいんですよ。サウンドがデジタルなんであんまり人間味がない方がいいんです。もう少し情感込めてしまうと途端に黒っぽくなってしまうしw
キーンといえば、この曲もサビでガキーン!って聴こえるよね。ああいう合体ロボ的なSEも好きなので、そういう隠し味が入っているとワクワクしちゃうんですよね〜。というわけで話は尽きないですが、強制的に次へいきますw

@junnovi:
ホントに、今日はすみませんw 次、お願いします。この曲ではそんなに時間を割くつもりはなかったんですけど。
確かにあそこでニュアンスつけると黒っぽくなるよね。マイコー(注:マイケル・ジャクソン)はその点、なぜかそんなにというか黒くなかったよね。って思うんだけど、聴きすぎてて客観的に判断できない。
クチュクチュとかクインクインっていう擬音語初めて聞くけど、ホントにその通り。こういうタイプの音って当時あちこちで登場してたけど、好きな音なのに、どう表現していいか判らなかった。まさにクチュクチュでクインクインなギターやわw

@tpopsreryo:
正確にはチュクチュクなんだけどね。どっちでもいいけどw シュクチョクになったら「Smooth Criminal」だからw なんにしても音を聴かせられないからオノマトペで表現するしかないのだ。大学の卒論テーマがオノマトペについてだったということは別にしてw

@junnovi:
そ(爆)。シュクチョクは宿直でマイコー「Smooth Criminal」やもんw 嗚呼マイコー。本当にお世話になったなぁ。シンクラヴィアの洗礼も、キャプテンEOも、インスタントラーメンみたいにウェイビーな髪型も、「アウッ!」「ポー!」なシャウトも。


9.「Around the World ~Glamorous Field~」

 作詞:神沢礼江 作曲:成沢忠 編曲:ホッピー神山

@tpopsreryo:
9曲目「Around the World ~Glamorous Field~」。布袋&ホッピーの置き土産的な。改めてこうした流れで聴いてみると他の曲と全然違うw これは1stのサウンドですね。明らかに荒々しい布袋のギター、なんちゃってトライバルなホッピーのシンセワーク。

@junnovi:
そうですね。私はセンセ程違和感なく聴くことが出来たんだけど、民族音楽をスパイスとして加味した楽曲で、これ位の味付けで多くの人は面白いし満足したんだなぁって思ってたんだと思う。私はそれこそピーター・ガブリエルからユッスー・ンドゥールへと・・。
私はまあまあ好きな曲です。なんかさ、これ宇都宮(隆)が歌っててもおかしくないような曲だよね? なんとなく思った。

@tpopsreryo:
ああ、そういえばFANKS時代のTMネットワークみたいな印象はあるねw

@junnovi:
書いた通り、まぁまぁ好きな曲なんだけど、実はこの曲については、特にコメントがないんですわ、センセ。センセが指摘してるとおり、確かにPINKっぽいね。そして宇都宮の歌う曲っぽいw

@tpopsreryo:
どう考えても1stに入っていておかしくない曲のような気がするのですが、不可抗力ではみ出てしまったのかも。後半の変調ボイスは布袋かな?w ドラムも矢壁アツノブなのでPINKっぽいし。そして2回り目に入る前のホアチョのパーカッションが何かすっとぼけた感じで可愛らしいw

@junnovi:
ああ、あのパーカッション! たしかに。みんな、ホアチョにちゅうも~く!

@tpopsreryo:
あそこの部分って急に何事かと思うくらい、それまでのシャープなサウンドから場面がぶっ飛んだ感じになっていて妙にコミカルなんですよね〜。というわけでもう次へいきますか?

@junnovi:
ヘーイ。ホント、この曲については特段コメントがないんですわ。もっとドギツイ民族音楽を聴いて来た身としては、特に何もなんです。でもやっぱりPINKぽいね。うんうん。


10.「Divine Design」

 作詞:松岡英明 作曲:成沢忠・松岡英明 編曲:西平彰

@tpopsreryo:
10曲目「Divine Design」。アルバムの締めの曲ですね。そしてタイトルチューン。メランコリックなイントロから1曲目のあのメロディに入っていく。あのフレットレスと共にw 要するに1曲目のフルバージョンです。本人は音程が低くて歌いにくそうw 世界観の雰囲気は出てるんですが。

@junnovi:
タイトルの言葉の選び方は独特で今以ってしても魅力を感じる。「Divine」やなんて。しかも「Design」やなんて。なかなか出て来ない。曲はやっぱり陰惨なトーンが強く、松岡英明が当時特に表現したかったものがここに盛り込まれてるんだろうなって思う。
ただ、それが好きかと言われると、正直あまり好きではない。衷に思弁的に沈思する姿勢が巧く音楽に投影されているとは思うけれど、好みではない。それはメロディに今一歩強さがないからじゃないかと思う。歌詞に込めた思いにかけて作ったんだろうなぁ。
あれだけ「Don't Look Back」でセンセの言う通り80年代の1つの極みを見せつけたのに、この締めくくり方では本人の表現欲求は充足したのか分からないが、もっと別の持って行き方もあったのではないかと思うのです。

@tpopsreryo:
今同じことを書こうとしてたw というわけでこの流れで自然にまとめに入るわけだけど、この作品は結構攻めているんだけど、最後の最後で少しとっちらかったような感じがするんですよね。最後らへんで1曲でも驚かせてくれる曲があると、もっと名盤らしくなったのになあって。
うん、陰鬱なトーンは前作のラストの曲もそんなイメージだしあれもタイトルチューンだったわけだけど、あのインパクトよりは少し控えめというか・・まあわかるんですけどちょっと尻窄み感は否めないかなあ。
8曲目までは洗練されたデジタルサウンドと時折聴かせる大胆なギミックで聴き手を驚かせてくれたのですが、肝心のテーマ曲にインパクトが欠けていたのと、布袋&ホッピー曲を入れてしまったことで統一感が薄れてしまったんですね。それぞれの曲は悪くなく、佳曲だとは思いますが、そこだけが残念です。

@junnovi:
先のセンセの呟きにある「とっちらかった」感は本当にもったいない。今回のアルバムは実質9曲だけなのだから、締めまでしっかりと貫けたのだろうにと思います。制作者側にしてみたら、アルバムの最初と最後に挟むほどに重要な思いがあったのだろうけどねぇ。

@tpopsreryo:
個人的な見解ではラストの曲は仕方ないにしても、あの8曲目はもうあえてボツ曲と言わせてもらうんですけど、本作には入れるべきじゃなかったと思いますね。シングルのB面で良かったなあ。いい曲なだけに前作に入れられなかったのがもったいない。


〜エンディング〜

@tpopsreryo:
あと、ボートラの「Dance in Versailles (single version)」は冒頭にタイトルを叫んでいるだけの違いなので省略ですw そんな感じでいかがですかjunnoviさん?

@junnovi:
いいよ~。そんなに「Dance in Versailles」って入れ込んでないんで良いです。シングルはどれもあっさり目の浅漬けになりますよね。

@tpopsreryo:
シングルというかボートラねw やっぱり本編じゃないと思い入れが・・というわけでそろそろお開きにしますか?

@junnovi:
お疲れ様でした、5曲なのに、えらいことになってしまいました。「以心伝心」はね、二個一にしても良いところもあるけど、やっぱりそこは貫かないとねw ただ「Virgins」の12インチバージョンは個人的には思い入れが・・・w

@tpopsreryo:
次は「以心伝心」で曲数も多いけど、もう少し早く進めたい・・。
今日もお疲れさんでした。また明日もよろしくお願いします!

@junnovi:
お疲れ様でした。今日はライブ感たっぷりで楽しかったです(自滅)。


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